爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

政治経済

「武器としての”言葉政治” 不利益分配時代の政治手法」高瀬淳一著

情報政治学が専門という著者が本書を刊行したのは、2005年12月、小泉純一郎が郵政解散も成功させ絶頂となっていたころです。 それまでの自民党内閣首相とは大きく異なり、「言葉」により力を大きく得て旧来の手法による政治家を沈黙させてしまいました…

森友学園事件 本当に大きな問題なのは官僚の恣意的操作を糾弾する手段が無いこと

森友学園の籠池元理事長の国会での証言をめぐりさらに紛糾しているようです。 テレビもそれ一色のように見えますが、そこで調査結果として出されているように、国民一般の一番の関心事は「政治家の関与があったかどうか」に絞られるようです。 国会での野党…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1179 米国民の利益第一

賀茂川耕助のブログ、今回はそろそろ出揃ってきたアメリカトランプ政権の掲げる政策、その謳い文句の「アメリカ第一主義」についてです。 kamogawakosuke.info 賀茂川さんの書き方はかなりトランプ政権に対して寛容な(甘い?)立場を取っており、TPP離脱や…

森友、南スーダン、文科省天下り 官僚の大暴走が起きている

このところの政治にまつわる問題と言えば、森友学園の国有地払い下げ疑惑、南スーダン派遣の自衛隊の日誌の隠蔽、文科省高級官僚の違法天下りといったところでしょうか。 国会では野党の追求も激しいものになっていますが、どうもそれらは安倍首相や稲田防衛…

「ミサイル防衛 日本は脅威にどう立ち向かうのか」能勢伸之著

北朝鮮が国威発揚の手段としてミサイル開発に力を入れ、頻繁に発射試験を行っていますが、そのたびに防衛装置を配備しています。 それがどのようなものかということも、深くは知らないまま、本当にあれで守れるのかと疑っていましたが、そこには冷戦時代から…

森友学園問題、だいたい構造が見えてきた

森友学園をめぐる国有地売却疑惑、だいたい事件の構造が見えてきたようです。 野党の諸君の国会での追求も攻めあぐねているようで、これもその構造から来るものでしょう。 それは、これが「アベ案件」であり、官僚の「自発的な取り計らい」によるものだから…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1178 人間と機械協働の未来を

賀茂川さんのブログ、今回はAIについてですが、経産省が「人工知能(AI)やロボットなどの技術革新をうまく取り込まなければ、日本の雇用が2030年には2015年度よりも735万人減るとの試算」と発表したそうです。 技術をうまく利用すれば現象は161万人に押さえ…

「維新・改革の正体 日本をダメにした真犯人を探せ」藤井聡著

この書評欄は一応読了したものだけを書いていますが、この本はあまりのアクの強さに途中で断念しました。 しかし、その事実だけでも残しておこうと書き記してみます。 なお、著者の藤井聡さんは土木学者ですが、国土計画などにも深く関与し、その著書も以前…

通販天国ももうすぐ終了? 運送業界が対応不能

ヤマト運輸の宅配便対応がもはや困難になってきているようです。 www.asahi.com 配達ドライバーは長時間労働が強いられ、新規採用も難しく、労働組合は荷物の取扱量抑制を春闘で要求したとか。 給与アップや労働環境改善といった要求項目でなく、「取扱量制…

「国を変える力 ニッポン再生を探る10人の提言」猪瀬直樹著

元東京都知事の猪瀬さんが、石原東京都知事時代に副知事に任命された当時の2008年に出版された本です。 その後、石原の後を継いで東京都知事に就任したものの、献金疑惑で辞職しました。 その経過を見てあとからこの本を読むと、なんと偉そうに書いたも…

公的年金の運用益が10兆円以上の黒字 これで危機は去ったのか

公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)によると昨年10月ー12月期の運用実績は10兆円以上の黒字となり、運用益は過去最高となったそうです。 www.nikkei.com 昨年の始めには5兆円もの赤字を出したということで、年金基金を株式投…

国有地売却問題で首相の及び腰 考えられないほどの非常識な態度

金友学園(じゃなかったっけ)の小学校用地取得の際の不明瞭な国有地売却にまつわる事件がさらに疑惑を深めています。 www.jiji.com 国会での追求も、事の経緯から首相周辺に質問が集中するのは仕方のないことかもしれませんが、それに対し安倍首相は過度に…

