爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

畝山智香子さん、退職後FOOCOM.NETで「野良猫食情報研究所」の連載開始

元国立医薬品食品衛生研究所の安全情報部長を勤められていた畝山智香子さんが退職後、FOOCOM.NETの専門家コラムで「野良猫食情報研究所」という連載をスタートさせるそうです。

 

今回はその第一回として小林製薬の紅麹サプリを取り上げていました。

foocom.net機能性表示食品は事業者が消費者庁に情報を届け出て、それが公開されます。

小林製薬の紅麹サプリもその情報は以前から公開されており誰でも見ることができました。

しかしそれを見て必要な情報を理解できるのは専門的な知識を持つ人だけに限られると言ってもよいもので、一般人には到底不可能です。

 

この紅麹サプリの有効成分は特定はしていないものの、医薬成分であるモナコリンKと同一であり、同様の医薬品メバロチンとの比較を見ても効果、安全性だけでなく価格を見てもメバロチンがすべての点で上回っています。

それでも紅麹サプリを選んでしまった人が多かったということです。

 

これは消費者に対する情報発信というものが非常に偏っているからだとしています。

医薬用医薬品は消費者に対する宣伝は禁止されています。

一方、機能性表示食品は宣伝が自由、しかも内容も自由であり効果ばかりを喧伝するものでもやり放題です。

 

畝山さんは今後、この連載で「消費者が自覚していない不足している情報」を提示していきたいということです。

期待してみていきたいと思います。

「読解力」とは何か。

新井紀子さんなどが中心となって進められた「東大入試をロボットに受けさせる」プロジェクトから派生した「読解力調査」というものが非常に興味深い結果を出しました。

それによると現在のAIもまだ複雑な文章を読むこともできず、「AIが人間の仕事を奪う」などということもまだ夢の話のようですが、それなら人間はそういった文章を読み解いているのかということを調べだしたら、多くの人々がAIにもかなわない程度の読解力しかなかったということが分かったそうです。

 

そのために新井さんたちが作ったのがRST、リーディングスキルテストというものです。

これについては新井さんの所属する研究所のHPの中に紹介文がありました。

www.s4e.jp新井さんのデモビデオは非常に分かりやすい説明でした。

リーディングスキルとして出されているものは、読んだ本にも同様に示されているものであり、それをさらに詳しく示しています。

 

ただし、これはこのテストを有料で実施するためのPRビデオであり、危機感を持たせるのは当然ですが、「ならどうすれば」という疑問には答えるものになっていません。

 

中高生で「教科書すら読めない、理解できない」生徒が多いというのは事実のようです。

しかしならばどうすればよいのか。

 

私がかつて家庭教師として教えていた子供の中にもかなりできない子がいたのですが、問題を解かせても明らかに問題の意味を取り違えているということがありました。

もう少し落ち着いて問題を読めと教えたものですが、もしかしたら「読み方を知らなかった」のかもしれません。

そこまでの状況と知っていればもう少し良い教え方があったかもしれないとは思います。

 

しかし、そもそも小学校以来の教育で身に着けられるようなものなのかどうか。

小学校1年の最初の授業で「教科書の読み方」なるものを(国語の授業とは別に)教えればできるようになるのか。

とてもそうとは思いません。

おそらくそれ以前の段階、家庭での幼児期のしつけや教育のところで何かが違っているのかもしれません。

 

これは、考えれば考えるほど、奥の深い問題のように思えてきました。

さらに熟慮したいと思います。

 

なお、つい先日ある料金の補助金申請のやり方なる知らせが来て、「オンライン申請の方法」なるサイトにアクセスしました。

しかしその通りに進めようとしても全く右往左往してしまいます。

これはどうやら「教科書を読めない子ども」がそのまま大きくなって社会人になり「他人に読めないマニュアルを書く担当者」になったのではないかと思い当たりました。

どうやら社会的なひずみが徐々に広がりつつあるようです。

 

米中新冷戦が日本の再経済成長をもたらす。のか。エミン・ユルマズ氏の指摘

米中が新冷戦ともいえる状況になるといった観測がされています。

そんな中、中国に進出した企業の撤退が相次いでいますが、その行先は日本なのでしょうか。

president.jp

中国で製造していた企業は急いで脱出し代わりの生産国を見つけなければなりませんが、東南アジア諸国や南アジア、アフリカなどを見回してもなかなか見つからず、ここは円安となった日本へというのが正解になるのかもしれません。

 

その前触れかもしれないのが台湾のTSMCの日本進出ですが、台湾有事などとまでは行かなくてもリスク分散は必要でしょう。

 

