爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2014-01-01から1年間の記事一覧

2014年まとめ 経済成長に振り回される

各月の出来事など思いつくままに印象深かったことを書いてみましたが、とにかくこの年は「経済成長」を求める政治と人々に振り回されていたと言えるでしょう。経済成長という数字さえ得られれば成功と言うだけのアベノミクス政策がすでに破綻しかけているに…

2014年を振り返る 10月〜12月

10月 ノーベル賞に青色LEDで日本人3氏が受賞。 様々な話題で以前から中村さんは知っていましたが、他の2教授はほとんどその業績も知りませんでした。しかし、あの奥さんには驚きました。 小渕、松島の2女性閣僚がスキャンダル辞任。 相変わらずの低級な問…

2014年を振り返る 7月〜9月

7月 集団的自衛権解釈変更 自公あわせて衆議院で2/3を越えたということで改憲に進むのかと思っていましたが、なんと閣議で憲法解釈変更という奇襲に出ました。前から印象が悪かった現首相ですがこれで決定的にイメージを悪くしました。 マレーシア航空機撃墜…

”賀茂川耕助のブログを読んで”No.1096 FTAAP構想公表の中国

今回の賀茂川耕助のブログhttp://kamogawakosuke.info/ 新着記事は先月のAPECので中国がFTAAPの構想を積極的に推進すると習近平主席が演説したというものです。FTAAPとはアジア太平洋自由貿易圏構想というもので、以前にやはりAPECの会合で提唱されたものの…

2014年を振り返る 4月〜6月

4月 消費税が8%に上がりました。 たった3%の違いとは言えすべての購入品についてかかってくるのでずっしりと重いものがあります。それ以降の経済の冷え込みもやむを得ないものがあるでしょう。 韓国でセウォル号の沈没事故が起こったのも大きな事件でし…

2014年を振り返る 1月〜3月

あっという間のような1年でしたが、あらためてニュースを振り返ると遠い昔の出来事のようなものもあります。印象はそれぞれかなり差があるようです。1月 STAP細胞の発表 あの時に今の状態を想像できた人は居たでしょうか。小保方さんが得意満面でテレビに毎…

Campylobacter 食中毒

以前からよく参考にさせて頂いている渡辺宏さんという方の「安心 食べ物情報」というサイトでまたカンピロバクターの食中毒が増えているという情報がありました。http://food.kenji.ne.jp/review/review787.html 重症例は少ないとは言えかなりの発生件数があ…

「アメリカの金権政治」軽部謙介著

著者は時事通信社に勤め執筆当時はニューヨーク総局長という方ですが、いろいろとアメリカの政治についての取材をされており日本以上?に蔓延しているアメリカの金権政治についても様々な相手にインタビューをしていたようです。アメリカの政治が金権体質と…

エネルギー文明論「石油は枯渇するのか、代替エネルギーは その2」

その1では原子力発電しか取り上げませんでしたので、その他のエネルギー源を評したいと思います。とはいってもEPRの具体的な数値を上げるだけの知識はありませんので、必要であれば「もったいない学会」のホームページや、もったいない学会会長の石井吉徳さ…

エネルギー文明論「石油は枯渇するのか、代替エネルギーは その1」

そこそこ科学的な考え方をする人でも勘違いをしていることが多いのが、「石油が枯渇する」です。 そもそも「石油が枯渇する」とはどういった状態と考えてこの言葉を使っているのでしょうか。 現在普通に得られているような原油が得られなくなるということを…

「ダイエットを医学する」蒲原聖可著

著者の蒲原さんは医学博士でアメリカ留学で肥満および糖尿病についての研究をされたと言う専門家です。 現在はDHCの顧問でDHCサプリメント研究所をされているとかで、本書も肥満とダイエットについては色々と意見が述べられていますがサプリメントについては…

「熊取六人衆の脱原発」今中哲二、海老澤徹、川野眞治、小出裕章、小林圭二、瀬尾健著

”熊取六人衆”という言葉自体まったく知りませんでしたが、最近瀬尾さんの文章を再読する機会があり”瀬尾健”というお名前で調べたところそのように呼ばれる人々が居るということを知りました。 中では、小出さんは最近も原発事故に関して多くの発信をされてい…

「ウナギと日本人」筒井功著

著者の筒井さんは通信社記者のあと、民俗学研究にすすみ山岳の非定住民(サンカと呼ばれる人たち)の研究などをされているそうですが、ウナギなどの川魚もかつては専門の定住漁師ではなくそのような人々が取っては売ったということがあったそうです。その縁…

「仏教語源散策」中村元編

仏教の言葉から日常語となったものは数多くありますが、それらの語源を簡単に解説すると言うことを、インド哲学・仏教学の権威であった中村元さんがおそらくお弟子さんの3人(松濤誠達、松本昭敬、上村勝彦)に執筆させたものをまとめた本です。日常語になっ…

STAP細胞異常な騒ぎ

STAP細胞の作成方法の検証結果が出たとして発表されていますが、テレビのワイドショーなど異常な騒ぎようです。一言でまとめるなら、未熟な研究者が勘違いで完成したと称した成果が実は間違いだったと言うだけの話で、実験系の科学分野ではしょっちゅうある…

