爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

科学全般

プラスチックはどうなるのか。石油依存社会の行く末。

目次 プラスチックの行く末について 1.プラスチック原料は石油 2.石油供給の不安 3.石油減少時代の諸相 4.まず「包装」をどうするか。 5.妙案はほとんどない。せめて他の用途は絞って石油はプラスチック製造のみに。 プラスチックについての最近の…

「インターネット」村井純著

インターネットは爆発的に広がり、今ではほとんどの人が接続しているような状況になっているように見えます。 しかし、その進展はそれほど昔から進んでいたわけではありません。 この本は、日本においてインターネットの広がりが徐々に進んでいた頃、それを…

「その〈脳科学〉にご用心」サリー・サテル、スコット・リリエンフェルド著

脳科学という分野が脚光を浴びています。 平常な状態でも脳の活動状況が測定できるという、fMRI(機能的磁気共鳴画像法)が開発され、それで画像化された脳の映像は誰でも見たことがあるかもしれません。 何らかの刺激とそれに対応する脳の画像を解析するこ…

飲食店で気を付けるべきは「グループ間感染」か「グループ内感染」か、永井孝志さんのリスク学研究より

リスク学研究者で、さまざまなリスクについて書かれている永井孝志さんの「リスクと共により良く生きる」で、飲食店でのウイルス感染防止について興味深いことが書かれていました。 nagaitakashi.net GOTOキャンペーンでは、それを受ける旅館・ホテルや飲食…

「モラルの起源 実験社会科学からの問い」亀田達也著

直接本書の内容とつながるものではないのですが、冒頭に2015年に文科省から出された大学の組織改革についての通知について書かれています。 そこには人文社会科学系の学部は再編、削減すべしという趣旨が書かれていました。 理系の学部に比べて社会のために…

「コロナでだけは死にたくない」とはどういうことか、リスク学研究者永井孝志さんのブログより

リスク学研究者の永井さんのブログが非常に興味深い内容で発信されていますので、注目していますが、今回は「コロナでだけは死にたくないとはどういうことか」と題され、「良いリスク」と「悪いリスク」について書かれています。 nagaitakashi.netどうせ死ぬ…

「16歳のデモクラシー」佐藤優著

なかなか骨のある文を書く方とお見受けする佐藤さんですが、高校生などに講演をするという活動もされているようです。 そこから発展し、現役高校生に「光の子と闇の子」というラインホールド・ニーバーの書いた本を読ませるという集中講義をやったという記録…

新型コロナウイルスに対する免疫は弱い?感染症専門医の忽那さんの指摘

感染症専門医で国際感染症センターの忽那賢志さんが定期的にコロナウイルスについて書かれており、非常に参考になりますが、今回の記事は「コロナウイルスに対する抗体産生は弱く、徐々に消えてしまう」というものです。 news.yahoo.co.jp ウイルスの感染に…

人々はなにを「リスク」と考えているか

「ワクチンのリスク」という問題で興味深い記事を書いていらしたリスク学研究者の永井孝志さんのブログを色々と拝見していますが、人々が何を「リスク」と感じているかを定期的に観察している記事がありました。 2020年の8月のリスク定点観測ということです…

「ワクチンはなぜ嫌われるのか」リスク学研究者、永井孝志さんが解説

新型コロナウイルス感染を抑える切り札と言えばやはりワクチン開発でしょうが、しかしこれまでの日本でのワクチンを考えてみると、「ワクチン忌避」という傾向が強いことが指摘されます。 こういった状況について、リスク学研究をされている永井孝志さんが解…

COVID-19ワクチンはいつ供給できるのか、トランプとCDCで全く違う意見

世界各国で新型コロナウイルス(COVID-19)に対するワクチンの開発が進められていますが、アメリカではトランプ大統領がこの先3-4週間で供給できると言明したのに対し、CDC(アメリカ疾病センター)のレッドフィールド所長は国民への提供は来年半ば以降であ…

「今世紀末には気温が3℃上昇」などと言う話よりよほどありそうな未来。エネルギー供給不安。

いまだに、「今世紀末には地球の気温が何℃上昇するという、〇〇(一応名のある研究機関など)の研究成果がまとまりました」などと言うニュースが流れることがあります。 よほどニュースになりそうな話題がない時の穴埋めなんでしょうが、よくもまあ、飽きな…

「NATROMのブログ」より、「HPVワクチンが子宮頸がんを増やすというニセ情報を検証してみた」

ニセ医学と闘い続けている内科医NATROMさんのブログで、表題のようなものが掲載されていました。 HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染が子宮頸がんの原因となるとして、HPVワクチンが開発され、女性の接種が勧められたのですが、希に副作用で強い痛みを感じ…

「食品添加物はなぜ嫌われるのか」畝山智香子著

国立医薬品食品衛生研究所で、安全情報部長という要職にある畝山さんは、ながらく「食品安全情報ブログ」というサイトで食品安全情報を発信し続けておられます。 著書も何冊か出され、これまでも読んだ感想を何回か書いています。 今回は、畝山さんの最新刊…

「胃の病気とピロリ菌」浅香正博著

それまでは強酸性の環境で微生物などはいるはずもないと考えられていた胃の内部に「ピロリ菌」という微生物が住んでいることが分かったのは、ごく最近とも言える1982年のことでした。 しかし、そのピロリ菌について研究が進んでいくと、これまでの胃の病気に…