トランプは中国に進出していたアメリカ企業が自国に戻ることを目指し、今後もそう目指すでしょうがそうはならず、日本へ再進出するのかもしれません。

 

もしもそうなれば製造業の大幅な復活が起き、そしてそれは首都圏よりは敷地に余裕がある地方が多いとなれば、人口集中も緩和され地方も復活する可能性もあります。

 

まあ、そんなうまい話があるのかというのが感想ですが。

 

他にもフィリピン、ベトナムアメリカからの投資で成長が大きくなるとか。

 

ちょっと疑わしい点もある話のようです。

 

「デジタルの作法 1億総スマホ時代のセキュリティ講座」宮田健著

デジタル化というものがスマホ全盛となることで大きく進展し、日本でもほとんどの人がネットに接続するという時代になってきました。

しかし手軽になるほどそのセキュリティがおろそかになるということも多いようです。

 

そういったスマホ利用に関わるセキュリティについて、エンジニアなどとして活躍してきた宮田さんが解説しています。

ただし、出版が2015年と少し古く、日進月歩の世界ですのでもはや使い物にならないかとも思いましたが、内容はそれほど古びた感はなく今でも十分に通用するものと思います。

 

私も現在もパソコンでのネット接続とスマホ利用を併用していますが、どうもパソコンの場合に比べてスマホを使用する場合はセキュリティが少し注意が及ばない面があるようです。

危険性から言えばスマホの方が大きいのでちょっと意識を切り替えなければいけないのでしょう。

 

著者の友人のセキュリティのエキスパートという人が語ったのが次の3点です。

1,OSはとにかく”最新”に

2,セキュリティ対策ソフトは自分の金で、どれでも良いから”お店”で買うべし

3,ウェブブラウザだけはとにかく”最新”に

簡単なようで少し抜けることもあることかもしれません。

特に「お店で買え」というのは真実でしょう。

やはりそれだけの心構えが必要なのだと思います。

 

会社のネット接続において、社員に「パスワードは1月に一度変更すること」などと通知する場合があります。

しかし著者に言わせるとそのようなことを言いだす会社というのはセキュリティ意識が低いと言えるものです。

パスワードの変更というのは、「何らかの方法でパスワードが漏れた場合」にしか効果を発揮しません。しかも変更が1月間隔なら最長1月はやられ放題です。

本来、会社の情報システム部がやるべきことは「パスワードなどを含む情報が流出するような事態が発生していないか」をチェックする体制の構築であり、従業員にパスワード変更を強いるような企業は「やるべきことをやっていない」ということです。

とはいえ、従業員がパスワードをなおざりにするのは防がなければならず、それはパスワードの定期変更ではなく「パスワードの使いまわしを止めさせる」ことです。

そういえば、昔勤めていた会社でもそんなことを言っていました。

やはりあの会社もその程度の意識だったのか。

 

フェイスブックでまるでモデルのような女性からの友達申請が増えたことがあったそうです。

著者にもその目的がよく分からなかったということです。

これらは100%スパム友達申請だということですが、そのようなことをしても何ができるのか不思議です。

たとえアカウントを乗っ取ることができたとしても金銭的な利益が上げにくいからです。

まあこのような実在のモデルの写真を盗用し、勝手なプロフィールを捏造した申請は無視するしかないのでしょう。

私のところには今でもこういったものが来ます。

 

USBメモリの紛失という事故は今でも時々耳にします。

よくあるのが学校の先生が生徒のデータの入ったUSBを落としてというもので、懲りもせずやっているなと思いますが。

ただし、これには大きな落とし穴があります。

とある県の教育委員会あてに匿名で「USBメモリを拾ったが生徒の個人情報が入っているようだ」としてメモリが送られてきたそうです。

実際にその学校の教師が落としたという事例があり、その教師を始め皆に注意を喚起するということになりました。

この件の拾い主はおそらく善意の人だったのでしょうが、しかしこれには非常に危険な場合もあり得ます。

受け取った教育委員会は匿名の送り主であってもその内容は無視するわけにもいかず、メモリの中身を確認しようとするでしょう。

しかしそれがもしも悪意のプログラムを送り込む内容であれば教育委員会のパソコンが感染し中味を漏らされてしまう危険性も十分にあり得ることです。

これはすぐに警察に相談すべき事例だということです。

これに類することは企業の消費者サポートなどでも起こりえることで、お客様相談室にメールで添付ファイルが送られてくるという場合にそれが危険だという意識が本当にあるかどうか。

