爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

科学全般

「もうダマされないための『科学』講義」飯田泰之+SYNODOS編、菊池誠、松永和紀、伊勢田哲治、平川秀幸著

シノドスとは、社会学や現代思想、政治経済など他分野のセミナーを開催するという活動をしており、この本は特に2010年より「科学シリーズ」として開いていたものをまとめたものです。 ただし、2011年に起きた東日本大震災と福島原発事故によって科学…

「トコトンやさしい アミノ酸の本」味の素株式会社編著

アミノ酸という生物にとっては非常に大切な成分について、アミノ酸各種の製造では日本ではトップ企業である味の素株式会社が様々な方向からやさしく解説をした本です。 アミノ酸といって何が思い浮かぶか、アミン酸飲料といったものであったり、あるいはタン…

「2050年二酸化炭素排出実質ゼロ」でどうなるのか。(続)

政治家の発言などほとんど重さもないもので、「国際的な約束」だろうが何だろうが踏み倒すのが通例ですが、一応はそれを目指したポーズだけは取ろうとするでしょうから、「2050年二酸化炭素排出実質ゼロ」で進もうとだけはするでしょう。 その排出量から…

リスクと幸福はどんな関係にあるのか。リスク学研究者永井孝志さんのサイトより

リスク学研究者の永井孝志さんが定期的に更新されているサイトの最新記事です。 nagaitakashi.net リスクといってもいろいろありますが、肉体的なリスク(健康面等)の他に、精神的、社会的リスクも含めた統計データを整理したということです。 この中で示さ…

「2050年二酸化炭素排出実質ゼロ」でどうなるのか。

相次ぐ気象災害を恫喝の種に使って、どうしても二酸化炭素排出を無くさなければならないという、決して証明はされていない科学の仮説から大きな方向性の決定をしてしまっている世界ですが、「2050年二酸化炭素排出実質ゼロ」という目的を日本も決めてし…

ファイザーのコロナワクチン開発について、BBCの報道姿勢は冷静

ファイザー株式会社が開発中のコロナウイルスワクチンがかなり有効である可能性が合うということは、日本のニュースでも報じられました。 しかし、そこでは「90%の有効率」であるとか、「来年までに数億回分の供給」といったプラス面のことばかりが取り上…

「日本人の9割がやっている 残念な健康習慣」ホームライフ取材班編

「体に良い」と思ってやっていることが逆効果だったということはかなりありそうです。 それらを列挙して簡単な説明を施したという本です。 「ホームライフ取材班」というグループの編纂をいうことですが、どういう人々か説明はありません。 「糖質制限ダイエ…

「これから始まる自動運転 社会はどうなる⁉」森口将之著

自動車を自動的に動かしてやろうという自動運転、今も精力的に研究が続けられ色々なニュースが流れてきます。 この本は2017年の出版ですが、どんどんと状況は変化しているようです。 自動運転が生まれた理由としては、高齢者ドライバーの増加やトラック…

「研究不正」について、NEWSWEEK JAPANで岩本伸宣さんが書いています。

この記事の表題は「日本で研究不正がはびこり、ノーベル賞級研究が不可能である理由」というものですが、まあ「ノーベル賞」云々は読者の目を引くためのものであり、記事の主要な点はあくまでも「研究不正」に関するもののようです。 www.newsweekjapan.jp岩…

「科学技術の失敗から学ぶということ」寿楽浩太著

本書「はじめに」に書かれているように、畑村洋太郎さんが「失敗学」というものを提唱し「失敗学のすすめ」という本を出版したのは約20年前の2000年のことでした。 それは多くの人に大きな影響を与えたのですが、それで失敗を繰り返さなくなり事故や災…

プラスチックはどうなるのか。石油依存社会の行く末。

目次 プラスチックの行く末について 1.プラスチック原料は石油 2.石油供給の不安 3.石油減少時代の諸相 4.まず「包装」をどうするか。 5.妙案はほとんどない。せめて他の用途は絞って石油はプラスチック製造のみに。 プラスチックについての最近の…

「インターネット」村井純著

インターネットは爆発的に広がり、今ではほとんどの人が接続しているような状況になっているように見えます。 しかし、その進展はそれほど昔から進んでいたわけではありません。 この本は、日本においてインターネットの広がりが徐々に進んでいた頃、それを…

「その〈脳科学〉にご用心」サリー・サテル、スコット・リリエンフェルド著

脳科学という分野が脚光を浴びています。 平常な状態でも脳の活動状況が測定できるという、fMRI(機能的磁気共鳴画像法)が開発され、それで画像化された脳の映像は誰でも見たことがあるかもしれません。 何らかの刺激とそれに対応する脳の画像を解析するこ…

飲食店で気を付けるべきは「グループ間感染」か「グループ内感染」か、永井孝志さんのリスク学研究より

リスク学研究者で、さまざまなリスクについて書かれている永井孝志さんの「リスクと共により良く生きる」で、飲食店でのウイルス感染防止について興味深いことが書かれていました。 nagaitakashi.net GOTOキャンペーンでは、それを受ける旅館・ホテルや飲食…

「モラルの起源 実験社会科学からの問い」亀田達也著

直接本書の内容とつながるものではないのですが、冒頭に2015年に文科省から出された大学の組織改革についての通知について書かれています。 そこには人文社会科学系の学部は再編、削減すべしという趣旨が書かれていました。 理系の学部に比べて社会のために…