「サラ金崩壊 グレーゾーン金利をめぐる300日戦争」井出壮平著

テレビを見ればサラ金(消費者金融)のCMが立て続けに流れていたのもそう古い話ではないのですが、今はまったく様変わりし、「過払い金請求」を呼びかける弁護士事務所のCMばかりのような印象になってしまいました。 この間にはグレーゾーン金利というかつて…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1177 米国第一主義

賀茂川さんの今回のブログ、トランプのキーワード「米国第一主義」ずばりそのものです。 kamogawakosuke.info しかし、そこで主張されている中の「アメリカ」というのがこれまでの政財界の支配階級の「アメリカ」ではなく「アメリカの労働者」であろうという…

森友学園小学校用地の国有地払い下げ問題の取り上げ方に違和感

大阪の森友学園が小学校建設のためとして国有地を格安で払い下げを受けた問題について、国会でも審議されさらに報道も過熱しています。 その幼稚園での様子が繰り返し報道されていますが、選手宣誓で「安倍首相がんばれ」と言わせているというもので、まあ普…

トランプ政権あれこれ メディア野党、ヨーロッパ極右政党

いつもいつも飽きさせないトランプ政権ですが、CNNやニューヨークタイムズなどを会見から締め出しとか。 「メディアは野党だ」とも言っているそうです。 野党だから会見に参加させないというのはあまりにも幼稚な思考であり、とてもアメリカの大統領としてふ…

「渡辺治の 政治学入門」渡辺治著

政治学者で一橋大学名誉教授の渡辺さんが、大学定年直後から日本教職員組合の雑誌「クレスコ」に政治学の解説という形で連載された2010年から2012年までの22回の「政治学入門」をまとめたものです。 ちょうどその時の政治状況を詳しく解説するとい…

「裏読み日本経済 本当は何がおきているのか」朝倉慶著

こういった「裏読み」とか「陰謀」というのが大好きなんですね。 ついつい惹かれて読んでしまいます。 そしてその内容が決して荒唐無稽で的外れとは言えないと感じてしまいます。 著者の朝倉さんは経済アナリスト、著書も多数ありご活躍のようです。 この本…

腐臭ふんぷん 国有地を安倍総理知人の学校に格安払い下げ

「腐臭ふんぷん」と入力したら「もしかして悪臭ふんぷん?」とネットにたしなめられてしまいました。そんな言葉はないのか。 さて、それはともかく、腐った臭いとしか言いようがない事件が起きています。 www.jiji.com どうやら安倍首相と親しい代表の学校法…

「戦争経済に突入する日本」副島隆彦著

著者の副島さんは政治経済分野に関する評論活動をされている方で、ネットでも活躍されているようです。 副島隆彦(そえじまたかひこ)の学問道場 上記の学問道場の最新情報によれば、今回の安倍首相訪米の手土産は、日本の年金資金の51兆円をアメリカイン…

「世界の独裁者 現代最凶の20人」六辻彰二著

独裁者といえば現代でも北朝鮮の金正恩などが思い浮かべられますが、先進国ではあまり縁がないようにも感じます。 しかし、世界的に見ればこのような独裁者というものは決して珍しい存在ではなく、まだ多くの国がそういった政治指導者により支配されていると…

「民主制の欠点」内野正幸著

民主制とは多数決や投票など、意思を決定する一つのシステムです。 それが政治の場合は民主政治となりますが、政治だけに限らず企業や地域などでも民主制という手続きが使われる場合もあります。 デモクラシーについて、政治学者が論じたものは数多くありま…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1176 キャッシュレス社会へ

昨年11月にインドで起きた大騒動、突然高額紙幣の流通を禁止という無茶苦茶な法律施行というものだったのですが、賀茂川さんによればアメリカの差し金だったようです。 kamogawakosuke.info インドのモディ首相の公式の発言によれば、この政策は闇資金の摘発…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1175 所得格差の拡大

ちょっとこのところ”賀茂川耕助のブログ”から目を離していたのですが、その隙に興味深いことが書かれていました。 kamogawakosuke.info OECDが加盟国の所得格差の状況を調査し、公開しました。 それによると各国とも2007年よりさらに所得格差は広がっている…

トランプ、安倍を別荘に招待 上辺の親密さの影に何があるのか

10日に迫った日米首脳会談(というか安倍のトランプ皇帝謁見)で、大統領は自らの別荘に招待、(ショウタイを変換しようとするとどうしても「正体」が先に出てしまう。)一緒にゴルフもしようという、親密さをアピールしているようです。 www.nikkei.com …

