「星座入門」といっても、星座の名前として付けられているギリシャ神話などの話を語ると言ったのどかな内容ではありません。
あくまでも天文学的な知識で星の科学的な描写を行なっていきます。
著者のジーゲリさんはロシアがまだソ連と言っていた頃に天文学者として活躍していたそうで、この本もロシア語で1967年に出版されたものを各国語に翻訳されて発売され、日本語版は1974年出版されました。
対象は天文学を目指す初心者といったところで、天文学の基礎知識から、天体観測の初歩を丁寧に説明していきます。
本書後半では満天の星座それぞれについて、その中で特色のある星や星団、星雲までを紹介していきます。
各星座の中でもよく知られた星も多く説明されていますが、その多くが二重星、三重星といった連星であるというのは少し驚きです。
オリオン座のリゲルは三重星、おおいぬ座のシリウスも二重星と、なにか一つだけの星の太陽などはかえって珍しい存在なのかと感じてしまいます。
この本を買ったのは自分がまだ天体観測もたまにやることがあった若い頃でした。
今では夜に外に出ると寒さが応えて耐えられません。