怪しいメールの添付ファイルは開いたらいけないというのは常識化していますが、「怪しくない」とみられる場合がかえって危険なようです。

 

ちょっとうっかりしがちということが数多く紹介されていました。

気をつけねば。

 

 

バイデンは大統領選に出馬ができないのか。

賀茂川耕助のブログに紹介された、 James Howard Kunstlerという人の文章です。

kamogawakosuke.infoバイデンがもはやまともな判断力や行動力を示せないということは言われていますが、つい最近の外交でもそれが明らかだったようです。

イタリアでのG7の時には屋外での写真撮影で他の首脳たちとは離れてうろつきまわり、イタリアの首相が連れ戻すまでふらふらしていたそうです。

 

6月27日にはトランプとのテレビ討論が予定されてますが、もうそこに出席するだけの余裕はないとか。

7月にはバイデンの緊急後任としてヒラリー・クリントンが登場するとしていますが、それはどうでしょう。

 

しかしバイデンが高年齢で問題と言いながらトランプもそれよりわずか3歳年下なだけです。

なぜもっと若い人が出てこないのか、不思議な状態です。

 

「まじめにエイリアンの姿を想像してみた」アリク・カーシェンバウム著

地球外生命体というものはいるのかどうか、まだ分かりませんが、地球と同じような環境といえる惑星が無数に存在しそうだということが分かってきており、その中には生命を育んだところもあるかもしれません。

 

そういったエイリアンというものは、SFの中では以前からあれこれ想像され描かれています。

緑色であったり、触手を持っていたり、また逆にほとんど人間と変わらない姿であったり。

しかし生物というものが何か一定の原則のもとに進化するものであれば、おのずとその取り得る姿にも何か決まったものがあるのかもしれません。

 

この本の著者カーシェンバウム氏は動物学者であり進化生物学を研究しています。

地球上での生物というものはすべて一つの細胞から分かれて進化してきたものであり、基本的な生物学的反応は共有しています。

それが他の星でも共通であるかどうかは分かりません。

別の方式が成り立つのかどうかも不明です。

しかしたとえ別の反応をもとに進化した生物であっても、それが生物である限りは決まった原則で動いているのではないか。

そういった、生物現象の中の「普遍的原則」はどういうものかということを「まじめに」考察しています。

 

取り扱うものは、形態・機能、運動、コミュニケーション、知能、社会性、情報、言語、人工知能、そして人間性です。

この中でどれが普遍性のあるものか、そして地球独特のものはどれか。

そういった観点から見ていきますが、その根拠となるものはやはり地球上の生物の観察であることは仕方ないことでしょう。

ただし、まったく異なる原理の中から生まれた生物であってもこれは共有されるはずだという推論は間違いないのかもしれません。

 

そういった推論を裏付けるかもしれないのが、収斂進化(平行進化かもしれない)です。

オーストラリアの有袋類に見られるような、他の種がいなくなった時にある一種の生物から様々な形態に分かれて進化していき、あたかも別種の祖先から生まれたような数々の生物種が誕生することです。

地球外生命体で、地球の生物とは全く異なる原型から進化が始まっても、結局は地球と同様の生物種が揃ってしまうのではと思わせるものです。

 

地球上の生命はDNAまたはRNAを遺伝物質として使う祖先から分かれて進化してきました。

これが地球外では全く違う物質からスタートすることがあり得るかもしれません。

地上では無性生殖と有性生殖が発達し、有性生殖は二つの性となっていますが、これが他の分子を使うことで三種や四種などと言うことになり得るのかどうか。

その場合に地上の生物のように血縁を原則とする行動も相当変わったものになるかもしれません。

しかしもしも地球と同様にDNAを原則とする生物であれば、その結果も地球と似たものになるのかどうか。

 

いろいろな可能性を想像してみるというのは楽しそうですが、それができるためには非常に深い科学的知見が必要なのでしょう。

 

 

将棋藤井聡太八冠、伊藤七段に叡王タイトルを取られ、タイトル独占が崩れる。

将棋のタイトルを全制覇していた藤井聡太八冠が叡王戦で挑戦者の伊藤七段に敗れタイトルを失い、独占が崩れました。

www.nikkei.comいつかはこの日が来るとは思っていましたが、意外に早かったかも。

 

伊藤匠新叡王は藤井七冠と同年齢、子どもの頃からのライバルということで、期するものがあったのでしょう。

 

将棋界の棋士たちがすべて目標にしていたかのような、打倒藤井はこれからさらに激しくなるでしょう。

特に伊藤叡王は今後も藤井七冠との激闘を続けるでしょう。

ますます面白くなってきたと感じます。