爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

八代市に「くまモンポート」開設、ようやくオープン

八代市の八代港にかねてから建設していた「くまモンポート」、クルーズ船受け入れ施設がようやく開業ということになりました。 this.kiji.isこれまでは八代港にクルーズ船が入港する場合も岸壁に横付けするだけで、何もないまま観光バスに乗り込むだけだった…

「内田樹の研究室」より、「公共と時間」

内田樹さんの「内田樹の研究室」、なかなか深い内容が多く(深すぎてついていけない場合も多いですが)今回の「公共と時間」というのも考えさせられるものでした。 (まあ、考えれば何とか理解できる程度でちょうど私に合っているとも言える) blog.tatsuru.…

某俳優の交通事故

東京で起きた某若手俳優の当て逃げ事故で、テレビのワイドショーは長時間を掛けてあれやこれやと流し続けています。 最近よく売れている俳優のようで、人気もあったからということでしょうが、たかが20歳ちょっとの若造の事故、それもまあ幸い被害者は怪我は…

”賀茂川耕助のブログ”より、No.1303「コロナ禍に乗じた計略」

久々に賀茂川耕助さんのブログからの引用です。 「コロナ禍に乗じた計略」と題し、さまざまな社会変化が急激に起きている中で見落とせない方向を指摘しています。 kamogawakosuke.info 冒頭は、銀行などのリポートで世界の富裕層の保有資産が増え続けて過去…

「四字熟語で読む日本史」河合敦著

「四字熟語」と言うと、故事成語に基づくもので教訓などを含むものといったイメージですが、この本で言うものはそこまで慣用句として使われているということではなく、あくまでも「4文字でなる言葉」と言った程度のものです。 それを導入部にして歴史を分か…

「研究不正」について、NEWSWEEK JAPANで岩本伸宣さんが書いています。

この記事の表題は「日本で研究不正がはびこり、ノーベル賞級研究が不可能である理由」というものですが、まあ「ノーベル賞」云々は読者の目を引くためのものであり、記事の主要な点はあくまでも「研究不正」に関するもののようです。 www.newsweekjapan.jp岩…

「科学技術の失敗から学ぶということ」寿楽浩太著

本書「はじめに」に書かれているように、畑村洋太郎さんが「失敗学」というものを提唱し「失敗学のすすめ」という本を出版したのは約20年前の2000年のことでした。 それは多くの人に大きな影響を与えたのですが、それで失敗を繰り返さなくなり事故や災…

「鶏刺しの加熱不足」でカンピロバクター食中毒

熊本市の焼き鳥店で「鶏刺し盛」というメニューでカンピロバクター中毒が発生し、市は同店を2日間の営業停止にしたそうです。 www.47news.jp 焼き鳥の専門店でもカンピロバクターという食中毒原因菌の性状をほとんど知らず、「うちの鶏は新鮮だから大丈夫」…

球磨川水害で勢いづいたダム建設論も反対相次ぐ

7月の球磨川水系の水害で大きな被害が出て、一度は計画が中止となった川辺川ダムにも建設待望論が出たということは既報しました。 sohujojo.hatenablog.com その後、蒲島熊本県知事が流域各地でご意見拝聴の会を開催しているのですが、どうも地域によりダム…

学術会議会員任命問題で、「多様性が必要」って誰の言葉?

日本学術会議の会員任命拒否の問題で、スガ総理はNHKの番組で「多様性が必要」と話したそうです。 mainichi.jp 何か、頭がクラクラしそうな状況です。 どうやらスガは学術会議会員が一部の大学に偏っていたりすることで「多様性が低い」と攻撃しているような…

「メイド・イン・ジャパンの食文化史」畑中三応子著

このところ、日本食(和食)を礼賛する風潮になっています。 和食がユネスコの無形文化遺産に登録されたということもそれを強めているようです。 しかし、実際の日本の食というものはその「和食の特徴」とはまったく逆とも言える状況です。 「多様で新鮮な食…

熊本市慈恵病院理事長蓮田太二氏亡くなる

慈恵病院といっても知らない人が多いでしょうが、「赤ちゃんポスト」とか「こうのとりのゆりかご」というと聞いた覚えがあるのではないでしょうか。 2006年にこれを作った蓮田さんが亡くなりました。 this.kiji.is創設当時は批判も激しく、時の安倍首相から…

「ことばの地理学」大西拓一郎著

著者の大西さんは方言学を専門とする研究者で、とくに実際の方言が使われている現場を調査するフィールドワークを長くやってきたということです。 現役の方言研究者の中では方言分布図をもっとも数多く書いたうちだと豪語していますので、かなりの研究成果を…

本日見かけた変な車のナンバープレート

自動車のナンバープレートには希望ナンバーを取ることができる制度があり、縁起の良いナンバーや語呂合わせ、自分の誕生日をナンバーにしてパスワードの候補を見せ廻っている車とかいろいろあるようです。 以前も、団地の周辺道路に常時違法駐車している車に…

近藤邦明さんの「環境問題を考える」で、温暖化の虚像批判。

いつも参考にさせて頂いている近藤邦明さんの「環境問題を考える」で、近藤さんが発表された「温暖化の虚像」という冊子の紹介がされています。 PDF版はネットでのダウンロードは自由ということです。 https://www.env01.net/fromadmin/contents/2020/2020_0…

