爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

環境資源

電力供給の不安が続き、原発再稼働や蓄電池による再エネ供給などが話題に上る。

連日のように電力供給不足の危険性について報道され、「クーラーはつけても」他の節電をと繰り返されています。 テレビのワイドショーでもその対処について色々と語られていました。 原発再稼働もやむなしとする人もいれば、それは絶対にダメという人も。 そ…

各党の選挙公約を見ても、エネルギー問題で「エネルギー使用の見直し」をうたうものは無し。それじゃダメだって。

参院選の公約が出そろい、各党の主張の比較といったことを報じていますが、エネルギー問題についてのそれを見ても、「原発の運転か廃止か」に多少の違いはあるものの、他はほぼ同様。 省エネの徹底、再エネへの投資などほとんど数字の違いだけのようです。 w…

海外からのバイオ発電用木質ペレットの輸入急増、こんなものはただの「森林破壊」

バイオマス発電の発電所の建設が急増し、それに伴い海外からの発電用木質ペレットの輸入も急増しているようです。 news.yahoo.co.jp このままで行けばペレット価格も跳ね上がる「ウッドショック」が再来するかもという危惧があるという記事ですが、問題はそ…

「脱炭素化」を無理やり進めるとどういう事態になるのか。

脱炭素化という掛け声ばかりが高くなり、一見すると世界中がそちらに向かって走り出すかのように感じるかもしれません。 脱炭素化、すなわち石油や石炭などの化石燃料の使用を抑えるということ自体は積極的に進めることが必要なのですが、現在使われているこ…

「太陽光発電義務化」に反対するのは「ヘイト」なのか

東京都が打ち出した「太陽光発電住宅設置義務化」という暴挙に対し、ネットやユーチューブで反対の声が上がっているようですが、その反対を「ヘイト」だと断罪し切り捨てて進めるべきという意見を東大准教授という人が書いていました。 news.yahoo.co.jp ど…

「植物利用だから環境にやさしい」はちょっと違うのでは。

「環境に良いこと」を求めるというのが広く流行しているようですが、その意味を深く考えるということは行われているのでしょうか。 別にJALが嫌いだからと言った意味はありませんが、目についたので引用しておきます。 JALの機内食に、「環境にやさしい」と…

「夜間ソーラー実験成功」って、こんなものニューズウィークが報道する価値あるの。

ソーラー発電が人類の希望のような幻想が振りまかれていますが、その最大の弱点が「昼間しか使えない」ことだということは誰でも知っていることです。 しかし「夜間ソーラー」実験成功などと言う文字を見ればおやっと思うかもしれません。 ニューズウィーク…

経団連十倉会長インタビュー「脱炭素化を成長の切り札に」だそうです。

経団連の十倉会長がNHKのインタビューに答えたものが朝の番組で流されていました。(ネタの宝庫でいつも参考にさせてもらっています) 「脱炭素化を成長の切り札に」するということで、世界に先駆けて技術開発などを行い、総額400兆円の投資をするとか。 政…

脱炭素化などを進めるとどういうことになるのか。

あるところで、太陽光発電を使って電力自給をするシステムについて解説している専門家の記事を見ました。(もう検索不能) その概略は、太陽光発電のみで電力需要を満たすには蓄電池だけでは不可能。水電解水素製造装置と水素電池を組み合わせた蓄電システム…

洋上風力発電は日本をますます貧しくする。常葉大学名誉教授山本隆三さんの解説より

風力発電などは日本ではほとんど成り立たないと思っていますが、それについて専門的な解説が山本隆三さんにより書かれていました。 wedge.ismedia.jp 主張のすべてに納得できるわけではないのですが、その論拠はさすがにはっきりとしています。 ロシア産の化…

杉の葉を使った除菌アルコール、NHKの情報番組より。

NHKの朝の情報番組を見ていると、たまに(しょっちゅう)突っ込みどころ満載のものが流れて楽しませてくれます。 今回も「杉の葉を使った除菌アルコール」だそうです。 対象の製品は次のものでした。 www.nikkei.com 医薬品卸のサノという会社が開発というこ…

「日本は水素でも後れを取るのか」だそうで。

NHKを朝から見ていると時々面白い話を見聞きできます。 まあ高い受信料を払っているのだから少しくらいは楽しませてもらってもいいのでしょう。 今回は「日本は水素でも後れを取るのか」と、欧米や中国に比べて進行が遅い日本の水素エネルギー政策についてと…

「4パーミル・イニシアティブ」とは何か

またまた変な言葉を聞きました。 「4パーミル・イニシアティブ」というものです。 もちろん「4パーミル」というのは0.4パーセントのことですが、その比率が表すものが問題です。 聞いたのは「山梨県でのブドウ剪定の枝の処理」というものについてのニュース…

エネルギーバブルの行く末はどうなるのか。 その3

一応この項の最後です。 4.崩壊を避ける道はあるのか。 エネルギー供給の先細りで現代文明の行き詰まりとなるなら、早めに脱エネルギーを成し遂げるしかありません。 エネルギー供給危機はいつでも起こり得ます。 実際に今この時もその片鱗が見えています…

エネルギーバブルの行く末はどうなるのか。その2

言いたい放題の続きです。 3.エネルギーバブルがはじけたらどうなるのか。 経済のバブルは対象物(不動産やチューリップ?)の価格がつり上がっていくものの、いつまでも続くはずもなく、結局は誰も買う人が居なくなり暴落しておしまいです。 エネルギーバ…

