爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

エネルギー文明論

電気料金、エネルギーコストはどうなっていくのか。

電気料金が上がっていき大変だということになっています。 一方では脱炭素化を進めるということで風力発電や太陽光発電へのシフトということが言われます。 しかしそうなっていった場合の電気料金がどうなるのかということはあまり触れられません。 企業の収…

エネルギーや温暖化の問題で人々が完全に勘違いしていること その3

エネルギーや環境問題と言っているのに、なぜ経済成長が出てくるのと思われても仕方ないかもしれません。 しかし、ちょっと勘違いの脱炭素化やエネルギー削減といった課題に取り組むにもまず立ちふさがるのが「経済成長の呪縛」ですから、この際考えておくこ…

エネルギーや温暖化の問題で人々が完全に勘違いしていること その2

その2は次の点についてです。 2.「運転中には二酸化炭素を出さない」だけを達成すればよいと思い込み、その装置を作るための鉄板一枚、ボルト一本を作るにもエネルギーを消費しており、そこには大量の二酸化炭素発生が隠れていることを忘れている。 これ…

エネルギーや温暖化の問題で人々が完全に勘違いしていること その1

エネルギー問題や地球温暖化について、世界中で意識が高まっているようで、それ自体はちょっと前の風潮を考えると大した変化だと感心します。 しかしその中には大変な勘違いをしている場合も多く、またそれが社会の主流となってしまっているかのように感じま…

すでに「エネルギー供給が減っていく」時代に入ったのではないか。

脱炭素化などと称し化石燃料使用から自然エネルギーと言われる太陽光発電や風力発電へ転換するなどという動きが強まっていますが、相変わらず火力発電の電気頼り、自動車交通などの移動機関はほとんどが石油系燃料という状態に変わりはありません。 しかし、…

クリーンエネルギーの本当のところ

これまでの化石燃料に代わって、二酸化炭素を排出しないクリーンエネルギー、(グリーンエネルギー)というものを使わなければならないと言われています。 太陽光発電、風力発電の他、水力発電や地熱発電もそれに含めています。 これらの施設の紹介の際には…

「気候変動がひどいから化石燃料使用を止めて温暖化を防ごう」では話が進まない

テレビのワイドショーを見ていたら、東北地方のひどい水害の様子を報じた後、「これほどひどい気候変動になっても、温暖化を防ぐために化石燃料使用削減という方向には向かない」と嘆いていました。 気候変動がひどいから、二酸化炭素排出削減という方向に向…

夢想論 この国は、社会はどうあるべきか 本論その1

社会の理想像については、これまでも「脱エネルギー社会」を論じて示してきました。 しかし、これはあまりにも理想に走り過ぎており、とても実現するどころか、その片鱗も理解できる人がほとんど居ないだろうことくらいはいくら理想主義者の私でも簡単に想像…

「SF エネルギーの近未来」その2

戦争にはならずに人類社会が続いたとして、その先です。 3、とはいえ戦争エンドでは話にならないので奇跡的に運よく戦争は回避された場合 人類が奇跡的に終末戦争を回避できた場合の将来像。 この場合も決して幸せな未来となるわけではない。 化石燃料の中で…

「SF エネルギーの近未来」その1

このブログではエネルギーについて色々と書いています。 私にはある未来像が見えていてそれに従って現状を判断していますが、それをこれまではっきりとは明示していなかったように思います。 そのため、もしかしたら私が書いたものを読んでもイメージがわか…

政権担当能力のある政党とは何か。

閣僚が相次いで更迭され、内閣支持率も低迷したままと言う事態になっていますが、これでも首相辞任という話も出ず、衆院解散総選挙ということにもなりません。 よほど野党には政権担当能力が無く、いくらひどい状況であっても自公政権は変えられないというこ…

本当の「脱炭素化」の先には何があるのか。

「脱炭素化」すなわち石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料を使わないようにしようという動きが活発化しているように見えます。 これ自体、その根本は間違っているとは言えません。 化石燃料は限りある資源であり、それをこれまでのように湯水のごとく使って…

「脱炭素化」を無理やり進めるとどういう事態になるのか。

脱炭素化という掛け声ばかりが高くなり、一見すると世界中がそちらに向かって走り出すかのように感じるかもしれません。 脱炭素化、すなわち石油や石炭などの化石燃料の使用を抑えるということ自体は積極的に進めることが必要なのですが、現在使われているこ…

エネルギーバブルの行く末はどうなるのか。 その3

一応この項の最後です。 4.崩壊を避ける道はあるのか。 エネルギー供給の先細りで現代文明の行き詰まりとなるなら、早めに脱エネルギーを成し遂げるしかありません。 エネルギー供給危機はいつでも起こり得ます。 実際に今この時もその片鱗が見えています…

エネルギーバブルの行く末はどうなるのか。その2

言いたい放題の続きです。 3.エネルギーバブルがはじけたらどうなるのか。 経済のバブルは対象物(不動産やチューリップ?)の価格がつり上がっていくものの、いつまでも続くはずもなく、結局は誰も買う人が居なくなり暴落しておしまいです。 エネルギーバ…

