爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

”賀茂川耕助のブログ”より、中国はロシア産エネルギーで大儲けしている。

賀茂川耕助のブログ」に転載されている、Tyler Durdenという人の記事です。

kamogawakosuke.info

欧米日のメディアではロシアの窮状ばかりが報道され、プーチンはいつ失脚するかといった雰囲気ですが、実際はかなり違うと主張しています。

 

何より大きいのがロシア産の天然ガス原油というエネルギー資源の禁輸で、ロシアを苦しめるためと称して行われているのが、正反対の効果を及ぼし輸入していたヨーロッパ各国に非常に大きな悪影響をもたらしているのですが、そればかりでないということです。

 

ロシア国内にはこれらの資源が浮いていたのですが、それを中国が比較的安値で購入。

これまでコロナ対策で沈滞していた中国経済を浮揚させるばかりではなく、中国国内で使い切れない分を海外へ高値で横流し、相当な利益を上げているということです。

 

ウクライナ戦線ではロシア軍の停滞が報じられ、それを補うためにロシア国内で予備役招集などを始めたとして、ロシア内の混乱が報じられていますが、実際には侵略している側のロシアですから徐々に撤退していったとしても深刻な劣勢にはならないでしょう。

特に今後厳冬期に入り暖房燃料の不足はヨーロッパに大きな影響を与えるでしょうから、別にロシアは焦る必要もなく、侵略地をボチボチと守っていれば良いだけかもしれません。

 

賀茂川耕助のブログ」では繰り返しこのロシアのウクライナ侵攻から中国とロシアの同盟が欧米を圧倒するという見通しを述べています。

本当のところはどうなのか。

これから現れてくるのでしょうか。

 

「腐臭の国」日本をその元凶と共に葬るためにしか見えない「国葬」

安倍国葬の当日となり、反対運動などで騒然としているところもあるようです。

まあ、九州の片田舎は何事もないかのような静けさですが。

 

熊本県内でも県庁をはじめ多くの市町村で半旗は掲揚するも、弔意の強制はなし。

ただし、一番長い物巻かれかと思っていた八代市では半旗も掲揚せず。

 

思えばあの「悪夢のような」民主党政権(もちろん自民党の連中にとって”悪夢”でしかなかったのですが)に代わり、「日本を取り戻す」と言って政権に復帰した安倍政権。

それは「日本の『利権』を取り戻す」という意味だったことは間違いないことです。

 

その当然の帰結として、「腐臭」だらけの日本になってしまいました。

なにしろ政権中枢が利権漁りに必死で何かないかと探し回っていたようなものですから、そうなるのが当然でしょう。

 

その不動のセンターが、その利権漁りの活動とは少し違う方面で、とはいえ日本の民主制度にとっては大きな点で、深い恨みを買って暗殺。

どこにも正当性が無いにも関わらず吉田茂以来の国葬

こんなのと引き合いに出されて吉田さんも迷惑でしょう。

まあ似たようなものかもしれませんが。

今頃地獄のどこかで二人で喧嘩しているかもしれません。

 

しかし、嫌々ながら来た諸国の「元」首脳たちもこの異様な雰囲気には思う所もあるのでしょう。帰ってから「現」首脳にはどのような報告をするのでしょうか。

 

このような「腐臭」については、ツイッターなどにも多くの人が書いています。

しかし、本当に腐りきっている政権中枢ですが、それだけではありません。

中央政界からそれと深く結びついている(それだけが存在理由)地方政界まで隅々まで腐り切り、利権に近づくことだけが目的のような連中が溢れています。

政界だけでなく、経済界も政権に結びつきおこぼれを貰うだけを目指すものたちが跋扈しています。

 

このような腐臭だらけの日本、それを元凶とともにすべて葬り去ることができるのなら、「国葬」も意味があるのかもしれません。

 

「幻想の『技術一流国』ニッポン」内橋克人著

経済学者の内橋克人さんは昨年お亡くなりになりましたが、多くの著書を発表してきました。

その最も活躍された時期に「ニッポンの技術力」の問題点を厳しく指摘したのがこの1982年に刊行された本です。

 

