読書記録
トランプ信奉者たちが大統領選敗退の直後にアメリカ議会に乱入した事件というのは衝撃的なものでした。 しかし彼らはそれまでは過激派として活動していたわけでもなく、ネット上でつながり合っていただけで、その時に一気に行動を開始したのでした。 このよ…
仏教に女神がいるというのは、あまり思いつかないことかもしれません。 仏は男女の性など超越した存在かと思われるものですが、実際には仏は男性であり、サンスクリット語の原語では男性名詞で表されています。 当時の仏教集団というのはほぼ男性社会であり…
酒、ここではいわゆる日本酒を指しますが、その製法から飲まれ方、歴史、他の地域の酒との比較など広い範囲についてかなり深く考察された内容になっています。 著者のボーメール氏はフランス生まれで地理学者ですが、日本の事物について詳しく研究しており、…
平安時代末期から室町時代にかけて、日本の中世と言われる時代はほとんど内乱の明け暮れであったようです。 古代から平安時代までの貴族を中心とした秩序が崩れ、武士が力を持つようになりました。 ただし、そこには武士だけではなく多くの民衆もそれぞれ力…
バレエの公演ではオーケストラの伴奏が入ります。 しかしバレエダンサーたちは公演以外でも日々練習をしており、そこでは伴奏が入ることが必然です。 現代ではこれはピアノを用いて行われるのが普通のようですが、歴史的にはそうではありませんでした。 その…
この本は装丁もイラストもいかにも軽い感じで若者向けのものかと思いましたが、内容は相当濃いものを含んでいるように感じました。 この世には「選ぶ」必要があるということが溢れているようです。 何かを買いに店に入る、食事をする、いやそればかりでなく…
自然の動植物の恵みを活かすといえば聞こえは良いのですが、そこには人間の欲望が関わってきます。 その相手の生物にとってはありがたくないことかもしれません。 この本の著者は世界各地を取材しそのような事例を自らの目と耳で探っていきます。 取り上げら…
日本のコンビニでもトップを走り続けているセブンイレブンが1号店を開店したのが1974年、そして現在存在し続けているコンビニとしては最も古いものがセイコーマートで1971年、それから50年余りが経過しています。 ほとんどの店が24時間営業とい…
半導体というものが現代の経済全体を覆い尽くしているかのように感じます。 AIや量子コンピュータといったものがさらに進歩を続けると社会自体が全く変わったものになっていくかのようです。 そのすべての基本となっているのが半導体です。 この本では、そう…
日本でジェンダー問題というと男女格差を女性の方向から見たり、枠に入らないLGBTQの人々を扱ったりという側面で語られることが多いようですが、男性がその男性性とでも呼べるものをどう捉えているかという方向から見たのがこの本の基調です。 男女格差で格…
このところ大きな葬式というものを見ることが無くなってきたように感じます。 多くの家では「家族葬」というものを選びます。 さらに以前であれば親戚知人だけでなく多くの人が参列に訪れていた、著名人でも新聞の死亡広告で「葬儀は近親者だけで済ませまし…
古い時代の生活などにつながっていた知識というものはその様式が変わると一緒に失われていきます。 そのようなものを「絶滅危惧知識」と呼んで解説していきます。 第一章は「縁起」第二章は「行事」第三章は「衣食住」第四章は「生活と文化」そして巻末特集…
品物を動かして消費者に届けるということは近代以前にもあったことでしょうが、それが大きく発展したのが日本では明治以降の近現代でした。 それ以前は江戸や大坂といった都会には店舗があったかもしれませんが、地方では多くは行商によって運ばれていました…
2020年からの新型コロナウイルスパンデミックで社会は大きく揺り動かされましたが、大学も大きな影響を受けました。 学校に登校させての授業というものが困難となり、オンラインの授業というものを実施するようになり、その期間が長く続きました。 それ…
バッハの組曲を見ているとその中の曲にアルマンドやジーグなど舞曲の名前が付いた曲があることに気付きます。 その意味があまりよく分からなかったのですが、バッハが実際に踊るために作ったのかどうかはともかく、当時はバロック・ダンスというものがフラン…
