爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

沖縄の首里城が火災焼失

沖縄の琉球王国時代の王宮であった、首里城が火災で焼失しました。 戦争で焼けたものを再建したものですが、琉球王国の繁栄を思わせるもので、沖縄の人々の衝撃はいかほどかと思います。 www.okinawatimes.co.jp 今は言うべき言葉もありませんが、また立ち直…

「少子化」の何が問題なのか

少子化の動きはさらに大きくなり、人口減少が現実に目に見えるほどになるということで、その危険性を声高に叫ぶ人が多くなっています。 jbpress.ismedia.jp 上記記事のように、少子化が進めば「日本消滅」の危険性もあるといった論調ですが、さてどうでしょ…

オリンピックマラソンの札幌開催、かなり問題が大きいようだ

IOCと日本側の会合が開催されるとかで、テレビのワイドショーではかなり大きな扱いがなされています。 その中で、この札幌開催の問題点も数多く指摘され、どうやら単純に「涼しいから良いだろう」では済みそうもないということも分かってきました。 headline…

「前方後円墳の世界」広瀬和雄著

古代の古墳の中でもその特有の形状で印象的な「前方後円墳」ですが、大阪の百舌鳥古市古墳群が世界遺産となったということもありました。 この前方後円墳は、3世紀半ばから7世紀の初めにかけての約350年間に、北海道・北東北と沖縄を除く全国各地に、約…

演奏会終了、疲れた

私の「表の趣味」である、コーラスグループの年に一度の演奏会を週末に実施しました。 一応、看板の部分は軽くボカシをかけましたが、どうせ熊本県内で男声合唱団なんて数少ないですから、調べればすぐ分かります。 私がどこに居るかというのも内緒。 見ての…

「偏見や差別はなぜ起こる?」北村英哉、唐沢穰編著

「偏見や差別のない社会を目指す」といったフレーズは、あちこちで目にするものですが、なかなか無くなりそうもありません。 自分自身を振り返っても、「自分には偏見も差別意識もない」と言い切れる人はいないでしょう。 その「偏見と差別」の原因を探り、…

フリーマーケットやオークションサイトで食品を扱う場合の、輸送中の危険性を消費者庁が指摘

フリーマーケットやオークションといったものが急速に拡大してきましたが、そこで食品を扱う場合に輸送についての配慮が不足する場合があるとして、消費者庁が運営業者に注意を喚起したそうです。 www.sankei.com冷蔵しておくことが必要な食品でも、常温で輸…

国会改革私案その2 参議院改革

国会というものを抜本的に変えていかなければ、日本の民主主義が堕落の一途をたどるばかりでなく、日本の国自体の劣化にもつながると考え、国会改革私案を発しました。 sohujojo.hatenablog.comほとんど反響もありませんが、まあそれは仕方ないでしょう。 上…

「目が見えず羽根もない昆虫に、グレタさんの名前をつける」って本当の意図は?

国連での演説などで大きな話題となったスウェーデンの少女、グレタ・トゥンベリさんですが、ケニアで発見されこれまで学名のなかった甲虫の1種の名前として「グレタ」を使ったということです。 www.afpbb.comイギリスの自然史博物館の研究者、マイケル・ダ…

「電力化亡国論」近藤邦明著

著者の近藤さんは、エンジニア勤務のあと自営業を営んでいるということですが、それよりもネットでホームページ「環境問題を考える」というサイトを運営し、多くの環境に関する発信を続けられている方です。 環境問題を考える 実は、私も環境問題に関心を持…

「お好み焼きの物語」近代食文化研究会

著者は「近代食文化研究会」と称していますが、どうやらお一人の方のようです。 これがペンネーム。 食文化の歴史研究ということは、実は意外に行われていません。 江戸時代の方がかえって研究されているようです。 明治以降の食文化というものは、「あまり…

人気芸人の脱税事件に批判続々。超大企業の節税には気が付かないの。

人気芸人の徳井某が、税金の申告不正や申告漏れがあったとして、追徴課税を受けたという報道に対し、各テレビ番組のコメンテータとやらの連中や、芸人仲間などから厳しい批判が相次いでいます。 blogos.comもちろん、この事例は本人の考えられないほどの杜撰…

「源頼政と木曽義仲 勝者になれなかった源氏」永井晋著

平安時代末期、藤原氏の専制は崩れ武士が権力を握り、やがて鎌倉幕府の成立につながりますが、源平の戦いと一口で言っても源氏も平氏も一つのものではなく、様々な人々がそれぞれの思惑を持って動きました。 その中で、時代の脇役としてはもっとも大きな存在…

「にゃん吉」さんのツイートより、幼児保育無償化というのは、平等ではないというのは気が付かなかった

ツイッターで厳しい指摘を続けておられる「にゃん吉」さんの、幼児保育無償化についての記事が出ていました。 (ツイッターより引用) これによると、この無償化で恩恵を受けるのは比較的高給を得られている共働き世帯であり、専業主婦は保育園を利用するこ…

「ことばの差別」田中克彦著

著者は1934年生まれの一橋大学名誉教授の言語学者です。 その田中さんが、ちょうど油の乗り切った時代の1980年一橋大学教授在職中にドイツに留学したのですが、その際にそこ数年の間にあちこちに発表した文章をまとめて出版したのが本書です。 「差…