当時は数多くの貿易摩擦を引き起こした対米輸出も繊維や電器といったものから自動車という、アメリカの工業力のシンボルとも言えるものをターゲットとするまでになり、「すでに日本の技術力はアメリカを越えた」という意識が日本を広く覆っていた頃です。

さらに、国産宇宙ロケットや原子力発電といった分野でも日本の技術は発展しているという論調で語る人が数多くいました。

 

しかし、その実態はお粗末なものであり、本当の核心部分はやはり欧米の技術には及んでいないということを内橋さんが数多くの取材を重ねて主張したものです。

 

当時は多くの先端技術の製品で「99%国産化を成し遂げた」といった話があちこちで聞かれました。

しかし、内橋さんによればその「残りの1%」が核心的な技術でありそこには日本はまだ遠く及ばないということです。

 

1980年、種子島宇宙センターから打ち上げられた実験用静止衛星「あやめ2号」は最終段階で突如コントロールを失い宇宙の彼方へ消えました。

この失敗の原因はアポジモーターという、衛星本体に組み込まれる固体燃料ロケットなのですが、これはすべてアメリカの宇宙産業メーカーにより作成されており、日本のロケット製造企業の設計図にはその部分は白抜きとなっている「ブラックボックス」だったそうです。

他の部分の大半は国産ではあっても、肝心の中枢部はブラックボックスという例は他の産業でも多数見られていました。

 

その当時世界で販売されるカラーテレビの大半を製造していた日本ですが、ドイツのAEGテレフンケンという企業の保有する基本特許にかかるため、AEGに対し1台で1000円以上の特許料を払い、さらにヨーロッパ各国に対する輸出はAEGの割り当て通りの数量しかできなかったそうです。

 

このように「世界の工場」として制覇したかのような日本企業ですが、その実態は「永久賃加工国」に過ぎないということです。

製品製造の細部までうまくやるということにかけては定評のあった日本ですが、それ以上の基本は欧米に抑えられていたというのが実態でした。

 

この本の出版から40年、事態は大きく変わってしまいました。

「永久賃加工国」ですら無かった日本は衰退してしまいました。

その座は中国や東南アジア各国に取られ、日本は安くなった人件費をもとに「下請け製造国」の位置になりそうです。

内橋さんの指摘を正確に理解し、当時から基本的な研究開発に向かっていればまだこういう事態にはならなかったのかもしれません。

それにしても中国はすでに「賃加工国」からの脱皮までなそうとしています。

どこにその要因があるのか。

イデアを盗むばかりではそうはいかなかったでしょう。

やはり人材育成に国を挙げて取り組んだということか。

 

 

南海トラフ地震に事前避難?まだ地震予測に望みをつなぐの。

南海トラフ地震において「事前避難」対象者が57万人に上るということです。

 

事前避難?

地震発生予測ができるということでしょうか。

 

どうやら言葉だけは立派に見えますが、(あるいはそのイメージだけを狙ってか)その実現可能性はあまり高くないもののようです。

https://www.tokio-dr.jp/publication/report/trc-eye/pdf/pdf-trc-eye-325.pdf

 

この解説によれば、南海トラフ地震はその範囲が非常に広いため、一気にすべて崩壊するケースだけでなく「半割れ」「一部割れ」「ゆっくりすべり」などのケースがあることも分かってきました。

その中でもも「半割れケース」では最初の一撃もかなり大きいものとなりますが、さらに大きな地震がすぐに起こる場合も想定されるということです。

 

「そのような状況になった場合」に対象地域に事前避難を促すということです。

 

しかしこれは非常に楽観的過ぎるものでしょう。

最悪の場合は連続的に地盤破壊が相次ぎ巨大地震となるというもので、それならば事前避難どころか対象地域にはごく短時間で巨大津波が押し寄せることとなります。

 

ごくごく幸運な場合にこのような事前避難が可能となることもあるかもといった程度にしか見えません。

どうも地震を科学的に見ることができるという虚像を押し付けたがっているように見えます。

とにかく、最悪の場合を想定してその対策をできるだけしなければならないでしょう。

 

私の住む九州西海岸には影響は限定的ですが、子どもたちが家族で暮らす兵庫県南部には大いに関わる危険性があり、無関心ではいられません。

 