死神といえば、死期の迫った人の元にやってきて魂を連れ去っていくというのが主な役割でしょうが、中国にもそれと同じような存在と考えられているものがあります。 それが「無常」と呼ばれるものです。 中国の宗教と言えば、儒教、仏教、道教が思い出されま…
日本列島は世界でも珍しいほど地震・津波・噴火の災害発生が多い地域です。 しかしその科学的な側面は意外に知られていないことかもしれません。 本書では歴史資料に残っているこれらの災害を網羅し、その中で特徴的なものを科学的に解説しています。 なお、…
本書は日本人の起源という問題を扱っていますが、著者の隈元さんは学者研究者ではなく毎日新聞の記者からサンデー毎日の編集者となったという方です。 しかしこういった考古学・人類学的な興味が非常に強く、多くの専門家に取材してこの本をまとめました。 …
今は昔、鉄道がより人々の生活の中にあった頃には、現在では目を疑うような場面が見られたものです。 そういった懐かしい写真を数多く見せてくれます。 内容ごとに区分してありますが、「鉄道シーン」「鉄道員の雄姿」「車両」「列車光景」「鉄道貨物輸送」…
プロバイオティクスという言葉はまだそれほどは知られていないかもしれませんが、乳酸菌などのような微生物を直接体内に取り入れることで健康状態の改善などに役立つというものです。 発酵食品というものの方が日本ではよく知られていると思いますが、それと…
地質学者の高橋さんは、デービスの地形輪廻説に異議を唱え、これまでにも「準平原の謎」「分水嶺の謎」という著書を書いていますが、その第3弾がこの「蛇行河川の謎」となります。 デービスの説は陸地の隆起は緩やかであり、それに対し河川の浸食が激しくそ…
2024年の選挙で台湾の総統となった頼清徳は台湾独立派と中国から見なされており台中関係は危険なものとなっています。 そのような頼清徳の生まれてからの伝記ですが、著者とされる周氏は台湾の記者、ただしそれを翻訳するにあたり産経新聞台北支局長の矢…
ヨーロッパの歴史を見ていくと同じような名前の王様が次々と出てきて迷うことが多いと感じます。 またその家系も何とか王家とか何とか王朝といったことが言われますが、その関係もよく分かりません。 そういったヨーロッパ各国の王家の家系をまとめてみると…
中国の歴史の始祖ともいえる史記は前漢の司馬遷が著しました。 これまでも色々な書物で読んできましたが、今回読んだのは「図説」というもので、特に史記の中のエピソードを地図に表示するというところが面白いものです。 また、ところどころにコラムとして…
儒教の経典というと論語など四書五経と呼ばれるものというイメージですが、その他に「孝経」と呼ばれるものが大きな存在でした。 ただし、その長さは18章(または22章)で文字数にして約1800文字に過ぎず、他の経典のような大部のものではありません…
東アジアを除く世界では握手をするという習慣が広く行われており、ビジネスの場面でも握手のやり方次第で成果が違うといった握手文化があります。 しかし、その習慣が危機にさらされました。 新型コロナウイルス感染症のパンデミックで、「握手は控える」と…
アメリカの教育問題といえば低所得者層の子女の厳しい状況が思い浮かべられますが、この本で扱われるのは全く逆の立場で、上流や中流上部の家庭の子どもたちです。 彼らは教育の機会が与えられないということはなく、望めばどのようなことでも取り組むことが…
著者の村松さんは1900年生まれの精神科医で精神病院長や大学教授を歴任、神経症患者の治療に当たってきたという方で、この本は1966年にそれまでの経験をまとめたものです。 現代では神経症患者の治療にも多くの治療薬を使用していますが、かつてはそ…
ヨーロッパの中世、およそ西暦500年から1500年ほどまでの約1000年間の間、修道士と呼ばれる人々が信仰に生きる生活を送っていました。 それは現代の人からは想像しにくいものかもしれません。 その信仰がどのようなものなのか。 そして彼らの生活…
企業において不祥事発生ということは非常に大きな痛手となります。 しかもそれが海外でのこととなると、統制が効いていないことを示すとして世界的な信頼の喪失にもなりかねず、また事案の性質によっては多額の罰金や補償を求められたり関係国から刑罰を科せ…