爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

JAFの会員機関紙「ジャフメイト」に掲載されていた記事、運転支援システムの「困った」

日本自動車連盟JAFには長年加盟しており、その機関紙「ジャフメイト」が送られてきます。

中には参考になる記事もありますので必ず目を通しています。

今回の2026年秋号では「運転支援システムの助かった、困った」というのが面白く感じました。

 

今は自動運転の開発というものが世界中で盛んに行われており、自動車メーカーだけでなく猫も杓子もという状態で様々な機関が参入しています。

そのレベルも区分されており、SAE(米国自動車技術者協会)によれば、その最高位のレベル5は完全自動運転、レベル1は操舵または加速減速のどちらか一方を制御といった具合に分けられています。

 

そして実はこれまでも多くの自動車に搭載されている「運転支援システム」というのはそのレベル1や2に該当するものであり、自動運転の初期段階と見なせるもののようです。

前車に追走するACCや、車線維持支援、衝突被害軽減ブレーキ、オートハイビームといったものは既に多くの自動車に装備されています。(我が家の軽自動車には何もありませんが)

 

現在開発中の自動運転というのは当然そのレベル4,5といったところを目標としているのでしょうが、この現在のレベル1,2の現実を見て置くことも大切なことでしょう。世界のメーカーが参入しているからといって焦って進めるのは危険です。

 

そんなわけで、JAFが会員から集めたアンケートがまとめられています。

(”助かった”なんていう意見は何の参考にもならないので”困った”を中心に見ていきます)

 

車線維持支援装置

 路肩に駐車車両がいたので右側によけようとハンドルを切ったら装置が作動して衝突しそうになった。

 自転車を追い越そうとしてセンターライン寄りに寄ったらハンドルを戻されそうになった。

 雪で轍が多くなり車線を誤って認識してハンドルが動く

 

ACC(前車追従装置)

 ACC設定したまま高速を降りようとしたら出口で前車がいなくなり設定速度まで加速してしまった。

 雨天や降雪時に使用できなくなった。

 

衝突被害軽減ブレーキ

 下り坂で路面を障害物と誤認して急ブレーキ

 緩いカーブを走行中に対抗車が来たらブレーキがかかった。

 カーブの複数車線の道で隣を走る車に反応してブレーキがかかった

 障害物が何もないのに急ブレーキ(フロントガラスの汚れ?夕日?)

 低速過ぎてブレーキが作動しなかった

 

オートハイビーム

 霧が発生した視界が悪いときに勝手にハイビームになり乱反射で前方がほとんど見えなくなった。

 前走車や歩行者がいるのに勝手にハイビームとなり、煽っているのかと怒られた

 

どうやら、ACCや車線維持装置というのは一般道では誤作動しやすいようで切っておくべきもののようです。

また衝突被害軽減ブレーキというのも過信は禁物でそれをあてにした運転などはしてはいけないものなのでしょう。

それにしてもこのような初歩的な自動運転でも思いもよらぬことが起きるということです。

高度な自動運転とはいっても思いもよらぬ事態というのは常に起きるということを考えてほしいものです。

何でも良いから実地に動かして周囲の人で人体実験などという、某国のようなことをして貰っては困ります。

 

「学校の『当たり前』をやめた。」工藤勇一著

中学校ではどこでも当然のようにやっていることがあります。

宿題、定期テスト、学級担任、生活指導。

そういったものは実は政府の定めた指導要領には何も定められていないものです。

それを「ずっとやってきているので」当たり前だと思って続けているのが実情です。

 

それらは実は大して役に立っているものではない。

かえってやるべきことを邪魔しているのでは。

そう考えた著者は、中学校の校長として就任してからその学校で大幅に変えていく改革を実施しました。

 

著者の工藤さんはこの本が書かれた2018年には東京都千代田区立麹町中学校の校長として5年目でした。

それまでに数々の改革を実施し、その成果にも自信を持っており、この本でそれを広く社会に問いかけようとしています。

 