「宇土半島私記」久野啓介著

著者の久野さんは専門の著述業ではないのですが、熊本の地元新聞の熊本日日新聞に長く勤め最後は常務まで昇進され、退職後は熊本近代文学館長なども歴任されたという方です。

熊本市に産まれたものの家庭の事情で母上の出身地である宇土に幼児の頃に転居、その後そこで育ったということです。

 

その宇土町(現宇土市)があるのが宇土半島なのですが、その周辺についていろいろと随想を書いたものです。

なお、冒頭の「夢地図」のみ2013年の発表ですが、他の文章は1970年代、著者が40代の頃に書かれたものです。

 

熊本にもいくつか大きな町がありますが、宇土というところは少し雰囲気の変わったところかもしれません。

熊本市は加藤氏の後細川氏が入城して肥後細川藩の城下町として栄えたのですが、宇土は加藤氏の肥後入りと同時に肥後南部を領有した小西行長によって城が築かれ、わずかの期間ですがその城下町として栄えました。

しかし行長が関ヶ原の戦いで敗れ斬首された後は加藤藩のち細川藩に領有されることとなり、宇土城も壊されてしまいました。

一方、その南の八代は細川藩の世となっても南の島津藩に対する押さえとして特例で城を築くことが許され、細川藩の家老松井氏が長く治めたため、熊本・宇土とも少し雰囲気の違う町となっています。

熊本から宇土・八代とわずかな距離で南北に並んでいるのですが、それぞれの歴史を反映して現在の町が形作られているということでしょう。

 

本書の随想はどれも宇土半島周辺の町の風景や歴史、昔話などをちりばめながら、著者自身や家族などの生涯にも触れつつ書かれており、「ふるさと」「地元」というものを十分に知っている人間が書いていくとこうなるのかという、色合いの濃いものとなっています。

 

冒頭の「夢地図」という文章は、久野さん一家がなぜ熊本を離れて母親の実家を頼り転居していったかということを、著者の現在の体調を絡めながら描写していきます。

著者はパーキンソン病を発病したとのことで、その進行と闘いながらの闘病生活となっています。

意識的に散歩して筋肉の劣化を防がねばならないが、それで転んだりして怪我をする危険性も多いという、厳しい状況です。

その現在から幼児期の一家の状況を振り返ってみるとどう映るのか。

もちろんその当時はまだ幼児であった著者には本当の両親や家族の事情は分かっていなかったことも多いのですが、それも徐々に親戚に尋ねることで確かめていきます。

 

他の文章にもあるように、江戸時代の雲仙噴火の際に眉山が崩れたことによる大津波で肥後にも大きな被害が出たということは有名ですが、宇土でも多数の死者が出たということです。

その遺体を埋めたというところもあちこちにあるとか。

宇土半島北岸から眺める雲仙岳は見事な風景ですが、そこから海を渡りあっという間に波が押し寄せた(その高さは10m以上だったとか)ということが、あらためてありありと実感できました。

 

私の現在住む八代市とはすぐそばで、隣町とも言えるような宇土市ですが、その詳しいことは何も知りませんでした。

車や電車で通り過ぎるだけということが多いのですが、その雰囲気の奥にあるものが少し分かったような気がします。

 

有名ラーメン店店主が飼い猫に噛まれて死亡。動物由来の感染症は急激に悪化する場合もある。

有名ラーメン店の店主が飼い猫に噛まれ、どんどんと悪化していき10日で死亡したというニュースが話題を集めています。

news.yahoo.co.jp

まだ死因は特定されていないようですが、このような動物と人間に共通する感染症は「人畜共通感染症」と言われ、多くの病気があります。

やっかいなのは、動物ではさほど健康に異常がなく健康体であってもそれが人間に感染すると悪化する場合があるということです。

 

実はこれはあの有名な食中毒菌のカンピロバクターでも同様であり、健康体の家畜にも腸管内に存在するもののそれが食べられて人体で増殖すると重い食中毒症状を呈し稀にギランバレー症候群を発症するということがあります。

 

人畜共通感染症として扱われているものには、ウイルス、細菌、真菌、寄生虫など多数ありますが、有名なものでは狂犬病イヌブルセラ症、パスツレラ症、Q熱、エキノコックス症などがあります。

www.city.nagoya.jp

狂犬病は動物でも激しい症状を呈しますが、他のものは動物ではほとんど無症状であり、つまり健康体のまま保菌しているということです。

しかし人間が感染すると重症化し場合によっては死亡する場合もあります。

 

