爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

科学全般

「ヒトはなぜ、夢を見るのか」北浜邦夫著

なにしろ、「夢の話」といったコーナーをブログにも設けているほどですので、夢についてはかなり興味があります。 この本は、高校生の頃に瀕死の状況に陥いった時にまさかのような夢を見て生き返ったという経験から「意識と夢」についての研究を志し、脳生理…

「世界を変えた 微生物と感染症」左巻健男編著

今まさに、感染症が世界中を覆っているようですが、人類の歴史というものは感染症とともに存在していたようなものです。 この本は2020年8月出版ですので、新型コロナウイルスについての記述も含まれていますが、それだけではなく他の多くの感染症についても…

化石エネルギーはなぜ使ってはいけないのか

色々な思惑が重なってのことでしょうが、「化石エネルギー」つまり石油、天然ガス、石炭といった古代の生命活動で貯蔵されたエネルギーを使用するという、これまでの「エネルギー依存文明」の基礎とも言える在り方をひっくり返そうという動きが急激に強まっ…

エネルギー産生比(EPR)どころの話ではない、電動重機の効率

風力発電や太陽光発電は環境中に設置する必要があるために、土木工事の必要性も大きいものですが、どうやらそのエネルギー投入についてきちんとした考慮が足りないのではないかという疑問を抱きました。 それが、今広く流通している「EPR」(エネルギー産生…

「いつになったら宇宙エレベーターで月に行けて、3Dプリンターで臓器が作れるんだい!?」ケリー&ザック・ウィーナースミス著

「夢の技術」というものがありますが、SFに出てくるような技術の中でもあたかも「実現性が高い」かのように言われているものがあります。 そういった技術はどういったもので、その開発の現状はどうなっているのか。 そして、もしもそれが実現したら世界はど…

総合エネルギー学のすすめ、やはりEPR(エネルギー産出比)の徹底的な見直しから

「総合エネルギー学」というものを振興していく必要性について前段で示しましたが、その具体策としてはやはりどうしてもEPR(Energy Profit Ratio) (言ってみれば”エネルギー産出比”)を徹底的に見直すというところから始まるでしょう。 以前から参考にさ…

「遺伝子の川」リチャード・ドーキンス著

「利己的な遺伝子」で良く知られるドーキンスですが、その出版の直後に続けて書かれたのがこの「遺伝子の川」です。 1995年の出版ですが、文庫版としては2014年になって発行されました。 文庫版あとがきとして、訳者の垂水雄二さんが「内容は古びていない」…

今こそ「総合エネルギー学」の確立を

化石燃料の使用は抑えなければならない、しかしエネルギーの使用はこれまで以上にやっていきたいというはかない望みに押されて新エネルギー(と言われるもの)の開発が次々と登場します。 しかし、その多くは「これからの技術開発が期待される」だけのものに…

「食の安全」はなぜ伝わらないか、小島正美さん「フードニュースオンライン」より

小島正美さんの「フードニュースオンライン」はこのところ1か月以上更新されていなかったのですが、別件でお忙しかったようです。 久しぶりの更新で出てきたのが「食の安全はなぜ伝わらないのか」 具体例はあまり示されていませんが、最初に総括的な内容を持…

富士山噴火では溶岩流の広範囲な被害もあり得ると言い出したので、あたふた。

富士山の噴火ではこれまでは江戸時代の宝永噴火のような火山灰噴出の被害をもっぱら想定していただけでしたが、それだけではないと溶岩流の広範囲な流出も予測したことで、周辺の自治体などがあたふたしているようです。 www.kanaloco.jp神奈川新聞の報道で…

「算数100の難問・奇問」中村義作著

小学校で習う算数も、その問題の中にはかなりの難問があります。 この本では中学校入試に出された問題を中心に、算数の問題としてはかなり高いレベルのものを出しています。 なお、この本は30年以上前に出版されたものですので、最近の中学入試問題とは傾向…

「人類はなぜ短期間で進化できたのか」杉春夫著

図書館の生物関係の書籍を置く棚にあったので、生物学の本だと思ったのですが、どうもそれだけではなかったようです。 副題にあるように「ラマルク説で読み解く」と、獲得形質遺伝説(要不要説)を唱えたラマルクの学説による進化論も含まれているのですが、…

「毒と薬の文化史」船山信次著

「サプリメント・医薬品から危険ドラッグまで」という副題がついていますが、こういった物質に関わる話題と共に、本書後半は薬学や薬剤師をめぐる問題点についても書かれています。 というより、どうもそちらの方が著者のもっとも言いたかったことのように感…

「77冊から読む 科学と不確実な社会」海部宣男著

天文学者ですが、書評家としても知られる海部さんが、特に科学関係の本の書評をまとめたものです。 特に生命科学、地球科学、宇宙物理学といった分野の名著が対象となっています。 新しい本が多いようですが、中には古典的な名著、江戸時代の耳嚢や北越雪譜…

「超常現象をなぜ信じるのか」菊池聡著

しばらく前になりますが、超常現象というものがブームのようになった時期がありました。 この本はちょうどその頃、あまりにも簡単に多くの人が超常現象を信じてしまうということに対して、認知心理学者の菊池さんが分かり易くブルーバックスに書かれたもので…