宿題は分かっている生徒にとっては時間の無駄、分かっていない生徒はいくらやろうとしても家で一人ではできるはずもありません。

各学期の中間、期末の定期テストは誰もがその範囲の内容を丸暗記するのに精一杯、終わればすっかり忘れてしまいます。

結局、これは成績を付けるという教師側の都合でやっているだけではないか。

ただし、テストというものを無くしてしまうということではなく、各項目が終わったところでの確認テストや実力テストは実施するということです。

学級担任を一人の教師ごとに一クラスと固定してしまう固定担任制はその教師の力量次第で「当たりハズレ」などと言われる状態になってしまいます。

また教師にとってもそのクラス全体の責任を負わされるようになり、過剰な義務感で暴走することもあります。

医師が病院でやっているように、「チーム医療」という考え方で、学年全体のクラスを複数の教師が共同で責任を持つという方向で行うことがより良い結果になります。

生活指導と称して服装や持ち物などを過度に規制し、それを厳しく取り締まることが果たして生徒のためになることかどうか。

それに対する反発も強いものですが、何よりその効果というものが結局は何も言わずに従うだけの生徒を作り出すものでしかないのでしょう。

 

このような改革で何を目指すか、それは生徒たちに「早く大人になりたい」と思わせるように促すこと。

そのためには厳しく指導するのは、人権を守ること、犯罪をしないこと、そして人からの信用を得ることだということです。

他の点については生徒に考えさせる。それが自立を促し民主政治を支える大人となることにつながるという考えです。

 

非常に斬新で大胆な改革であるため、よく人からは「民間出身の校長か」と言われることがあるそうです。

著者はずっと教員としてやってきているため、そういわれることはかえって心外だそうですが、そう見られるのも仕方ないことかもしれません。

 

なお、本書を出版したのは著者がまだ中学校長在職中のことですが、その後転任してしまいます。

そのあとは本書以外の情報ですが、やはり固定担任制、定期テスト実施というのは元に戻ったようです。「当たり前」に心身共に浸かってしまった後任者にとってはやりづらいものでしかなかったのでしょう。

 

 

スウェーデンで放射性廃棄物の地下処分場が操業開始

スウェーデンのオンカロ最終処分場(地名はオルキルオト島とのこと)が操業を許可されたというニュースです。

news.yahoo.co.jp

日本でもその候補地を探すのに大騒ぎですが、まだ初期の検討も実施されたのは数か所にとどまりいつになるか全くわかりません。

 

しかし、このフィンランドのものも操業開始すれば「世界初」

他の処分方法は今のところありませんので、結局は世界の他の原発の廃棄物も今は日本同様にその辺に置いてあるだけなのでしょう。

 

科学技術というものを推進しようという現代文明はその廃棄物処理をほとんど考えていないということは何度も触れました。

中でも象徴的なのがこの放射性廃棄物なのですが、他の産業でも同様です。

ただ危険性が比較的小さいだけ(それでもプラスチック廃棄物はマイクロプラスチック化ということが言われています)

 

廃棄物を出さない技術、出しても最小にする技術といったものが伴わないのがこれまでの科学技術でした。

その溜まりにたまったツケが至る所で噴出しています。

MCED検査はガン検査に有効なのか。日本癌治療学会が見解

MCED検査(多癌種早期検出検査)が急速に広がろうとしています。

最近TVCMを非常に頻繁に出しているものもあり、認知度は上がっていると考えられます。

家庭で尿を採取し送付するだけで検査できるというものです。

それについて、日本癌治療学会が見解を発表したということがニュースになりました。

www.yomiuri.co.jpMCED検査とは、血液や尿などに含まれるDNA断片などを検査してガンの兆候を調べるというもので、様々な種類のものが発表され既に商業的に運営されているものもあります。

なお、日本では尿をある種の線虫で検査するというものもありました。

 

特に見つけにくい膵臓がんなどが早期の段階で検出できると称しているものもあります。

しかし癌治療学会の見解では「がん死亡率を減少させる根拠は確立されていない」という段階であり、今後研究が進めば進展する可能性もありますが、現段階では問題が多いということでしょう。

 

健康保険も利きませんので一回あたり数万円から数十万円の費用が掛かるということで、気軽にできるものでもありません。

さらに偽陽性、偽陰性の発生も多い可能性もあり、その場合に無駄な精密検査が必要となったり、逆に本当はガンが発生しているにも関わらずこの検査で陰性と思い込んで安心してしまい進行が防げないという事態が起きる危険性もあります。

 

これについては「NATROMのブログ」でも同様の記事がありました。

natrom.hatenablog.com

イギリスでGalleri検査という、血液中の遊離DNA断片のメチル化パターンを検出しそこからガン化の程度や臓器を特定するという検査が行われているのですが、その有効性を大規模臨床試験で調査したという報告があったそうです。

14万人の事例を調査したのですが、結果としてはこの検査の有用性は証明できなかったということです。

 

こういった検査の問題点として、他にももしも検査で陽性とされた場合に精密検査をどこでどうやって実施するのか、また精密検査は保険適用されるかといったことがあるようです。

 

どうやら、飛びついて実施するのは(相当金に余裕があるならともかく)まだ待っていた方が良さそうです。

 

衆院定数削減、比例区だけで31減らす?