FOOCOM.NET専門家コラムより、「国産茶葉とスリランカ紅茶、ネオニコチノイド農薬」

FOOCOM.NETの専門家コラムで、残留農薬検査を長年担当してこられた斎藤勲さんが、最近週刊新潮に掲載され一部で論議を呼んでいる紅茶茶葉での残留農薬検出について書かれています。 www.foocom.net元ネタは、北海道大学の池中准教授という方が発表した論文の…

「パラドクスの教室 日本一わかりやすい図説講義」富永裕久著

パラドクスといえば詳しい説明を聞いても何かごまかされたような、良く分らんという感覚になりそうです。 そこで、この本では図説をふんだんに用いて「日本一」わかりやすく説明してやろうという、意欲的な方針で書かれています。 パラドクスといっても色々…

しつこいけれど「もしもPCR検査機器がなかったら」

新型コロナウイルス感染拡大とPCR検査の件数、そして感染確認者の取り扱いなど、多くの社会問題が引き起こされ、現在の社会の構造変化まで起きようとしています。 少なくとも、数か月か数年先の感染終息の時には、キャバクラ、ホストクラブ、ライブハウス、…

「科学的とはどういうことか」板倉聖宣著

板倉さんは主に理科の教育ということに力を入れて活動した方ですが、2018年に亡くなられています。 本書の中にも触れられていますが、「仮説」ということを子供にも教え込むという、「仮説実験授業」ということも提唱してきました。 本書は朝日新聞社発行の…

「うつも肥満も腸内細菌に訊け!」小澤祥司著

いささか品の無い書名ではありますが、端的に内容を示しています。 腸内細菌という、動物の大腸などに住み着いている細菌群が、実はその動物と共生と言っても良いほどの関係なのではないかと言うことは、最近世界中で研究が進められているようです。 私もこ…

「熱中症対策で塩分補給」って本当か。

熱中症対策には水分を取るだけでなく塩分も必要であると言われています。 しかし、栄養疫学の児林聡美さんがツイッターに書いているのを見て、そういえば本当はどうなんだと思いました。 実は私も現役時代に真夏に閉め切った室内で汗まみれで仕事をしていて…

「ノーベル賞でたどる物理の歴史」小山慶太著

ノーベル賞は20世紀になってすぐの1901年より授賞を始めました。 他の各賞も偉大な業績ではあるのですが、特に物理学賞は科学の根本にあるようなものが多いように感じます。 その、ノーベル物理学賞を受賞した人々の業績について、1901年から2012年までのも…

田中宇さんの「国際ニュース解説」より「新型コロナウイルスは存在するか」

田中宇さんの「国際ニュース解説」では、「新型コロナウイルス」の存在自体を疑うような記述がされています。 世界全体が疑うこともせずに一方向に進んでいる時にそれを見直すということも勇気あることだと思います。 mainichi.jp 記事は、徳島大学名誉教授…

「感染症と文明 共生への道」山本太郎著

今まさにウイルス感染症が世界を覆っているかのような時ですが、この本はそれを扱っているわけではありません。 出版は2011年、SARSまでは内容に含まれています。 著者の山本太郎さんは感染症学が専門のお医者さんですが、実際に感染症対策でアフリカな…

「『モナリザ』の微笑み 顔を美術解剖する」布施英利著

「美術解剖学」という学問があります。 特に人間について、筋肉や骨格といった人体の内部の構造を、実際に解剖して知ることで美術表現をより正確にしようというものです。 それがいつから始まっていたのかは分かりませんが、かのレオナルド・ダ・ヴィンチが…

「医学の近代史 苦闘の道のりをたどる」森岡恭彦著

まだまだ治療の難しい病気はいくらでもありますが、ほんの少し前の状況を考えても多くの病気が治療できるようになっており、寿命も延びています。 特に近代になってからの医学の進歩というものは、非常に大きなものがあったのでしょう。 そのような医学の近…

やっぱりそうか。新型コロナの抗体は長続きしない。

感染症の専門家、忽那賢志さんの記事は何回か引用させていただいていますが、今回は「新型コロナウイルスに対する抗体は長続きしない」という大変な内容です。 一般的に、感染症に罹患し回復した人は一定の期間は感染しなくなることが多く、例えば麻しん(は…

新型コロナウイルスは風邪の一種?田中宇さん「国際ニュース解説」より

新型コロナウイルスの感染については、非常に楽観的な見方をしている田中宇さんの「国際ニュース解説」ですが、そのまとめのような文章が掲載されました。 tanakanews.com これまでも都市封鎖などの対策は過剰であり、それによって経済が崩壊するリスクの方…

「怖くて眠れなくなる植物学」稲垣栄洋著

植物と言うものは「怖くて眠れなくなる」ものでしょうか。 植物学者である著者は、以前に同じ出版社から「面白くて眠れなくなる植物学」という本を出したのですが、その続編として「怖くて眠れなくなる」を書いてくれと頼まれました。 本人も植物はそんなに…

「生命の星の条件を探る」阿部豊著

地球上には生命が溢れていますが、太陽系の他の星にはどうやら無いようです。 それでは他の恒星の周囲ではどうなのか、銀河系でも数千億の恒星があるという話ですから、少しはあるのじゃないかと思いますが、はっきりしたことはわかりませんでした。 その条…