IPCCがまた恫喝的な報告書を発表しました。
もういい加減皆飽き飽きしているのではないかと思いますが、一片のニュースにはなったようです。
二酸化炭素排出に伴う温暖化というものは否定はできないと思いますが、その先の大きな気候変動や気象災害とまで言われると、「ほんとかよ」と言いたくなります。
「化石燃料使用による二酸化炭素排出」「大気中二酸化炭素濃度上昇による気温上昇」「大気温上昇により気候変化」「気象災害激化」
といった事象の連続は必ずしもその因果関係が確定的に証明されたものとは思いませんが、その仮定の連続があたかも真理のごとく言われることにもう誰もが慣れ切っているようです。
ただし、それよりも大きな問題がこの仮定の連続が真実と思い込むことによる思考停止です。
この一連の仮定を受け入れると、最後の「気象災害激化」を食い止めるためには「化石燃料使用による二酸化炭素排出削減」しか対策がないかのように思い込んでしまいます。
しかし、実際には現在の化石燃料漬けの現代文明はそれなしには維持すらできません。
そのため、「代替エネルギー開発しかない」としか考えられず、その他の対策をまともに考えようともしなくなっているのでは。
しかも、太陽光発電の高効率化や設備の整備などは国や電力会社、エネルギー関連会社にしか手におえないようです。
そこで、「みんながんばってね」という精神状態に陥り、何もできなくなってしまう。
とんでもない話で、そんな不確かな代替エネルギー開発を待っているだけでなく、他にやることはたくさんあるはずです。
干ばつによる第三世界の食糧不足や水不足などは、とにかく政情安定化が不可欠でしょう。
アフガンで中村医師が射殺された事件のように、灌漑施設を建設しようとしても武力攻撃をされたのではどうしようもありません。
アジアアフリカの多くの地域ではいまだにこちらの方が大問題でしょう。
しかも、それはその国だけの問題ではなく先進国による経済的収奪のためとも言えるとなれば、全世界の問題でもあります。
水害や台風の風害の対策も防災対策を着実に進めることが必要です。
これらを忘れて「脱炭素化」だけ進めようとしても間に合うはずもありません。
それにしてもIPCCの言うことには科学の片鱗も感じられません。
本当に「国連に集結した科学者たち」が出した報告書なのでしょうか。
政治と経済のことしか考えていないように見えますが。