前国会で衆院定数削減を比例区だけで45減らすという案には野党からの猛反発を食らいましたが、今度はそれを31にして通そうという、まったく何の節操もない与党案です。

news.yahoo.co.jp

十分に時間はあったのだから、衆院の選挙制度全体を見て、小選挙区も比例区も同程度に減らして1割削減とするような案を考えることが正当な方法でしょう。

とにかく小選挙区には手を付けたくないという思いばかりが強く、それでも定数削減なら比例区だけを減らせばよいという、安易極まりないものになりました。

 

これでは1割に満たないのですが、維新の会の連中はそれで良いと納得するのでしょうか。

さらに、そもそも衆議院だけ削減で良いのかということも何も言われていません。

参議院はやらなくてよいのか。

 

何か訳の分からない維新の会の主張に迎合し、何の理念もないまま衆院定数1割削減ということを決めてしまったために迷走を続けなければならない。

つくづく、国会議員に自らの選挙制度を決めさせる愚というものを見せつけられます。

熊本地震の影響、県央県南で失業者が増える

熊本地震の影響で職場が廃業や撤退などとなり、失業してしまった人が県央県南地区で320人いらっしゃるということです。

kumanichi.com

大きいところでは宇城市小川町のフジパン、フジデリカ工場が製造ラインの廃止、配送拠点としての機能だけを残すということで製造担当者の多くが離職しました。

 

ガス爆発事故で全国に知られたイオンモール熊本は撤退という動きはないものの操業再開はまだ全く見えてきません。

宇城市のイオンモール宇城も再開が決まっていません。

ゆめタウン、ゆめマートでは宇城市松橋のゆめマート松橋店、八代市のゆめタウン八代店が休業のままとなっています。

これらの店舗では直営店部分だけでなくテナントも多く入っていたのですが、その雇用者も解雇されているようです。

 

さらに、大手以外にも地元の中小スーパーなども地震の影響で廃業というところも出ています。

八代市鏡のカガミユーウマート、八代市日奈久のマルショク日奈久店は早い時期に廃業が決まりました。

最近では八代市に4店舗を開いていた地元資本のフードプラザにしだも営業停止、いちおう店舗は他社に譲渡して営業再開の方針ということですが、まだ詳細が分かりません。

 

こういった店舗に勤めていた人たちも多くは職を失ったことでしょう。

我が家の隣家の奥さんもパートで勤めていた先が無くなり家にいますが、ハローワークには行っていないようで、失業者数にはカウントされないのでしょう。

 

もともとTSMC進出に沸いた県北と違って県南部は産業が沈滞しており、経済的には県内二極化が激しいと言われていました。

この地震でそれがさらに拡大してしまったかもしれません。

さらに今回は農業被害も非常に大きくなっています。

イグサだけでなくトマトやメロンなどの栽培もかなりの打撃を受けました。

農業の比重が大きかった県南部はその痛手も大きくなっています。

 

 

「AIでは稼げないからAIバブルはそのうちはじける」は誤りだった。AI犯罪でぼろ儲け

AI開発に巨額の資金が投じられている一方、未来はどうあれ今のところほとんどそこから儲けが出ていないので、AI投資は割に合わずそのうちにこのAIバブルははじけるだろうと強調してきました。

 

しかし、最近の状況を見るとAIがとんでもない収益を上げているようです。

それが「AIの犯罪使用」でした。

現在非常に多くなっている企業などへの不正アクセスによる収益は非常に多くなっているでしょう。

まあ、これをまともな業績として計上する企業はないでしょうが、儲かっていることに間違いはありません。(北朝鮮や中国は国家財政の収益となっているかもしれませんが)

 

つまり「AIで稼げる」わけです。

これに気付かなかった私の考えの至らなかったことでした。

 

とはいえ、こんな儲け方というのは当たり前のことではなく、あって良いものでもありません。

いずれはその対策を講じて絶滅させるべきなのは間違いありません。

 

しかし、AI開発者たちが自分たちにより資金が回るようにと強調していた「AIの脅威」が彼らの思惑とは違った方向で現れてきたとは。

AI自体が人類の生存を脅かすように進化するというのが危機感をもって語られましたが、やはり「一部の悪人たちがAIを使いこなして金儲けする」ということになっています。