「バッテリー ウォーズ」スティーヴ・レヴィン著

電気自動車の性能向上、そして太陽光発電や風力発電の出力平準化のための蓄電池の改良は不可避の課題となっています。 しかし電池の改良はこれまでも延々と続けられており、昨今の携帯電話の高性能化も電池の発展がなければできないものでした。 そのような…

「せまりくる『天災』とどう向きあうか」鎌田浩毅監修・著

日本列島はその地理的な位置のため、天災というものが特に多い地域です。 プレートが重なり合っているため、地震と火山噴火が集中して起きやすいところです。 また海と大陸の位置関係から大量の雨が降り台風にも襲われます。 そういった危険と隣り合わせの状…

マイクロプラスチックの海洋汚染をリスク学の眼から見ると

リスク学者の永井孝志さんが定期的に更新され、リスク学関連のニュースを解説している「リスクと共により良く生きるための基礎知識」ですが、今回は「マイクロプラスチック」について書かれていました。 nagaitakashi.net 2020年4月に日本学術会議が公表した…

Covid-19流行により二酸化炭素排出量は減ったか

「西尾道徳の環境保全型農業レポート」というサイトの中で、Covid-19流行により二酸化炭素排出がどれほど減ったのかという推定が掲載されていました。 lib.ruralnet.or.jp元データはイギリスの環境科学者ルケールなどのグループが共同で発表した論文ですが、…

AI判定99%敗けから、藤井聡太二冠が逆転って、AI判定がまだまだということでは。

将棋の朝日杯というトーナメント戦で、藤井聡太二冠が優勝し、三連覇ということなのですが、その準決勝、決勝がともにAI判定で藤井さんが98%、99%不利というところから逆転して勝利、AIを越える実力とでも言いたい報道ぶりです。 www.sanspo.com AIによる…

「『食品の科学』が一冊でまるごとわかる」齋藤勝裕著

毎日食べる「食品」を見ると「科学的」なことが詰まっています。 それを一つ一つ考えていくと、かなり科学にも強くなれそうです。 著者の齋藤さんは、食品化学が専門というわけではなく有機化学の大学教授ですが、一般の人に科学を分かり易く説明したいとい…

「算数再入門」中山理著

世の中には数学が苦手という大人が多いようです。 学校では中学以降は数学を習いますが、小学校では算数という教科名で習います。 どうやら多くの数学嫌いの大人のつまづきは算数の時代にありそうです。 この本は、小学校の教諭を経て算数の教育方法を研究さ…

今こそ徹底的、合理的、公正なEPR(エネルギー収支)の評価を。

脱炭素やらの掛け声ばかり大きくなり、政財界、学界も巻き込んでエネルギー源の変換という動きが強まっています。 しかし、なんとなく「自然エネルギー」とか「再生可能エネルギー」と名が付けばそれが良いような雰囲気だけで動いているようです。 ここは何…

大学入試共通テストの英語問題に重大な疑問点があり、松永和紀さんが主張。

この前実施された大学入試共通テストの英語の問題に、内容に大きな問題点がある出題があったと科学ライターの松永和紀さんが取り上げています。 note.com 英語の問題でその科学的な内容についてどうこう言う必要があるかという反論もあるかもしれませんが、…

「ビッグデータと人工知能 可能性と罠を見極める」西垣通著

ビッグデータそして人工知能という言葉は特に最近語られることが多いのですが、そこには期待もあれば危険性への懸念を持つ人もいるようです。 著者の西垣さんはコンピュータ時代の最初からソフト開発から始めて情報学研究にあたってきた方で、現在のブームに…

勝手な教育論

数日前に「研究職ママさん」の書いた記事に触発されて「学校教育と社会的活動能力の差」について書いてしまいました。 (研究職ママ様、何度も勝手に引用して申し訳ございませんが、話の導入部として非常に面白いので使わせていただきました。ご了承ください…

持続可能社会(定常社会)とはどのようなものか。

「持続可能」という言葉があちこちで語られるようになりました。 以前からこの問題には大きな関心を持っていましたので、多くの人々が興味を持つようになったということは嬉しい限りですが、その実態を見るとまったくの勘違いや方向違いばかりのようです。 …

「嗅覚はどう進化してきたか」新村芳人著

「匂い」を感じるとはどういうことなのか。 その機能を研究していくと不思議な生物の働きが分ってきます。 香料というものは、人類の文化が生まれた当初から重要な働きをしていました。 イエスが産まれた時に東方からやってきた三賢人は黄金・乳香・没薬の贈…

肉食系男子は持続社会(定常社会)には邪魔なのか。(女子も含む)

私と非常に近い考え方をしていたということで、かつてはお互いのブログを頻繁に行き来していた「雑草Z」さんという方が居ます。 「雑草の言葉」というブログをされていたのですが、何やらトラブルが多発したということで長い間休眠されていました。 しかし、…

電力供給逼迫、長崎県の石炭火力発電所で重油燃焼対応

強い寒波の影響で電力使用が急上昇、供給が逼迫し危険な状況となっています。 昨日は関西電力で99%まで行ったとか。 供給不足となると突然の停電が大規模に広がる危険性もあります。 そんな中、九州電力(九電ではなく電源開発でした、訂正します)の長崎…