爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2024-01-01から1年間の記事一覧

ペロブスカイト太陽電池が救世主?

軽くて曲げられるというペロブスカイト太陽電池は建物の壁などにも設置可能でこれまでできなかった場所での発電も可能になるということで、発電量が大幅に増やせるのではないかという期待論が高まっています。 しかし話はそれほど簡単なものではなかろうと思…

「水が飲めない子どもが増加」水分補給に問題か。その理由が「おいしくない」

猛烈な暑さが続き熱中症の危険性が大きくなるばかりですが、その際に重要となる水分補給について、気になるニュースが流れました。 それが「水はおいしくないから飲まないという子供が増えている」 news.yahoo.co.jp糖分が含まれるようなジュースだけという…

「内田樹の研究室」より「近代市民社会の再興のために」

近代市民社会というものが崩壊の危機にさらされています。 それがどういうことなのか、内田樹さんが月刊日本のインタビューに応えました。 blog.tatsuru.com内田さんの認識では現在は近代市民社会というものが危機に陥っている。 近代市民社会は「公共」とい…

オリンピックが始まる

大騒ぎしていた東京大会の記憶もまだ新しいのですが、もう次のパリ大会が始まろうとしています。 子どもの頃はワクワクして見ていた(とはいってもテレビ中継などは少なかった)のですが、だんだんとどうでもよくなってきました。 ただし、うちの家内は自分…

「偏見や差別はなぜ起こる?」北村英哉、唐沢穣編

偏見や差別といったものは、社会の中で無くなることはなくあちこちに顔を出します。 それはいけないことだと思っている人にもその種は心の奥底に潜んでいるということは普通です。 その原因や対策についての研究ということは様々な方向から行われてきました…

夢の話「実験の準備ができておらず、どうやってごまかすか悩む」

仕事を辞めてもう10年以上になるのに、まだ仕事がうまく行かずに悩む夢を見ます。 いつまで続くのか。 サンプル中の菌数を計るため、寒天培地に広げて培養しコロニー数を数える実験をしようとしています。 もうシャーレに寒天培地を広げて固めたものは作りま…

「おバカな答えもAIしてる」ジャネル・シェイン著

AI、人工知能の進歩はすばらしく、人間の仕事の大半を奪うとか、AIが自動的に発達していくとか、バラ色?の未来予想が出てきます。 ただし、どうやらそういった予想をしているのは、AI関係者といっても経済的に関係のある人々のようで、AI技術を直接担当して…

トランプ勝利の場合、その発言とは逆にドル高になるか。

もうほぼトランプ、「確トラ」などと言われますが、その発言は注目されます。 ドル高で円を始め多くの通貨が安いという現状はアメリカ製造業復活には逆行ということで、ドル安に誘導したいという発言がありました。 しかし実際には逆になるだろうという記事…

「『就活』と日本社会 平等幻想を超えて」常見陽平著

毎年約40万人の学生と数万社の企業が膨大な時間とコストをかけて行われる「新規大卒者一括採用システム」 多くの問題を生みながらもこの世界的にも特異的な選抜システムが長く継続しています。 著者は人材コンサルタントなどを経て雇用労働を研究しており…

結局あきらめたか。バイデンが大統領選続行断念。後継にハリスを指名もすんなり決まるかどうか。

バイデン大統領が大統領選の続行を断念しました。 後継候補には副大統領のハリスを指名していますが、それですんなり決まるかどうかは不明です。 www.nikkei.comしかし今から候補者を募って選考というのはまず無理でしょうから、ハリス案が通る可能性が強い…

「すぐそこにある サイバーセキュリティーの罠」勝村幸博著

少し前はコンピュータウイルスが個人のパソコンに感染しなどということが話題になりましたが、今では政府や大企業、学校や病院など大規模なシステムが乗っ取られたとかいった大変な事態が起きるようになっています。 個人個人でできるような対策はおろそかに…

再生可能エネルギー比率が上がっていると言われるが。電力だけではしょうがない。

再生可能エネルギーと言われる、風力・太陽光発電・水力の比率が上がっていると言われます。 特にヨーロッパでは水力がかなり増えているようです。 ただし、これでエネルギーの多くが再エネに転換しているかというとそう簡単なことではありません。 エネルギ…

「日本語の発音はどう変わってきたか」釘貫亨著

日本語の発音はかなり変化してきたということは断片的には聞いたことがあり、「ハ行」の子音は古代には「パ」、中世には「ファ」と発音したなどといったことは知ってはいましたが、それ以外の多くの事実には本書で初めて触れることができました。 そして、発…

子どもの頃の夏休みの思い出

ニュースでは学校の終業式で夏休みが始まるそうです。 こんな爺さんでも子供の頃の夏休みの思い出はあるんだというところを見せておきます。 小学校時代以前は父の転勤であちこちに引っ越ししたのですが、それでも夏休みは母の実家の長野に長期間滞在という…

「ダルタニャン物語2 妖婦ミレディーの秘密」アレクサンドル・デュマ著、鈴木力衛訳

ダルタニャンの物語その2、ミレディーとの対決が主となりそこにラロシェル包囲戦やバッキンガム公爵暗殺などの史実を絡め描写していきます。 ダルタニャンと銃士たちはイギリス人と決闘をすることとなりますが、ダルタニャンの相手は剣の腕は大したことなく…