そしてその攻撃目標がより効率的、便利、コスト削減につながるなどと考えられていたIT化する社会というものだったということです。

 

これは考えてみれば、もっともAIが攻撃しやすい対象です。なにしろAIの存在そのものと重なるものですから。

 

今後その対策というものが必死で考えられるのでしょうが、ITの範囲内で考えられる対策は実施してもあっという間に攻撃側が打ち破ります。これには守備側に勝ち目はないでしょう。

やはりネット遮断ということしかできなくなり、一時代前の状況までは確実に戻さなければならないことになります。

何でもスマホ一つで済ますことができるなんていうことは、やはりやるべきことではなかったのでしょう。

 

PHP脆弱性判明で多くのサイトが閉鎖

プログラミング言語だというPHPに重大な脆弱性が判明したということで、それによって作られていたサイトの多くが修正と確認のために閉鎖されたということです。

www.asahi.com

このはてなブログは通常通りのようですので、PHPは使っていなかったのでしょうか。

 

私がよく参加している書評サイトの「本が好き」というところも今朝から全くつながらずその理由も明らかになっていなかったのですが、現在ではPHP対策のため閉鎖と書かれていました。

 

そういったところや、このはてなブログなど、趣味的なところであればしばらく閉鎖でも仕方ないで済ませられますが、業務などに使っているところでは大変な影響でしょう。

 

なにか、プログラミング言語の脆弱性というだけでなく、ネット社会そのものの脆弱性も一気に明らかになったような騒ぎです。

それがこのところ続けざまに起きている。

どうも一つの時代が終わろうとしているようにも見えます。

 

岩井コスモ証券でインターネット取引が乗っ取られ勝手に売買、危険な領域に入ってきた

岩井コスモ証券で顧客を装ったインターネット取引が行われたというニュースです。

news.yahoo.co.jp

証券会社は取引が無かった状態に戻したので顧客の損失はないと言っていますが、そんなことを言っている状況ではないでしょう。

もはや危険領域に入ってしまったということです。

 

不正アクセスが頻発していますが、住所氏名が流出したという程度であればまださほど実害は発生しません。

しかしこれはもはや大変なことになったということでしょう。

 

証券のネット取引だけでなく、ネットバンキングも危ないものです。

一刻も早く手を引いておくべきでしょう。

 

食品消費税減税が物価高対策って、どうも納得いかない

食品の消費税を減税する法案が審議されていますが、高市総理はこの施策が物価高対策だと称しています。

確かにその分だけでも消費税を減らせば人々の支出も減るのは間違いないのですが、ただしなんか変と感じます。

 

まず、物価高は2年で収まるのか。

 

高度経済成長の真っ只中で成長した私ですが、当時は経済も成長し、給与もどんどんと上がる一方で物価もどんどんと上昇していきました。

それが徐々に沈静化するとともに物価の上昇も(かなり遅れてしかも渋々と)収まっていきました。

しかし、「物価高が終わる」ということが絶対にないと言えます。

輸入物品の一時的な上昇というものは、もしもそれが下がればその分は低下するとも言えますが、それに付随して上がっていった国内分の物価上昇は元に戻るわけがありません。

 

そんなわけで、この「2年限定」消費税減税はけっして「物価高対策」にはならないと言うことができます。

2年経ったときが心配と野党が言っていますが、その通りでしょう。

1%から8%に戻した時には現在よりかなり高い価格になるという恐れが十分にあります。

 

物価高対策と称してこの内閣がやっているのは、ガソリンなど石油関係への補助金支出、電力料金ガス料金への補助金支出程度のことです。

これは効果はあるのでしょうが、その代わりに本来ならば人々が痛みを感じてそれらの海外産エネルギー資源の消費を減らすような生活構造の転換をすべきところを、そちらの方に進めることが全くないままこれまでのエネルギー浪費生活を続けさせてしまいました。

その結果、政府の財政がさらに厳しくなりそれが海外投資家の不安を増強して円安に傾けたということが否定できません。

 

本来あるべき物価高対策とは何か。

高くなった物品はできるだけ使わないで済むように社会構造、生活構造を変化させ安定的なもので賄えるように変えていくことでしょう。

エネルギーが高くなるならできるだけそれを使わないようにする生活に変える。

海外からの食品が高くなれば国内産に変える。

それなしに、金を配るだけで物価高対策になるなどというのはあまりにも短絡的で、結局は「何も考えていない」も同然のことです。

 

まあ本当に「何も考えていない」国民の支持を集めている「ほとんど何も考えていない」政権ですから、それも当たり前か。