爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

生物

「結局、ウナギは食べていいのか問題」海部健三著

ウナギがどんどんと減少していき、「絶滅危惧種」に指定されるとかいった話題も出るようになりました。 それでも、価格高騰しているとはいえ夏の土用の丑の日あたりにはスーパーでは蒲焼が並んでいますが、「本当にこれ食べていいの」と感じる人も多いのでは…

方向音痴とは何か、JAF MATEの記事より。

日本自動車連盟(JAF)の会誌、JAF MATEの2・3月合併号に、「方向音痴のギモン」という記事が載っていました。 (なお、私は自動車社会からの脱却などということを言っていますが、現在のところJAFの会員であり会誌も毎回読んでいます。矛盾しているのですが…

「機能獲得の進化史」土屋健著

生物というものは「機能」の獲得によって大きく変化していきました。 新たに獲得した機能によって、その生活自体が大きく変わるということも起きました。 そのような「機能獲得」について、化石などに見られる進化の歩みからその最初の頃の様子を語る本です…

宍道湖のワカサギ漁獲量減少はネオニコチノイド農薬のせいなのか。

宍道湖のワカサギ漁獲量が激減した時期が、ネオニコチノイド系という農薬が普及した時期と一致するということで、その因果関係を主張する学説を発表した研究者がいたということから、話題になっています。 それについて、FOOCOM.NETの専門家コラムで斎藤勲さ…

塩野義製薬製コロナワクチン、開発最終段階とか。

新型コロナウイルス用ワクチンを開発中の塩野義製薬では最終段階に入り、3月末の供給開始を目指すそうです。 www.yomiuri.co.jp 3回目接種を早期に実施するという掛け声だけは盛んに聞こえますが、どうも接種数が伸び悩んでいるようで、おそらくファイザーや…

「人を襲うクマ」羽根田治著

山に食物が少なくなったためか、クマが人里にまで出没することが多くなり、人的な被害も出て死者も発生しています。 そのようなクマとの遭遇事例を詳述し、さらにクマの生態学者である山崎晃司さんの解説も加え、被害を少しでも小さく止めようと書かれた本で…

新型コロナウイルスのワクチン接種について

新型コロナウイルスの変異株、オミクロン株によると思われる新規感染者数の拡大が世界的に起きており、日本でも変異株のためかどうかは不明ですが、感染者増が急激に進んでいます。 そんな中、ワクチン接種も2回目まで終了した人が8割を越えているものの、そ…

新変異株オミクロンは免疫反応でかなりの変化をしているのか。

新型コロナウイルスの新変異株オミクロンの急速な感染拡大で世界的に警戒感が高まっていますが、その免疫反応で注意すべき兆候が見られているようです。 mainichi.jp南アフリカでの感染拡大を調べている医療専門家の話として、今回のオミクロン株の感染者の…

「自粛するサル、しないサル」正高信男著

昨年から続いている新型コロナウイルス感染症の流行では、「自粛」という言葉もかなり飛び交っています。 日本では強制的な都市ロックダウンということが法的にできないのですが、それ以上に「自粛」というものが強力な作用を及ぼすと言われています。 しか…

永井孝志さんの「リスクを考える」ブログより、「はちみつやミツバチはどのような農薬で汚染されているのか」

はちみつがグリホサートという農薬で汚染されているというニュースが流されているということから、リスク学者の永井孝志さんが、はちみつおよびミツバチの農薬汚染について調べています。 nagaitakashi.net こういった話題は時折流されますが、実際にはちみ…

忽那賢志さんのワクチン情報「ブースター接種の副反応の強さ」

コロナウイルス感染症に関する情報源として参考にさせていただいている、忽那賢志さんの最新記事です。 news.yahoo.co.jp ワクチンのブースター接種、すなわち3回目の接種ですが、2回目より3回目のブースター接種の方が副反応が強くなるという噂が流れている…

エキノコックスが愛知県知多半島に定着か、コロナよりはるかに危険かも。

北海道に広く存在し、時折感染した人が出る寄生虫のエキノコックスが、本州にも広がっているのではないかという疑いがありましたが、愛知県の知多半島に存在が確認されたということです。 www.fukuishimbun.co.jp 記事によれば、愛知県の知多半島で捕獲され…

ゲノム編集農産物の次の開発目標は、FOOCOM.NET専門家コラムで白井洋一さんの解説。

これまでの遺伝子操作技術とは異なり、外部からのDNA導入をせずにその生物自体の遺伝子を改変することで有効な変化を起こさせるという、ゲノム編集技術はすでに実用化段階に入っています。 これを使って育成されたGABA高生産性のトマトと、肉厚のマダイがす…

「感染の法則」アダム・クチャルスキー著

いまだに猛威を奮い続けるウイルス感染症ですが、その報道の中で「感染モデル」というものが説明されていることがあります。 そんな数学的なモデルが実際に役立つのかと疑問もありましたが、この本はそれについて分かりやすく解説しています。 著者のクチャ…

誤った安心感を与える「人工酵母で雑草からエタノール」

MITの研究者たちが雑草のセルロースをエタノールに変える人工酵母を開発し、バイオエタノール製造に進んで行くそうです。 fabcross.jp 記事中にもあるように、現在のバイオエタノールと称するものはおもにトウモロコシを原料に作られていますので、食料と競…

