科学全般
毎年3人ずつの受賞者が出るノーベル化学賞、毎年受賞者の研究内容の紹介がされますが、おそらくほとんどの人はその意味も分からないことでしょう。 そこで、その受賞研究のどこがすごいのか、わかりやすく説明してみようということです。 化学賞は日本人も数…
本書は「食べる」ということについてありとあらゆる方向から見ていこうという、非常に欲張った内容となっていますが、これは著者の佐藤さんの「食文化をトータルに考える学問は無い」という思いからできているものです。 学問の分野というものはどんどんと細…
生物の身体の仕組みというものは知れば知るほど奇跡としか思えないほどうまくできています。 そういった仕組みについて、身体全体について様々な事例とそれにまつわる医学の発展といったことが書かれています。 著者の山本さんは現役の外科医ですが、人体全…
新型コロナウイルス感染拡大は大きな社会変化を起こし、それに対して政府なども多くの対策を行ないました。 まだまだ感染が収まったとは言えないのですが、世間の関心は急激に低下してしまったので、この辺で永井さんもコロナ関係の記事のまとめをしておこう…
今回のコロナ禍でも病院内で医療関係者が感染する院内感染が多く起こりました。 しかし本書が刊行された2003年当時には別の院内感染の拡大が危惧されていました。 それがMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)などの抗生物質耐性菌によるもので、入院患者で…
現在の原子力発電は核分裂反応を利用するものですが、核融合というものが「究極のエネルギー」などと言われて開発が進められています。 しかし実用化どころか基本的な実験すらうまく行かずほとんど期待も消えかかっていたのが、ここに来て急にあれこれとニュ…
佐巻さんは一般向けの自然科学紹介の本を多数書かれており、私もそういった本は何冊も読んできました。 しかし佐巻さんの経歴を見ると、中学高校の理科教諭として教壇に立った後、大学に移って学校での理科教育についての研究をするというもので、やはり特に…
川というものはたいていの場所には流れていますが、それがどのようにできているかということを考えることはあまりありません。 地球科学者、地質学者といった学者の中にも川を専門に研究しているという人はほとんど居ないようです。 著者は地球科学者ですが…
子どもは頻繁に病気になるように感じますが、その状態の判断や対処など一般に信じられている「常識」というものが思いもよらず間違っているということが多いそうです。 著者の松永さんは大学病院の小児外科で長らく執刀にあたった後、外来の小児科を開業した…
科学の世界では本来あるがままの対象をできるだけ単純な形に分解して理論化することが普通です。 そうでなければどのような天才的科学者であっても手におえないでしょう。 しかしそれでは自然界というものの本質を誤ってしまうのではないか。 そういった反省…
著者のお二人はイギリスのエディンバラ大学の認知科学センターで共に学んで以来認知科学の観点から言語学を考えていくという方向で研究されているということです。 そのためか、言語の誕生というものを扱っているのに様々な心理的認知という観点での解析が多…
地球は、太陽系は、宇宙はどのようにできているのか。 それは長年の科学者たちの研究で徐々に明らかになってきています。 そういった宇宙地球科学の基礎知識をその全般にわたって網羅し最低限のものが得られるように書かれた本です。 なお、当然ながら数式の…
食品の場合は分かりやすいのでしょうが、「フレッシュな状態」が食品の性状としては重要であり、それを保つための保存技術というのが重要になってきます。 この本ではそういった話を分野別にその道の専門家が書いています。 日本化学会が出版している「化学…
集合知とは、特にネットなどを通して集積した多数の人々による考えのまとまりを表わし、従来のような専門家による専門知と対比されます。 これがクローズアップされたのが東日本大震災による福島原発事故の時のことで、専門家と言われる連中がメディアで繰り…
kame710さんの「かめきちの目」ではさまざまな精神世界に関する深い考察がされることが多いのですが、今回は科学的な内容で「光合成について」ということが書かれていました。 kame710.hatenablog.com コメント欄がなくなってしまったため、こちらで少々考え…