エネルギー文明論「化石燃料5つの大罪」

現代文明が化石燃料のエネルギーに依存しているということは誰にでも分かることでしょう。 しかし、それは実は人類の生存を脅かす道に真直ぐに導くものであったと言わざるを得ません。化石燃料の大罪とはなんでしょう。 ①その一つは「資本主義と科学技術の大…

「感染症とたたかう インフルエンザとSARS」岡田晴恵、田代眞人著

SARSが流行し大ニュースとなったのはもはや10年以上前になる2003年ですが、その半年後に当時国立感染症研究所のウイルス第三部部長の田代さんと、第三部研究員という岡田さんがSARSとインフルエンザなどのウイルス感染症について解説をしているものです。 岡…

ロシアの経済危機

ロシアはソ連崩壊後、製造業などの発展はほとんどなく天然ガスや石油の採掘のみで経済を支えている状況が続いていたと言うことですが、原油価格の低下で経済危機となりルーブル急落、金利を急激に高めたと言うことです。ここに至ってようやくアメリカがシェ…

「名作の中の地球環境史」石弘之著

古今東西さまざまな文学作品が書かれていますが、人々の生活をリアルに描いていくとそこには必ず環境のおよぼす影響が影を落としているということが分かります。主人公が苦しい生活を送っているという状況は文学の重要なバックグラウンドですが、実はそれは…

「第3のビールはなぜビールの味がするのか?」夏目幸明著

著者は工業に関する著述を得意とするライターのようで、ヒット商品開発秘話といったものを書いているようですが、本書ではいわゆる「第3のビール」の開発から製造について、ビール各社に取材してきちんとまとめられているものです。実は私はビールではないの…

選挙結果 まあ予想通り

選挙は自公圧勝と言うことで、まあ予想通りの展開ですが、首相の思惑通りに事が運んだと言うことでしょう。 首相はこれでアベノミクス継続と言っているようですが、実際はそんなものはお飾りで自分のやりたい放題のアナクロ政治の暴走でしょう。 ここしばら…

「ゼンリン住宅地図と最新ネット地図の秘密」内田宗治著

住宅地図というと一軒一軒の名前まで詳しく載っている詳細な地図で業務用などによく使われているものですが、最近はネットでのグーグルマップやマップファンなど無料の地図も良く使われています。 これらの両方ともにゼンリンという名前だけは知っている会社…

”賀茂川耕助のブログを読んで”No.1095 誰のための国家運営か

今日の”賀茂川耕助のブログ”新着記事は、”誰のための国家運営か”と題し消費税増税とGDPの下落の関連について語られています。 GDPの70%が個人消費である国で、個人消費を冷やすような政策をしておきながら、一方で企業の法人税は減税、所得税の最高税率も…

「世界遺産にされて富士山は泣いている」野口健著

登山家で、各地の山々の清掃登山といった活動で知られている野口さんが、世界遺産といっても「文化遺産」で登録が一応決まった富士山について問題点を指摘しているというより、「激しく嘆いて」います。昨年2013年に富士山が世界文化遺産となったということ…

首相の選挙応援

昨日は首相が選挙応援で熊本に入ったというニュースはこちらのローカルテレビでもやっていましたが、そのあと鹿児島に向かい薩摩川内市で応援演説をしたそうです。薩摩川内市といえばもちろん九州電力川内原子力発電所の地元ですが、原発再稼動といった話題…

「誇大自己症候群」岡田尊司著

岡田さんは精神科医ですが、少年院に勤務し犯行を起こした少年の精神について直接当たっているということです。 そのような著者ですが、最近の犯罪を犯す少年はまったく精神的に問題が見られないということが多いということです。 同級生を殺害したという女…

火宅と方便

最近仏教の語句の語源に関する本を読んでいて、「火宅」ということばと「方便」と言う言葉に行き当たり、現在の大きな課題である「脱石油」という問題について思い当たることがたくさんありました。火宅とは、火事が燃え盛っている家ということで、その中で…

「地球環境・読本」別冊宝島101

最近いつもの図書館に行く暇が無い時もあり、昔読んでそのまま置いてある本を再読することもあるのですが、これも1989年発行という古いもので、まだバブルのさなかだったでしょうか。別冊宝島というのは、「ムック」と呼ばれる雑誌と書籍の中間のような…

「生き残る判断・生き残れない行動 大災害・テロの生存者たちの証言で判明」アマンダ・リブリー著

タイム誌のシニアライターというリプリーさんが、主にアメリカの災害やテロでの人々の行動などを生存者の聞き取りを元に書いています。あちこちに著述が跳びますのでやや分かりにくい感じですが、アメリカ人にとってはそれぞれかなり印象的な事件だったと思…

衆議院選挙1週間前情勢

マスコミ各社が集計した衆議院議員選挙の予測では自民公明の与党が圧勝という見込みです。 あきれ返るという気持ちも若干はありますが、まあ予想通りでしょう。アベノミクスの評価を問うとか、私は始めたところからその破綻までを予測していますが、大多数の…