「人間の本質にせまる科学 自然人類学の挑戦」井原康雄、梅崎昌裕、米田穫編

人類学といえば日本では「文化人類学」の方が盛んなのですが、自然人類学も広い範囲の学問領域であり、研究が進められています。 この本は、その自然人類学の概要をとらえることができるように、各分野の専門家がそれぞれの領域をコンパクトに解説し、その結…

新型コロナウイルスの免疫は感染者よりワクチン接種の方が強い?忽那賢志さんの記事より。

ウイルスや細菌の感染症に対し、感染して回復した人は免疫を獲得することが知られています。 それに倣って開発されてきたのがワクチンです。 水ぼうそうや風疹には一度罹って回復すれば一生免疫によって守られることが判っていますが、一方インフルエンザな…

「飼いならす 世界を変えた10種の動植物」アリス・ロバーツ著

人類は農耕と牧畜を始めたことで地球上のすみずみまでも広がるほど繁栄することができました。 そこには多くの生物の中から農耕と牧畜に適した種を選び、それを飼いならしてきたという歴史が存在します。 この本ではそのような観点から「ヒトに飼いならされ…

コロナウイルス変異株はどこへ行くのか。

インドで変異したと言われるコロナウイルス変異株、デルタ株というのが感染力が非常に強いということで、流行のウイルス株がどんどんデルタに置き換わっているということです。 このため、日本では爆発的感染増加が起きそうな状況ですが、いったんはほぼ制圧…

オリンピックにおける性別判定の話。テストステロン濃度

リスク学者永井孝志さんの、「リスクと共により良く生きるための基礎知識」は永井さんが夏休みということで通常のリスクに関する話もお休みなのですが、それに代わってちょうどオリンピック開催中ということで、オリンピックにおける出場選手の性別判断とい…

「分かちあう心の進化」松沢哲郎著

著者の松沢さんは、京都大学霊長類研究所で長くチンパンジーのアイをパートナーとした研究、アイ・プロジェクトを続けていますが、それは「比較認知科学」という学問の一つの方法であり、チンパンジーの心の動きを見ることにより人間の心理というものも分か…

「〈正義〉の生物学」山田俊弘著

〈正義〉の生物学などと、ちょっと意味がわからないような題名だったのですが、実はこれがこの本の内容を正確に描写しているものでした。 しかしそれが分かるのが最後まで読んでからということでした。 扱われている内容は本書副題を見ればすぐに理解できま…

なぜ変異ウイルスは感染力が強いのか

新型コロナウイルスの変異株が次々と現れ、いずれも感染力が強くなっているということでこれまでのものに置き換わっています。 なぜそんな都合の良い変異株が出来て来るのか、不思議に感じる方も居るかもしれません。 その辺の事情を少し、分かりやすく?説…

「話を聞かない男、地図が読めない女」アラン・ビーズ、バーバラ・ビーズ著

もうかなり前の本ですが、出版当時には世界的に話題になったものです。 取っつきやすい、一般受けの書名のように見えますが、実はこの内容を極めて学術的に、しかし語り口は易しく書いています。 今ではさらに激しくなっていますが、欧米ではこの本の出版の2…

「ときめく微生物図鑑」鏡味麻衣子監修、塩野正道・塩野暁子写真

生物界の圧倒的多数は微生物なのですが、それについての認識は少ないようです。 微生物と言っても古細菌、細菌からカビやキノコといった真菌類、そして藻類と様々ですが、その広い範囲の微生物を非常にきれいな写真と共に紹介しています。 特に、藻類の写真…

「目的に合わない進化 上」アダム・ハート著

人も動物としての進化を重ね現在の状況になっているのですが、ここ1万年あまりの急激な社会の変化でせっかく進化で取得した形質が役に立たなくなっているようです。 こういった趣旨の本はこれまでにも読みましたが、この本も昆虫学者にして一般向けの生物に…

「きみの脳はなぜ『愚かな選択』をしてしまうのか」ダグラス・T・ケンリック、ヴラダス・グリスケヴィシウス著

人は意思を決定する際、合理的に考えるということを前提としていた古典経済学は間違っており、結構いい加減な決定をしているというのが行動経済学の考察ですが、実はその「いい加減」に見えるような決定過程は、人間の「生物としての進化」によって影響され…

「ヒトはなぜ、夢を見るのか」北浜邦夫著

なにしろ、「夢の話」といったコーナーをブログにも設けているほどですので、夢についてはかなり興味があります。 この本は、高校生の頃に瀕死の状況に陥いった時にまさかのような夢を見て生き返ったという経験から「意識と夢」についての研究を志し、脳生理…

「世界を変えた 微生物と感染症」左巻健男編著

今まさに、感染症が世界中を覆っているようですが、人類の歴史というものは感染症とともに存在していたようなものです。 この本は2020年8月出版ですので、新型コロナウイルスについての記述も含まれていますが、それだけではなく他の多くの感染症についても…

「遺伝子の川」リチャード・ドーキンス著

「利己的な遺伝子」で良く知られるドーキンスですが、その出版の直後に続けて書かれたのがこの「遺伝子の川」です。 1995年の出版ですが、文庫版としては2014年になって発行されました。 文庫版あとがきとして、訳者の垂水雄二さんが「内容は古びていない」…