風力発電などは日本ではほとんど成り立たないと思っていますが、それについて専門的な解説が山本隆三さんにより書かれていました。
主張のすべてに納得できるわけではないのですが、その論拠はさすがにはっきりとしています。
ロシア産の化石燃料をストップするということでヨーロッパでも風力発電増強と言う動きが強まっていますが、その風力発電装置の大半は中国産だそうです。
つまりロシアを回避しても今度は中国頼りになるということで、先行きの不透明さは変わりないようです。
文中に引用されていた、発電設備別の必要な資材の量と言う表(アメリカエネルギー省)は非常に興味深いものでした。
引用させて頂きましたが、風力発電ではコンクリートを大量に必要とするということが分かります。
また鋼鉄も相当量必要とするようです。
山本さんは「資材製造と輸送の二酸化炭素排出量はどれほどだろうか。」と指摘されていますが、やはり立場上「完全否定」はできないのでしょう。
私は完全フリーですからはっきり言いますが「こんなの割に合うわけないじゃん」です。
ついでながら、隣の太陽光発電の資材必要量もひどいものです。
銅やシリコン、アルミの所要量が莫大なもので、こんなものがのさばったら地球はつぶれると言わなければならないでしょう。
これだけの資材を投入しても、日本の風力発電は発電量が季節により極端に低下するため全く採算が合わないようです。
そりゃそうでしょう。
真夏のうだるような暑さの中、そよとも風が吹かない状態が続くのは誰もが覚えがあるはずです。
ただし、その先の山本さんの結論は「何でそうなるの」と思うようなものでした。
自給率の向上とエネルギー価格の抑制を、というのですが、それも無理でしょう。
「エネルギー使用の抑制を」というのが唯一の取るべき道です。