「経済学は温暖化を解決できるか」山本隆三著

著者は環境学者ではなく、経済が専門ということです。 したがって、二酸化炭素温暖化説が妥当かどうかということを判断する立場ではなく、懐疑派が多いということも承知の上で、それならばどういった態度を取るのが最適かということを論じようとしています。…

「デフレ救国論 本当は怖ろしいアベノミクスの正体:再読」増田悦佐著

デフレからの脱却という言葉を合言葉のようにしている現政権と多くの財界人ですが、必ずしもすべての経済人がデフレからインフレへの転換が必要と考えているわけではありません。 この本の著者の増田さんは経済アナリストということですが、安倍が政権を取っ…

「なぜ日本は若者に冷酷なのか」山田昌弘著

「パラサイトシングル」などの言葉を作り出し、現代日本を厳しく表現している社会学者の山田さんが、2013年に刊行した日本の社会と経済について詳細に解析したものです。 さすがの観察眼と分析力と思います。 日本の社会と政治は老人に対しては非常に手厚く…

トランプが日本の為替政策を批判 とうとうやって来ました。

選挙期間中から何度も言及されていましたが、大統領就任後はじめて日本などの為替政策(円安誘導)をトランプは批判したそうです。 とうとう来たか。 www.nikkei.com まあ、国内への産業移転を目指す上ではじゃまになるのがドル高でしょうから、当然の対応で…

トランプさらに暴走、入国禁止令の大混乱

トランプ大統領の暴走は止まりません。 イスラム教国やアフリカの7カ国の人々のアメリカへの入国禁止令を突然施行、空港で拘束されたり送還されたりと、大変なことになっています。 toyokeizai.net 5歳のイラン人の男の子も拘束されたとか。もうまともな政…

「経済成長って、本当に必要なの?」ジョン・デ・グラーフ、ディビッド・K・バトカー著

このブログではこれまでにも「経済成長」を取り上げて色々と書いてきました。 経済成長は本当に不可能なのか 広い視野でGWP(全世界総生産)を考えれば見えてくる - 爽風上々のブログ 安倍政権暴走、本当なら末期的症状 カジノ法案強行採決、税収減で赤字国…

「独裁者ヒトラーの全貌」荒地出版社刊

非常に多数の執筆者たちが項目別に書いたものをまとめてあるものですが、よくある本のように無名のライターが集まって書いたというものではなく、数十人に上る執筆陣はそれぞれが大学教授や評論家等、専門家が集まっているということです。 したがって、内容…

毎日新聞社説「視点」でTPPについての議論

今朝の毎日新聞の視点で、論説委員の福本容子さんがTPPについて論じていますが、4日前にこのブログに私が書いた内容と近いもので、なんとなく嬉しくなります。 しかし、その言っている事実は嬉しいどころの話ではありません。 mainichi.jp 安倍首相TPPで支…

トランプ新大統領メキシコと開戦

トランプ新大統領は毎日のように大きな物議を醸すことをしてくれています。 なんとかこれまでの言いたい放題の辻褄を合わせようとしているんでしょうが、何か哀れを感じるほどです。 いつまで持つか。 とにかく、当分はブログのネタに困らないようです。 さ…

「不愉快なことには理由がある」橘玲著

橘さんの本は以前にも一冊読みました。 sohujojo.hatenablog.com 今度の本も前に読んだ本同様に週刊プレーボーイ誌に連載されたコラムをまとめたものということですが、年代は前のより少し昔のもののようです。 前の本でも感じたことですが、週刊プレーボー…

安倍首相TPPで支離滅裂の態度

国会では代表質問が行われており、トランプ大統領がTPP離脱を決めたことに対し、当然のことながら日本としても態度を問われることとなって質問されています。 headlines.yahoo.co.jp これに対し、安倍首相はアメリカにTPPの利点を説明し理解を求めるというこ…

トランプ大統領就任 さっそく波乱を巻き起こす

トランプ大統領就任、多くの反対デモが暴徒化し大変なことになっているようですが、当人は平気な顔で就任演説を行ったようです。 mainichi.jp 断片的にはニュースで見ましたが「アメリカ第一」と言い続けているだけのようで見苦しいものに感じました。 さて…

経済成長は本当に不可能なのか 広い視野でGWP(全世界総生産)を考えれば見えてくる

いつものことながら、歩きながら考えると良い考えが浮かぶとあって少し散歩しながら考えてきました。田舎の良さで考えながら歩いても安全なのが良いところです。 ★経済成長が可能かどうかの議論に抜けていたもの これまでも経済成長というものが本当にいつま…