本書著者の石浦さんは東京大学名誉教授ですが、東大定年後に同志社大学に移りました。 そこで担当したのが1,2年学生向けの生命科学の講義だったのですが、中には高校で生物を履修していない学生もいるということで、そういった人にも分かりやすい授業をしよ…
もうかなり前になりますが、地球外に知的生命がいるのではないかとして、電波で呼びかけるということを実施したということは知られていることかもしれません。 SETIプロジェクト(地球外知的生命探査)というものでしたが、幸いにも?何の反応もないままとな…
各地で震度6から5,4程度の地震が続発しています。 www3.nhk.or.jpそれぞれの地震は相互には関係は無いということが言われていますが、本当にそうでしょうか。 プレート境界型の大地震は連続して起きることもありますが、プレート内部の断層地震は相互の…
科学誌ではSCIENCEと双璧をなすNATURE誌ですが、そこにアフリカ大陸の樹木の生育状況を衛星画像から解析したという論文が載っていました。 www.natureasia.com もちろん軍事偵察衛星はかなり以前から運用されており、それに近い性能の衛星も利用可能となって…
昔は金属といっても鉄と銅、鉛など限られたものしか使われていませんでしたが、今では電気関係や合金の原料として名前もよく知らないようなものまで何十種も使われています。 今後はその傾向がさらに強まるのでしょうが、それらの金属元素がどのような形態で…
NATROMさんのブログの最新記事です。 「エナジードリンクの過量摂取で脳が溶ける」という話(都市伝説?)があるそうですが、それがどのような経緯で語られているか、またそこに何らかの真実があるかということを調べていったということです。 natrom.hatena…
火山噴火で特に危険なのが火砕流であり、それに襲われればほぼ逃げることは不可能なのですがあまり認識されていないようです。 現代ビジネスというところでこの記事が出ており、どなたの文章かと思ったら鎌田浩毅さんでした。 news.yahoo.co.jp 危険性が高ま…
何か思わせぶりなタイトルですが、内容は数や数式、数学といったものが引き起こした事件・事故・トラブルなどを紹介したものです。 今は社会の隅々にまで数というものが大きく関わっていますので、それによるトラブルも少なくありません。 そしてそれはちょ…
植物は我々の生活に深く関わっています。 いろいろな植物がありますが、それについて知らないことも多いようです。 この本では植物学者でBBCの番組制作にも携わったことのあるドローリ氏が世界各国の国ごとにいくつかの植物を選び、そのエピソードを1‐2ペー…
永井孝志さんのブログは色々と参考にさせて頂いていますが、始めてから3年が経ったということで、これまでの読者の経過や反応などを解析していました。 nagaitakashi.net リスク学については中西準子さんが盛んに活動されていた頃から注目していましたが、永…
科学の多くの分野について分かりやすい解説を書かれている佐巻さんですが、今回は「ニセ科学」を扱っています。 この本では特に医療や健康についてのものに絞って書かれています。 そういった分野では場合によっては生命に関わる場合もあり、ニセ科学に引っ…
対話をして答えを出すチャット型というAIのChatGPTというものが大きな話題となっています。 リスク学者永井孝志さんのブログでもそれを使って巷にあふれるフェイクニュースの「デマ度」が判定できないかということを試していました。 nagaitakashi.net ネッ…
犯罪捜査に科学を用いる科学捜査というものは興味深いものです。 それは多くの人にとっても同様かもしれず、某民放テレビ局のテレビドラマではそれを扱ったものが人気となっています。 しかし科学捜査というものは昔からあったわけも無く、徐々に科学的手法…
「星座入門」といっても、星座の名前として付けられているギリシャ神話などの話を語ると言ったのどかな内容ではありません。 あくまでも天文学的な知識で星の科学的な描写を行なっていきます。 著者のジーゲリさんはロシアがまだソ連と言っていた頃に天文学…
スマホにインストールして使える翻訳アプリ、VoiceTraというものの紹介が新聞にも載っていたので、試しに入れてみました。 NICT(独立研究開発法人情報通信研究機構)というところが研究開発のために作ったというもので、まあ使い勝手はともかく変なものでは…