爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

科学全般

「ハウ・トゥー バカバカしくて役に立たない暮らしの科学」ランドール・マンロー著

かつてはNASAのロボット技術者だったがその後著述業に転進したという著者が、暮らしの様々な要望に対し、非常に壮大で科学的な解決策を提示します。 ただし、そんな解決策はほぼ不可能ですしやったら大変なことになる場合も多そうです。 暮らしの要望自体は…

リスク学者永井孝志さんのブログで、除草剤グリホサートのリスクについて連載されているので紹介 その2

永井孝志さんのブログより、グリホサートのリスクについて、その2です。 ブログのその3にはグリホサートの発がん性のリスクはどれほどかという、このシリーズの中心となる話題が扱われています。 nagaitakashi.net 特にヨーロッパで反グリホサートの活動が…

まだまだお元気で活躍、フードファディズム紹介者の高橋久仁子群大名誉教授の講演

日本へのフードファディズム紹介の先駆者、高橋久仁子群馬大学名誉教授が講演をされたそうです。 www.jc-press.com フードファディズムとは、まだそれほど知名度が高くはない言葉かもしれませんが、「食品の有効性・有害性を過度に強調すること」を言います…

リスク学者永井孝志さんのブログで、除草剤グリホサートのリスクについて連載されているので紹介 その1

リスク学者永井孝志さんのブログは色々と参考にさせて頂いていますが、このところ連続で除草剤グリホサートのリスクについて書かれています。 さまざまな方向から見た除草剤リスクということで、こちらでも紹介していきたいと思います。 グリホサートは1970…

「ちいさい言語学者の冒険」広瀬友紀著

母語というものは乳児の頃に周囲の人々が話していたから身に付いたということでもないようです。 徐々に言葉を話すようになると、たいていの子どもでは「かわいい言い間違い」ということをするのは親なら経験があるでしょう。 それが実は、子どもが言葉を覚…

「道を見つける力 人類はナビゲーションで進化した」M・R・オコナ―著

最近はGPS機器の発達でスマホを手にすれば完璧なほどの道案内ができるようです。 しかしほんの少し前、人類が荒野を歩き回り獲物を探していた時代にはGPSなどなくても狩場から家族のもとに帰らなければならず、それを誰もがやっていたはずです。 本書著者の…

「免疫学の基本」松本健治監修

感染症流行が止まらないためか、テレビを見ても「菌が・菌が」の大合唱の次によく出てくるのが「免疫力を強めるために何々(健康食品など)を」といったコマーシャルが溢れています。 しかしその割に免疫というものについて、ちゃんと知っているという人はほ…

「絶滅の地球誌」澤野雅樹著

現代は第6の大絶滅時代だと言われています。 この本でも第1部は古生物学的な「絶滅」をも対象としています。 しかし、第2部、第3部では核兵器についてや資本主義の暴走まで視野に入れるという、非常に広い範囲を論じるものとなっています。 著者の澤野さんは…

「分類思考の世界 なぜヒトは万物を『種』に分けるのか」三中信宏著

生物を「種」というものに分類するということはだいたい誰でも知っていることでしょう。 動物園に行けばおそらく和名とともにアルファベットで学名も書かれているのを見ることができます。 しかし、その「種」とはいったい何だろうと考えると、それほど簡単…

「二酸化炭素排出”実質ゼロ”」の疑問。

脱炭素化の大合唱の元、企業だけでなく自治体なども目標を置いて「何年までの二酸化炭素排出の実質ゼロ」と言っています。 「正味のゼロ」と言うところは決してありません。 すべて「実質ゼロ」という言葉を使っています。 この「実質ゼロ」とは何か。 エネ…

「NATROMのブログ」より、「抗がん剤療法を否定する医師のツイート」

NATROMさんのブログで抗がん剤療法否定のツイートについて書かれていました。 natrom.hatenablog.com 抗がん剤治療否定のツイートはしばしば出てくるようですが、今回のものは「自称医師」の人が書いたということで、リツイート、「いいね」もたくさんついて…

リスク学者永井孝志さんのブログより、「熱中症と塩分摂取の関係」

毎日の猛暑で熱中症になる人も多数出ています。 熱中症の対策として水分をとるだけでなく塩分もと言われていますが、日本人は塩分摂取量が多く高血圧患者もかなり多数居るはずで、発汗で多少塩分が減ったくらいでは関係ないんじゃないのと永井さんも長く疑問…

「物語 日本の治水史」竹林征三著

川は急流であり降水量は極めて多い日本列島では、治水というものは古代から現代まで非常に大事なものでした。 その治水というものの歴史を神話の時代から説き起こして現代までを説明するのは、建設省勤務から始まり治水の現場に関わり続けてきた著者の竹林さ…

「面白くて眠れなくなる進化論」長谷川英祐著

「面白くて眠れなくなる」というシリーズの本は科学の色々な分野について一般向けに分かりやすく専門家が説明するというものですが、この回の「進化論」については他にも「面白くて眠れなくなる生物学」なども書いている進化生物学者の長谷川さんが執筆しま…

「滅亡へのカウントダウン 人口大爆発とわれわれの未来 下」アラン・ワイズマン著

欧米の科学関係の本は非常に細かく描写され、エピソードが多すぎるほど連続するために、この本のように上下巻やそれ以上の複数巻の場合は最初の上巻だけでもう十分と言う感覚になることが多いのですが、この本の場合は下巻に「日本」の部が含まれていたため…