FOOCOM.NETにて、機能性表示食品についてに検討会報告書の紹介

機能性表示食品の問題点については多くの指摘をされているFOOCOM.NETの松永和紀さんですが、消費者庁主催で開かれていた検討会の報告書が昨年末に出されたという紹介をされています。 www.foocom.net 機能性表示食品は科学的な根拠があれば(≒科学論文が一報…

自由貿易は善で保護主義は悪なのか 安倍外遊とトランプ発言について

安倍首相は4カ国訪問であちこちで好き勝手なことを言っています。 www.tokyo-np.co.jp おそらく、行った先々でチヤホヤされるのが楽しいのでしょう。 さて、その内容ですが、オーストラリア首相との会談ではTPPへの姿勢を堅持しトランプ新大統領へも説得の努…

トランプが記者会見

これまでツイッターで言いたい放題だけの発信を続けていたトランプ米次期大統領が当選後初めて記者会見を開いたそうです。 mainichi.jp その状況はテレビ新聞などでも多数報道されていますが、アメリカに雇用を生み出すということばかりを強調するだけのもの…

「それでも企業不祥事が起こる理由 法令遵守を超えるコンプライアンスの実務」國廣正著

著者は弁護士で企業不祥事の際の対応を数多く手がけてきた方です。 本書は2010年出版ですのでそれまでの事件が取り上げられていますが、それ以降も不祥事発生は限りなく続いているようです。 各企業とも勉強はしているんでしょうが、なくなりません。 ま…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1173 年金カット法案が可決

賀茂川さんが書かれている通りです。改めてここに書くのも腹が立つような話ですが、実質的に年金をカットするという法案がほとんど審議らしいものもないまま強行採決されました。 kamogawakosuke.info ちょうどその時期は元芸能人が覚せい剤所持で再逮捕とか…

「差別と日本人」野中広務、辛淑玉著

元衆議院議員で内閣官房長官や自民党幹事長も歴任された野中さんと、在日韓国人の辛さんが様々な差別問題について対談をしたという本です。 辛さんは在日韓国朝鮮人問題での発言もあり差別という問題については意見があるのは当然ですが、野中さんがなぜ関わ…

日本企業の海外M&Aが16年も10兆円超

日本経済新聞に表記の記事がありました。 www.nikkei.com 一見景気の良い話のように見えますが、この資金はどこから出ているのでしょう。 アベノミクスの株高、円安誘導政策で大企業に儲けさせたものでしょう。 それを労働者や中小企業に配分して国内景気を…

「自滅する選択」池田新介著

「仕事を先延ばしにして遊ぶ」「好きなものを好きなだけ食べたい」といった心理で欲望のままに任せ、肥満したり借金漬けに陥ったりするというのは、よく見られることですが、このような心理の奥には「双曲割引」というものがあるそうです。 これは「行動経済…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1171 平和外交で発展目指す時

賀茂川さんのブログ、今回は国連での核兵器禁止条約に向けた動きに日本も反対した件、そしてトランプ政権への安倍内閣の姿勢について触れています。 kamogawakosuke.info 国連での決議での日本の態度は、もはや世界のどの国も明確に認識しているように、被爆…

「環境問題を考える」で近藤邦明さんが安倍政権の的確な批判展開

ネットで情報を集めるようになった最初の頃から大変参考にさせて頂いている、近藤邦明さんという方の「環境問題を考える」です。 地球温暖化についてや、再生エネルギーと称するものの欺瞞性など、教えられることが多かったのですが、最近は環境問題よりは政…

安倍政権暴走、本当なら末期的症状 カジノ法案強行採決、税収減で赤字国債追加発行

政権暴走ぶりが目に余る今日このごろですが、カジノ法案がわずか数時間の審議で委員会強行採決されたとか。 さらに、税収の急激な落ち込みで今年度は赤字国債を急遽追加発行しなければならないとか。 本来ならばこのような状況は「政権末期的症状」と言わざ…

「日本はなぜ開戦に踏み切ったか」森山優著

著者は歴史学者で特に日本の近現代史のなかでも太平洋戦争の開戦に至る経緯というものを一番の研究対象としてきたという、この時代の日本の政治、軍部等についての専門家です。 1941年12月8日、日本軍はイギリス領マレーシアのコタバルに上陸して戦闘…