天皇即位の儀式について

即位の礼が行われ、テレビ新聞の報道はそれでもちきりとなりました。 「古来の伝統」と捉えられているものが多いようですが、つい先日非常に興味深い本を読んで、それが実はそうでもないらしいということを知っていたため、今ひとつ素直に感じられなくなって…

「なるほど!不思議な日本経済」日本経済新聞社編

この本は2000年から2001年にかけて、日本経済新聞社に連載された「エコノ探偵団」という企画のうちから40話を選んで2001年4月に出版されたものです。 2000年と言えばバブル崩壊からまだ10年足らず、バブルの後始末がようやくできた頃で…

空前の盛り上がりを見せたラグビーワールドカップ、ラグビーの今後は心配

ラグビーワールドカップ、準々決勝で日本代表は南アフリカの強さの前に敗退しましたが、多くの「にわかラグビーファン」を作り大きな盛り上がりを見せました。 news.jsports.co.jp前回大会で奇跡の番狂わせと言われた南アフリカ勝利を見せてくれた日本代表は…

「渡来の古代史 国のかたちをつくったのは誰か」上田正昭著

かつては、古代の日本に渡ってきた人々のことを「帰化人」と呼ぶことが普通でした。 しかし、現在であれば日本に渡ってきて条件を満たし日本国籍を取得することを「帰化する」と呼ぶのは当然ですが、まだ「帰化すべき」統一国家もあやふやで、「帰化」のあか…

「生き方の不平等 お互いさまの社会に向けて」白波瀬佐和子著

今の社会では格差が広がりそれが子供の代にまで固定化してしまうと言われています。 低所得者層がなかなかそこから抜け出せないという実感の奥には、いろいろなライフステージごとに実際に選択できる「生き方」というものに著しい不平等があるようです。 社…

まだ「仮定の話には答えられない」なんて言っているんだね。無能の証明。

山本太郎議員の「原発にミサイルを発射されたらどうするか」という質問に対して、またも安倍無能総理は「仮定の話には答えられない」と答弁したそうです。 安保法制の国会質疑、山本太郎「稼働中の原発がミサイル攻撃を受けても大丈夫か?」安倍先生「仮定の…

「真実の仁徳天皇 倭歌が解き明かす古代史」福永晋三著

著者の福永さんは、大学で中国文学を学んだあと高校の教員をされるかたわら、古代史について研究をするという、市井の古代史家という方です。 福永さんの研究手法は、万葉集を主な対象としてその一言一句までを詳細に検討していき、そこには必ず真実の歴史の…

「再読:そして最後にヒトが残った」クライブ・フィンレイソン著 その中の「気温の歴史的変動」についての図

去年読んだ本ですが、再読です。 そして、その中のある図が非常に面白かったので紹介します。 第6章、運命のさじ加減 ヨーロッパの石器文化 という中で、気候と人類の生活環境について書かれているものですが、そこに下記のような図が掲載されていました。 …

国会改革私案

国会改革こそ憲法改正で決めるべきことだと書きましたので、これまでの知見を基に国会改革私案を考えてみます。 1、1院制か2院制か 1院で十分という考えもあるでしょうが、やはり暴走を防ぐという意味から2院制が必要でしょう。 その2つ議院の性質を変…

東京オリンピック、マラソンと競歩は札幌で、ようやく気がついたか

IOCはドーハの大会の惨状を見て、ようやく東京の夏にオリンピックを開くことが危険ということが分かったようで、マラソンと競歩は札幌での開催に決めたそうです。 www.hokkaido-np.co.jp多くの人が危険性を指摘していたはずですが、やはり「百聞は一見にしか…

「人生の大問題を図解する!」永田豊志著

著者の永田さんは「知的生産研究家」と記されていますが、ウェブサービスやマーケティング改良事業といった会社を経営されているそうです。 日本は沈みかけています。 1973年、著者が子供の頃に見た映画「日本沈没」は衝撃的だったのですが、現実の日本は今…

今、憲法を変えるとしたら一番先にやらなければならないのは、国会を変えること、参院議員選挙定数違憲判決

今年7月の参議院議員選挙の「1票の格差」が最大3.00倍であったのは、「違憲状態」だという判決が高松高裁で言い渡されました。 www.yomiuri.co.jp判決理由の中で、裁判長はかなり厳しい言葉を使っています。 神山裁判長は、17年の最高裁判決は19年参院選…

台風19号による洪水被害、死者が増え続けている、洪水の恐ろしさに改めてハザードマップを見直す

台風19号では広い範囲に大規模な水害が起こり、各地で河川が氾濫し水没しました。 ようやく水が引き始め、これまで入れなかった場所に捜索隊が入れるようになったためか、犠牲者の発見が相次ぎ台風による死亡者数が徐々に増え続けています。 mainichi.jp …

台風19号災害、あちこちに行政や政府の失態

予想以上に広範囲に広がった洪水で死者が増え続けているという状況ですが、政府や行政の失態が次々と明らかになっています。 まあ、自民党幹事長の「まずまず」発言は論外ですが。 www.yomiuri.co.jpいつものことながら「表現が不適切だった」のではありませ…

「[図説]北欧神話の世界」W.ラーニシュ(文)、E.デープラ-(画)

北欧神話といえば、スウェーデンなどで語られていたというオーディンなどの神々がヴァルハラで活躍し、巨人を相手に戦うという内容のものというイメージですが、この本は「ゲルマン民族」に焦点をあて、ドイツなどから見たものとなっています。 なお、画を書…