家庭でのペット飼育というものが非常に多くなっていますが、特に猫の場合は自由に外出することもあり感染の危険性も多いのではないでしょうか。

くれぐれもこういった事例があるということは気に留めておいてほしいものです。

 

ウクライナ東部諸州でロシア併合の住民投票開始

ウクライナ東部のルハンスク州やドネツク州でロシアへの併合の可否を問う住民投票が開始されたとの報道です。

www.bloomberg.co.jp

欧米諸国や国連は非難をしていますが、ロシアはこれでロシア領となれば東部諸州への攻撃はロシア攻撃と見なすと脅しています。

 

数日前にすでに書きましたが、この東部諸州の住民はロシア系とウクライナ系が半数ずつを占めるという構成だということです。

sohujojo.hatenablog.com

しかしロシア軍の占領下、ロシア系住民の主導による選挙であれば賛成多数となるのでしょう。

さらにSNSへの投稿ではロシア系住民に銃を持ったロシア兵らしき者が一緒に住民を訪れて投票を促すという光景も見えていますので、さらに投票結果は見えていると言えます。

ただし、SNSの内容が事実かどうかは全く分かりませんし、どの報道が真実に近いのかも分かりません。

 

そもそも国のある地域の独立(他国への併合も含む)を求めるということが住民投票で決めることができるのかどうかも疑問です。

一見民主的な手法の住民投票ですが、国の形自体を決めることがどこまで可能かそう簡単な問題ではないでしょう。

 

国の一部地域が勝手に独立するという小説はいくつも存在し、井上ひさしの「吉里吉里人」や筒井康隆の「東海道戦争」など、状況は少し違うかもしれませんが、国全体を巻き込む騒動どして描かれています。

今回の場合は隣国である超大国ロシアの意によるというのは全く異なりますが、焦点はやはりその地域の住民だけで帰属を決めるということでしょう。

 

たとえば隣り合った州の住民には賛否を問わなくていいのか。

さらに別に隣り合っていなくても他のウクライナ各州の住民(たとえはるか離れた西部の諸州であっても)は意見が言えないのか。

まあ、この辺は他の地域のわがままな圧力で一地域のみ過大な負担を負わされることを誰が決められるかという問題も出てきますが。(もちろん日本の沖縄問題が頭にあります)

 

中世から近世にかけて帝国と呼ばれる大きな国々が存在しました。

そのすべてが同様かは分かりませんが、その中には内部に民族対立などはなかったということです。

別に良い状況だったということではなく、すべての民族を皇帝が圧政下に置いていたというだけのことかもしれませんが。

しかし帝国というものの存在を民族主義がどんどんと崩し、国民国家というものがそれを分割していきました。

一国一民族でまとまればまだ良いのかもしれませんが、ただし民族というもの自体はっきりしたものではなく、いまだにどの国にも民族問題が存在するようです。

民族というものが人種だというのは全くの虚像のようですが、少しばかり血統が違うだけでも別だと称するものもあり、言葉が違えば別、宗教が違えば別などなど。

東海道戦争」の事情を借りれば「わてら、言葉がかなり違いますやろ、関東の連中とは別民族ということにしまへんか。」といった論理も成り立ちかねず、実際にその程度の民族もあるのではないかと思います。

 

ちょっと話の筋がずれてしまいましたが、いずれにせよこの住民投票はほどなく終わり、東部諸州はロシア併合となるでしょう。

それでも事態は少しも変わらず、ウクライナ軍は東部への攻撃を続けるでしょうし、それが「ロシア本体への攻撃と見なす」などと言われても戦争をやっていることには変わりなく、大した変化もありません。

 

ロシア国内でも反戦ムードが増しているという報道ですが、これも実際どうなのかは不明です。

しかしすでに一部の推測では数万人の戦死者を出し、さらに数十万の予備役を徴兵して投入すればさらに戦死者は増えるでしょう。

いつまでプーチンの強気が続くかは分かりません。

 

どうも「ロシアが追い詰められている」という報道の方が真実に近く見えてきます。