エネルギーバブルの行く末はどうなるのか。その1

再生可能エネルギーと称する太陽光発電や風力発電にどんどんと変わっていくのかと思っていたら、ロシア産の石油や天然ガスが入らなくなるというだけで価格が高騰、世界各国があたふたしているということは、やはり実際には全く変換は進んでいなかったという…

「服から服への完全リサイクル」は有効か

またNHKの朝のニュース番組から 「服から服への完全リサイクル」ということで、化学繊維を溶解し再び繊維にしようという会社の取り組みを放送していました。 確かに素材としてはリサイクルです。 しかし、そのためには溶解するための薬剤を加えさらに高温…

熊本日日新聞の記事より、花博と言いながら自生植物を破壊。

熊本日日新聞で詩人の伊藤比呂美さんが書いていた記事です。 例によって記事の引用がやりづらいので、スクリーンショットで失礼します。 熊本市で現在「花博」というイベントが開催されています。 これは「全国都市緑化フェア」というものですが、それの第38…

八代市臨港線の歩道のツツジ咲き誇る。ただしかなり樹勢も悪く枯れている木も多い。

八代市の八代ICと臨港部工場地帯を結ぶ、通称「臨港線」、熊本県道336号八代港線の歩道と車道の間に植えられているツツジが咲いています。 ただし、数年前の印象より花の勢いも悪く、満開のままポトリと落ちている花びらも多数見られます。 さらに、あちこち…

八代外港にバイオマス発電施設着工というニュース

八代市の外港、港湾施設周辺の工業団地にバイオマス発電施設が着工されるそうです。 kumanichi.com 燃料は県産材のチップと輸入木材ペレットで、発電出力7万5千キロワットということです。 木材などを燃料とするバイオマス発電はカーボンニュートラルなのでS…

先日の「電力需給逼迫警報発令」につき、舛添要一さんが直言。

先日の「電力需給逼迫警報発令」という事態は、多くの人々にとって大きな衝撃だったようです。 まだ?頑張っていらっしゃる舛添要一さんがこれについて「直言」されていました。 news.yahoo.co.jp 日本の電力安定供給体制が脆弱であるということを問題視して…

またもIPCCの恫喝報告書、温暖化と脱炭素化という思考停止が一番危険。

IPCCがまた恫喝的な報告書を発表しました。 もういい加減皆飽き飽きしているのではないかと思いますが、一片のニュースにはなったようです。 www.nikkei.com 二酸化炭素排出に伴う温暖化というものは否定はできないと思いますが、その先の大きな気候変動や気…

「化石燃料不使用認証制度」の創設のススメ

EUが「グリーンな投資先」として原子力や天然ガスを認定するなど、「グリーン」すなわち持続可能性というものの解釈には混乱(というよりは欺瞞)が溢れているようです。 またその目的は怪しいものではあるものの「石油などの化石燃料を使わない」ということ…

持続可能性を妨げるものは何か その3 経済成長その他

その1,2で述べた「資源の制約」ということは比較的判り易いものではないかと思いますが、この「経済成長」が持続可能性を妨げるということはちょっと受け入れにくい人もいるのではないでしょうか。 現代はこれまでの異常なほどの経済成長の世界にどっぷり…

持続可能性を妨げるものは何か その2 エネルギー

持続可能性を妨げるものは何かということで、その1では「資源の持続を考えていない」ことについて書きました。 そういう意味では最も大きな問題がエネルギーです。 完全に持続できないものの代表のような化石燃料エネルギーに依存しているのが現代の文明で…

持続可能性を妨げるものは何か。 その1

雑草Zさんの「雑草の言葉」でも以下のように取り上げられていましたので、こちらも持続可能性について書いてみましょう。 zassou322006.blog.fc2.com 「持続可能性を妨げるものは何か」 持続可能とは平たく言えば「この先何千年も何万年も続くようなこと」…

「エリートツリー 脱炭素化の切り札」って、切り札は無理でしょう。

朝も6時にはテレビをつけて見ていますが、7時台のニュースとは違い色々な話題を取り上げていて飽きません。 今朝も「エリートツリー 脱炭素化の切り札」という謳い文句。 これは何かありそうだと期待してみていたら、成長速度が1.5倍の木の開発というだけの…

「原発と天然ガスが持続可能」? EUの不可思議な定義

EU(欧州連合)の欧州委員会が何が持続可能かということを定義する「タクソノミー法案」というものを公表したそうです。 www.nikkei.com 「一定の条件のもと」とはしていますが、原子力と天然ガスが「持続可能」だということですが、EU加盟各国の間でも意見…

電気自動車、水素自動車の時代は来るのか。

先日書いた「自動車社会」についての文章の中で、電気自動車、水素自動車というものについても少しだけ触れましたが、それについてさらに詳しく述べてみたいと思います。 sohujojo.hatenablog.com 電気自動車といっても、昔東京などを走っていた「トロリーバ…

「地球を壊す暮らし方」ウルリッヒ・ブラント、マークス・ヴィッセン著

気候変動などに対するために環境に配慮するといったことが大きく支持を集め、脱炭素化などという掛け声だけは強くなっています。 しかし、それを唱える人々の暮らし方を見ればその中味はこれまでとほとんど変わらず、「帝国型生活様式」そのままではないか。…