内田樹さんのブログ「研究室」で、自民党が執念を持って進めようとしている「改憲」について書かれていました。
blog.tatsuru.comこれまでも歴代総理が絶対に改憲するという意思を見せていても、ほとんど進むという兆候も見えないままです。
野党の中にも改憲に賛成する勢力も増えており、なぜ進められないのかと思っていましたが、内田さんの意見にはなるほどと思わせるものがあります。
憲法改正のためには国会で両院で3分の2以上の賛成を得て、その後国民投票で過半数の賛成を得る必要があります。
(ただし国会では総議員に対して、国民投票では投票数に対して)
そして、内田さんの見たところ国民投票で賛成が過半数は取れないだろうということです。
自公連立政権は選挙では圧勝を続けています。
しかしこれは小選挙区制のマジックとも言うべきものであり、さらに投票率が極めて低いこともあり、実際には有権者の半数以上が棄権し、自公のコアな支持者が20%程度いることによって圧勝できているだけです。
ところが国民投票となれば賛成か反対かの二択、さらにこの時ばかりは投票率もかなり上がるだろうということで、改憲賛成が過半数となるかはかなり危ういものとなりそうです。
その勝利の予測がほとんど立てられないというのが、やるやると言いながら何もしない理由だそうです。
確かにそうでしょうね。
この改憲というのはほぼ9条改定で戦争をできる体制にするだけですから、それに対して賛成票が多くなるとは思えません。
ここはやはり、かねてから私も書いてきたように、他の多くの改正必要点を同時に変える改正案を作り、それで賛否を問うべきでしょう。
ただし、それができるのは圧倒的な信頼を集める指導者が率いる与党である必要があり、今の自民党には全く不可能です。