エネルギーバブルの行く末はどうなるのか。その1

再生可能エネルギーと称する太陽光発電や風力発電にどんどんと変わっていくのかと思っていたら、ロシア産の石油や天然ガスが入らなくなるというだけで価格が高騰、世界各国があたふたしているということは、やはり実際には全く変換は進んでいなかったという…

「脱炭素化」が「持続可能」には結びつかないのが今の地球

今年が始まった時にはまったく予想もできなかった状況となっていますが、それでもまだ社会の深いところに流れているのが「脱炭素化」と「持続可能性」という言葉でしょう。 脱炭素化といのは、言うまでもなく「炭素」すなわち化石燃料を使わないようにすると…

「化石燃料不使用認証制度」の創設のススメ

EUが「グリーンな投資先」として原子力や天然ガスを認定するなど、「グリーン」すなわち持続可能性というものの解釈には混乱(というよりは欺瞞)が溢れているようです。 またその目的は怪しいものではあるものの「石油などの化石燃料を使わない」ということ…

持続可能性を妨げるものは何か その3 経済成長その他

その1,2で述べた「資源の制約」ということは比較的判り易いものではないかと思いますが、この「経済成長」が持続可能性を妨げるということはちょっと受け入れにくい人もいるのではないでしょうか。 現代はこれまでの異常なほどの経済成長の世界にどっぷり…

持続可能性を妨げるものは何か その2 エネルギー

持続可能性を妨げるものは何かということで、その1では「資源の持続を考えていない」ことについて書きました。 そういう意味では最も大きな問題がエネルギーです。 完全に持続できないものの代表のような化石燃料エネルギーに依存しているのが現代の文明で…

持続可能性を妨げるものは何か。 その1

雑草Zさんの「雑草の言葉」でも以下のように取り上げられていましたので、こちらも持続可能性について書いてみましょう。 zassou322006.blog.fc2.com 「持続可能性を妨げるものは何か」 持続可能とは平たく言えば「この先何千年も何万年も続くようなこと」…

電気自動車、水素自動車の時代は来るのか。

先日書いた「自動車社会」についての文章の中で、電気自動車、水素自動車というものについても少しだけ触れましたが、それについてさらに詳しく述べてみたいと思います。 sohujojo.hatenablog.com 電気自動車といっても、昔東京などを走っていた「トロリーバ…

自動車社会とは何か、人類は自動車と心中するつもりか。その2

その1で下記の目次の1から3まで書きましたので、このその2では4,5です。 1,自動車社会とは、「自動車主義社会」か 2,自動車によって作り変えられた世界 3,自動車の功罪、「功」なんてあるかどうか知らないが。 4,自動車に未来はあるか。 5,…

自動車社会とは何か。人類は自動車と心中するつもりなのか。その1

現在の世界の大半、特に先進国のすべてと開発途上国でも中心地のほとんどは「自動車社会」であるということは疑問の余地はないでしょう。 そのような自動車社会はどういったものであり、そして未来も続くのか。 そういったことを説き明かしておきたいと思い…

非効率なエネルギー技術に文明の将来を託す危険性

現代文明は「エネルギー依存」であるのは明らかであり、それも過度に依存している状態です。 そのエネルギーのほとんどは化石燃料であったのですが、その使用を制限しようということになり、その代替をめぐるドタバタ劇が繰り広げられています。 しかし、高…

経済成長にこだわる限り、脱炭素化などは夢にしかならない。

昨日、ドイツのエネルギー事情の現実として、天然ガスの価格高騰により電力不足が懸念されるということを報じる記事を紹介しました。 sohujojo.hatenablog.com エネルギーの確保もままならぬ状況を軽視し、脱原発や脱石炭火力を進めてしまうというドイツの現…

「すぐにでも化石燃料を使わない党」という政党を立ち上げても良いんだけど、ハードルはかなり高い。

たまたま激しい天候不順状態が続いていることもあり、「二酸化炭素温暖化による気候変動」説が勢いづいています。 とは言え、何をしようとしているかを見ても、2050年までに二酸化炭素排出ゼロを目指すとか、再エネ転換を急ぐとか、その割にはやろうとしてい…

EPR(エネルギー産出比)を考えていく上で、使用する機材の使用エネルギーを厳しく考えるべきか。

脱炭素化などという掛け声ばかりが響いていますが、それに応えて出てくるものが変なものばかりです。 これは絶対に「EPR(エネルギー産出比)」というものを考えてもいないということが明らかなのですが、その道の専門家らしき人々が出している数字を見ても…

サステナブル(持続可能性)とは何か その5まとめ

以上のように、「サステナブル」(持続可能性)とはそれほど簡単なものではなく、厳しいものだということは何となく分かっていただけたでしょうか。 SDGs「Sustainable Development Goals」などと言って、どう見ても「ちょっと良いことしています」程度のも…

サステナブル(持続可能性)とは何か その4資源

資源についての持続可能性というのは、どうもはっきりしたものではありません。 まず「資源」という言葉で何を示すか。 鉄やアルミニウム、ニッケルなどの金属資源は確かに資源と言うべきでしょう。 しかし木材などの植物由来資源はどうするか。 同じ植物由…