新型コロナウイルス感染者急増、変異株オミクロンBA5のせいか。

あっちの話題はもう少しはっきりしないと分からないようなのでおいておいて。 新型コロナウイルス感染者がまたも急増、その要因はいつものように「感染対策がおざなり」という指摘もありますが、やはり変異株の中でもオミクロンBA5というタイプへの移行でし…

「解決志向リスク評価を阻害する要因は何か」、リスク学者永井孝志さんのブログより

「解決志向リスク評価」とは何か。 まあ当然の話なんですが、「リスク評価」というものを問題解決に利用していこうという、極めてまともな方向のものです。 それと正反対のものが、よく週刊誌などに見られる「これも危ない、あれも危ない」という、警笛だけ…

「歴史と統計学」竹内啓著

数学に一分野に確率と統計というものがありますが、これらは社会学的にも多く利用されるという特性があります。 その発祥と発展も、歴史的に国家や社会の運営という面から見ていかなければならないようです。 国の政治を行なう指針として人口や生産と言った…

「脱炭素化」を無理やり進めるとどういう事態になるのか。

脱炭素化という掛け声ばかりが高くなり、一見すると世界中がそちらに向かって走り出すかのように感じるかもしれません。 脱炭素化、すなわち石油や石炭などの化石燃料の使用を抑えるということ自体は積極的に進めることが必要なのですが、現在使われているこ…

緑茶で高血圧薬の効果が下がる?ちょっと気になる記事。

緑茶を飲むと高血圧薬の効果が下がるという研究結果が報告されたというニュースがありました。 高血圧で薬を2種類飲んでいる身としてはちょっと気になりました。 www.minyu-net.com 福島医大の三坂さんという方の研究報告で、降圧剤「ナドロール」を緑茶を日…

「そもそも植物とは何か」フロランス・ビュルガ著

植物には知性があるとか、木々は会話しているといった主張をする人も居ます。 しかし実際は植物には感覚も知性もなく、動物とは全く異なる存在なのだということを強烈に主張している本です。 その前提となる社会現象がよく分からないので、何か不思議な主張…

「地下水・湧水の疑問50」日本地下水学会編

日本地下水学会が成立60年を迎えられたそうですが、それを記念して会員の方たちが共同で一般の人々の地下水などに持つ疑問に答えるという形の本書をまとめたということです。 日本では降水量が非常に多いということもあり、河川などの表面水が豊富ですが、だ…

「発酵文化人類学」小倉ヒラク著

発酵文化人類学とは著者の造語ですが、人間の生活には発酵というものが深く関わっており、民族によりそして地域により様々な形で発酵というものを利用しているのですから、文化人類学的に発酵を考えていくというのも面白いアプローチかもしれません。 著者の…

サル痘について分かっていること、忽那賢志さんの解説

日本ではまだ感染者が確認されていないものの、欧米では次々と検出され話題になっている「サル痘」について、忽那さんの解説です。 news.yahoo.co.jp サル痘は天然痘と似た症状のウイルス感染症ですが、天然痘より感染力が低く重症化も少ないということです…

除草剤グリホサートの発がん性について、松永和紀さんの解説

除草剤グリホサートは発がん性があるという報告がされており、一般的にも関心が高いものです。 これは日本ばかりではなく欧米でも同様(あるいはそれ以上?)で専門家もさかんに研究をしているようです。 ただし、その情報には誤ったものの多く含まれており…

「4パーミル・イニシアティブ」とは何か

またまた変な言葉を聞きました。 「4パーミル・イニシアティブ」というものです。 もちろん「4パーミル」というのは0.4パーセントのことですが、その比率が表すものが問題です。 聞いたのは「山梨県でのブドウ剪定の枝の処理」というものについてのニュース…

リスク学者永井孝志さんのブログで「知床観光船事故から考える、事故が起こってからの規制強化と事前のリスク評価」

リスク学者永井孝志さんが、知床半島での遊覧船沈没事故から見える「事故後の対策」についてブログで書いていました。 nagaitakashi.netd 多数の死者・行方不明者を出し、さらに運営業者の実態があまりにも杜撰であることが報道され、多くの人々が興味を寄せ…

「ウソの科学 騙しの技術」日垣隆

ウソや騙しというと悪いことのようですが、動物が生き残るための技術であるとも言えます。 この本は科学ジャーナリストの日垣隆さんが、このテーマについて様々な方面の専門家たちと対談した記録をまとめたものです。 この対談はTBSラジオのサイエンス・サイ…

ヨーロッパで急性肝炎にかかる小児が急増、日本でも発生。今判っていることについて忽那賢志さんの解説。

ヨーロッパ特にイギリスで小児の急性肝炎患者が急増しているというニュースが流れましたが、それについて忽那さんが「今判っていること」と題した記事を書いていました。 news.yahoo.co.jp ヨーロッパで多いようで、特にイギリスでは111人の患者が出ています…

「私たちはいつまで危険な場所に住み続けるのか」木村駿、真鍋政彦、荒川尚美著

近年自然災害が頻発し、多大な被害が出ていますが、それは気候変動により降雨量が多くなったという理由ばかりでなく、どうやら人口が増え産業が活発になったために「昔は使われていなかった場所」に住宅や工場などを建てるようになったということも大きな要…