「ペテン師と天才 佐村河内事件の全貌」神山典士著

全聾の作曲家として大いに持ち上げられていた佐村河内守が、実はそのすべての作曲をゴーストライターの新垣隆に書かせていたというスキャンダルが世を騒がせたのは2014年のことでした。 その発端となった週刊文春の記事を書いた本人である、神山さんがそ…

オリンピックチケット払い戻し可能に

世界の人々のほとんど、日本人でも半分以上は実施に疑問を持っているだろう来年のオリンピックですが、会場はすべて今年の予定通りに使用可能となったということで、チケットはそのまま使うことができるとしてきました。 しかし、さすがに1年後では予定も違…

プラスチックはどうなるのか。石油依存社会の行く末。

目次 プラスチックの行く末について 1.プラスチック原料は石油 2.石油供給の不安 3.石油減少時代の諸相 4.まず「包装」をどうするか。 5.妙案はほとんどない。せめて他の用途は絞って石油はプラスチック製造のみに。 プラスチックについての最近の…

「内田樹の研究室」より、「日本学術会議問題について」

日本学術会議の問題については、様々な議論がされていますが、内田樹さんは「統治コストの削減」と「国力」という観点から書かれています。 blog.tatsuru.com たいていの議論は「学問の自由」といった点を主要なポイントとしてますので、ちょっと違った観点…

「天下人の一級史料 秀吉文書の真実」山本博文著

豊臣秀吉が発布したと言われる「刀狩令」、小学校の歴史でも習うはずですが、あまりにも有名すぎるためかその原本に戻って検討するということはほとんどされていないようです。 しかし、現在残っている刀狩令の原本は約20通、それらを見ていくとその内容が…

これが世界一強い大統領を選ぶ選挙の討論会だとは、相手のマイクは消音。

アメリカ大統領選、候補者の直接の討論会も最後になりますが、「発言時には相手のマイクは切る」ということになりました。 www.cnn.co.jp一人の候補が発言している間はもう一人のマイクは切っておくというもので、もちろん前回の討論会で発言途中でも大声で…

「超約 ヨーロッパの歴史」ジョン・ハースト著

歴史と言うものは、正確に詳しく語っていくとあまりにも長くなりすぎ、頭に入らなくなります。 もしも一地域の歴史だけであっても、その起源から現在までの流れを説明するのは簡単ではありません。 これは特に学生などに歴史学を教える教育者にとっては大問…

レジ袋やストローを規制してもね、プラスチックの使用はさらに広がる

商店街の飲食店の苦境はさらに厳しく、何とか生き残りをかけて弁当販売やデリバリーなどで客をつなぎとめようと必死だというニュースがしばしば流れています。 しかし、その映像を見てかなり引っかかるものを感じました。 結構高級そうなレストランですが、…

「朝鮮半島と日本の未来」姜尚中著

日韓関係は非常に悪い状況となりますが、こういう時だからこそ日韓双方の事情に詳しい姜さんの声に耳を傾ける必要があるのかもしれません。 本書は私には珍しく出版(2020.5)直後のもので、コロナ禍についても触れてあります。 古い本にも利用価値は…

熊本市繁華街で2件のコロナウイルスクラスター発生、しかしPCR検査拒否者が相次ぐ

熊本市の繁華街の飲食店で、2件のクラスターが発生しました。 クラスター拡大の熊本市 対策不十分な飲食店の利用自粛を要請|【西日本新聞ニュース】 2軒とも「接待を伴う」という分類の店ですが、1軒はキャバクラ、もう1軒はラウンジということです。 と…

「実践 日本人の英語」マーク・ピーターセン著

著者はアメリカより来日し長らく文学の研究をするかたわら、大学で学生の英語指導を行ったり、日本人科学者の書く英語論文の添削をしたりという活動をしてきました。 最近は日本語を使う外国人も増えていますが、時々おやっと思うような変な日本語表現に出会…

田中宇さんの「国際ニュース解説」より、「隠れ支持者がトランプを再選させる」

田中宇さんはその「国際ニュース解説」でずっとトランプは再選されると主張してきましたが、ここに来てそれを詳しく解説しています。 tanakanews.com 現在でもアメリカのマスコミ系の世論調査では10%近くの差でバイデンが有利と報じていますが、田中さん…

「『日本の伝統』の正体」藤井青銅著

歴史だけは古い日本だけあって、「古くからそうです」と言われるとなんとなくありがたく思ってしまうところがあるようです。 しかし、「日本の伝統」と言われるものでも、本当に「古くからあるもの」なのか。 そこに疑問を持った著者が、本当のところいつ頃…

スガは靖国問題もアベ継承

靖国神社の例大祭にスガは真榊奉納をしましたが、これはアベがやったことをそのまま継承したようです。 www.jcp.or.jp スガは官房長官時代には一度も真榊奉納ということはしていません。 総理になったために今度はじめてやったということで、これが直接「真…

「インターネット」村井純著

インターネットは爆発的に広がり、今ではほとんどの人が接続しているような状況になっているように見えます。 しかし、その進展はそれほど昔から進んでいたわけではありません。 この本は、日本においてインターネットの広がりが徐々に進んでいた頃、それを…