旧態依然の「政治活動」自民党堀井議員の香典バラマキ

自民党の衆院議員(離党しましたが)の堀井学が選挙区の支持者の葬儀に出席もしないまま秘書や家族に香典を届けさせたとして、公選法違反の疑いで取り調べされています。 news.yahoo.co.jpこの資金には例のパー券裏金が使われた疑惑もあるとか。 まあ、お札…

トランプ再選後の世界、田中宇さんの国際ニュース解説より。

トランプ銃撃事件でもはや米大統領選はトランプ再選で決定したかのようです。 それについて田中宇さんがその「国際ニュース解説」で書いています。 tanakanews.com まずいろいろな報道がされているトランプ銃撃事件について。 犯人のクルックスが会場近くの…

トランプ大統領当選ならウクライナ和平がすぐに進むのか。

ハンガリーのオルバン首相はEU議長となったということだけではないのでしょうが、盛んに外交交渉を進めているようです。 ロシアのプーチン大統領と会談したことに次いでアメリカのトランプ大統領候補とも会談し、トランプが大統領選に当選したら就任前からで…

「人体ヒストリア」キャスリン・ペトラス、ロス・ペトラス著

人間が作り上げてきたのが歴史ですが、中には「人体の一部」が作り上げてしまったような場合もあります。 もちろんその人物全体が関わってきたのですが、あまりにもその「一部」が印象的であったためにそこに興味が集中するという心理は分かる気がします。 …

松山城土砂崩れ、他人ごとではない。熊本城の危険性を指摘

松山城で土砂崩れが発生、3人の方が亡くなりましたが、そのニュースを見るたびに同じような地形が熊本城にもあると思っていました。 さすがに熊本日日新聞も同様に考えていたようで、危険性を指摘した記事が掲載されました。 kumanichi.com熊本城も包囲戦を…

再読「ダルタニャン物語1 友を選ばば三銃士」A・デュマ著鈴木力衛訳

有名な三銃士物語を含むアレクサンドル・デュマ・ペールの大作、「ダルタニャン物語」はこのブログ開始直後に読書記録を書いています。 「ダルタニャン物語1友を選ばば三銃士」アレクサンドル・デュマ著 - 爽風上々のブログ まず、このダルタニャン物語の文…

機能性表示食品の臨床試験について、児林聡美さんが研究論文紹介

FOOCOM.NETで児林聡美さんが機能性表示食品の臨床試験実施の状況について調査した研究論文を紹介していました。 foocom.net機能性表示食品では実際に臨床試験を自分で行わなくても届け出だけで表示可能ですが、試験を実施してその結果を出すこともできます。…

「プルーストとイカ」メアリアン・ウルフ著

本書の題名を見ても何のことかほとんど分からないと思いますが、副題を見れば少しは想像できるかもしれません。 それが「読書は脳をどのように変えるのか?」 つまり言語の伝達の手段として文字を発明して以来、どのように脳が改変されたかということを論じ…

大きな数字が出ているからと言って何かすごいことが起きているとは限らない。「海洋の9万9千倍の速さで二酸化炭素除去」

脱炭素化技術ではいろいろとトンデモニュースが飛び交いますが、これもその一種でしょう。 「海洋の9万9千倍の速さで二酸化炭素を除去」するというものですが、中身を見れば電力の無駄遣いに過ぎないようです。 news.yahoo.co.jp海洋が大気中の二酸化炭素…

「同性愛と異性愛」風間孝、河口和也著

LGBTQなどと言う掛け声は大きくなりましたが、実際にこういった「マジョリティである異性愛者」以外の人々が社会から受け取る視線は違ってきたのでしょうか。 本書は2010年の出版で、「性的マイノリティを認める企業はほとんどない」状態でしたが、さす…

兵庫県は大変な事態になっている。知事のパワハラ、職員の自殺、もう無茶苦茶。

兵庫県知事のパワハラについて内部告発した職員が自殺するなど、どうやら大変な事態になっているようです。 news.yahoo.co.jpパラパラと出てきたニュース断片を見ていても、知事のパワハラを告発した職員に対して虚偽の事実を出したからと懲戒したり、それに…

商品流通は、物流はどうなっていくのか。

佐川急便も置き配を採用、ということについて思うところを書きました。 佐川急便も置き配、再配達削減のためだが、本当に大丈夫なのか。 - 爽風上々のブログ しかしここには「流通」というものがどういう状況なのか、これからどちらに向いていくのかと言った…

地中に送り込まれた二酸化炭素が鉱物化?都合の良い解釈だけでは。

二酸化炭素を地中に送り込んで大気中の濃度を減らそうという壮大な?話を実施しようという動きが出ています。 CSS(二酸化炭素地下貯留技術)と言うそうですが、送り込む二酸化炭素をそもそも高濃度にするということ自体が大変な作業であり、さらに地中で高…

「リスボン大地震」ニコラス・シュラディ著

1755年11月1日万聖節の朝にポルトガル王国の首都リスボンを襲った大地震はこの都市を一瞬のうちに壊滅させ、2万5千人もの犠牲者を出しました。 大航海時代以降ヨーロッパの列強の一国として栄えていた街の破壊はヨーロッパ社会にとっては大きな衝撃…

この時期恒例の食中毒、ジャガイモの芽をしっかりと取らずソラニン中毒。

毎年何例かは見られる食中毒です。 ジャガイモの芽をしっかりと取らずに食べてソラニン中毒を起こすというものです。 www.yomiuri.co.jp これにはほぼ共通の原因があります。 学校で育てたジャガイモを、収穫して教員立ち合いのもとに調理する。 というとこ…