「コロナでだけは死にたくない」とはどういうことか、リスク学研究者永井孝志さんのブログより

リスク学研究者の永井さんのブログが非常に興味深い内容で発信されていますので、注目していますが、今回は「コロナでだけは死にたくないとはどういうことか」と題され、「良いリスク」と「悪いリスク」について書かれています。 nagaitakashi.netどうせ死ぬ…

「16歳のデモクラシー」佐藤優著

なかなか骨のある文を書く方とお見受けする佐藤さんですが、高校生などに講演をするという活動もされているようです。 そこから発展し、現役高校生に「光の子と闇の子」というラインホールド・ニーバーの書いた本を読ませるという集中講義をやったという記録…

新型コロナウイルスに対する免疫は弱い?感染症専門医の忽那さんの指摘

感染症専門医で国際感染症センターの忽那賢志さんが定期的にコロナウイルスについて書かれており、非常に参考になりますが、今回の記事は「コロナウイルスに対する抗体産生は弱く、徐々に消えてしまう」というものです。 news.yahoo.co.jp ウイルスの感染に…

人々はなにを「リスク」と考えているか

「ワクチンのリスク」という問題で興味深い記事を書いていらしたリスク学研究者の永井孝志さんのブログを色々と拝見していますが、人々が何を「リスク」と感じているかを定期的に観察している記事がありました。 2020年の8月のリスク定点観測ということです…

「ワクチンはなぜ嫌われるのか」リスク学研究者、永井孝志さんが解説

新型コロナウイルス感染を抑える切り札と言えばやはりワクチン開発でしょうが、しかしこれまでの日本でのワクチンを考えてみると、「ワクチン忌避」という傾向が強いことが指摘されます。 こういった状況について、リスク学研究をされている永井孝志さんが解…

COVID-19ワクチンはいつ供給できるのか、トランプとCDCで全く違う意見

世界各国で新型コロナウイルス(COVID-19)に対するワクチンの開発が進められていますが、アメリカではトランプ大統領がこの先3-4週間で供給できると言明したのに対し、CDC(アメリカ疾病センター)のレッドフィールド所長は国民への提供は来年半ば以降であ…

「今世紀末には気温が3℃上昇」などと言う話よりよほどありそうな未来。エネルギー供給不安。

いまだに、「今世紀末には地球の気温が何℃上昇するという、〇〇(一応名のある研究機関など)の研究成果がまとまりました」などと言うニュースが流れることがあります。 よほどニュースになりそうな話題がない時の穴埋めなんでしょうが、よくもまあ、飽きな…

「NATROMのブログ」より、「HPVワクチンが子宮頸がんを増やすというニセ情報を検証してみた」

ニセ医学と闘い続けている内科医NATROMさんのブログで、表題のようなものが掲載されていました。 HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染が子宮頸がんの原因となるとして、HPVワクチンが開発され、女性の接種が勧められたのですが、希に副作用で強い痛みを感じ…

「食品添加物はなぜ嫌われるのか」畝山智香子著

国立医薬品食品衛生研究所で、安全情報部長という要職にある畝山さんは、ながらく「食品安全情報ブログ」というサイトで食品安全情報を発信し続けておられます。 著書も何冊か出され、これまでも読んだ感想を何回か書いています。 今回は、畝山さんの最新刊…

「胃の病気とピロリ菌」浅香正博著

それまでは強酸性の環境で微生物などはいるはずもないと考えられていた胃の内部に「ピロリ菌」という微生物が住んでいることが分かったのは、ごく最近とも言える1982年のことでした。 しかし、そのピロリ菌について研究が進んでいくと、これまでの胃の病気に…

FOOCOM.NET専門家コラムより、「国産茶葉とスリランカ紅茶、ネオニコチノイド農薬」

FOOCOM.NETの専門家コラムで、残留農薬検査を長年担当してこられた斎藤勲さんが、最近週刊新潮に掲載され一部で論議を呼んでいる紅茶茶葉での残留農薬検出について書かれています。 www.foocom.net元ネタは、北海道大学の池中准教授という方が発表した論文の…

「パラドクスの教室 日本一わかりやすい図説講義」富永裕久著

パラドクスといえば詳しい説明を聞いても何かごまかされたような、良く分らんという感覚になりそうです。 そこで、この本では図説をふんだんに用いて「日本一」わかりやすく説明してやろうという、意欲的な方針で書かれています。 パラドクスといっても色々…

しつこいけれど「もしもPCR検査機器がなかったら」

新型コロナウイルス感染拡大とPCR検査の件数、そして感染確認者の取り扱いなど、多くの社会問題が引き起こされ、現在の社会の構造変化まで起きようとしています。 少なくとも、数か月か数年先の感染終息の時には、キャバクラ、ホストクラブ、ライブハウス、…

「科学的とはどういうことか」板倉聖宣著

板倉さんは主に理科の教育ということに力を入れて活動した方ですが、2018年に亡くなられています。 本書の中にも触れられていますが、「仮説」ということを子供にも教え込むという、「仮説実験授業」ということも提唱してきました。 本書は朝日新聞社発行の…

「うつも肥満も腸内細菌に訊け!」小澤祥司著

いささか品の無い書名ではありますが、端的に内容を示しています。 腸内細菌という、動物の大腸などに住み着いている細菌群が、実はその動物と共生と言っても良いほどの関係なのではないかと言うことは、最近世界中で研究が進められているようです。 私もこ…