爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「女ことばと日本語」中村桃子著

日本語には「女ことば」というものがある。 誰もがそれは事実だと感じているでしょう。 それが好ましいものか忌まわしいものかという捉え方は人により違いはあるでしょうが、その存在自体はあまり疑われていないはずです。 また諸国の言語にもこれほど明確な…

GOTOキャンペーン、誰が誰に感染させるのか。

前倒ししてまで実施しようとしている、GOTOキャンペーン、特に観光向けのトラベルキャンペーンに対し、多くの人々から批判が上がっています。 地方の医療体制が脆弱なところに感染者がやってきて広がったらすぐにでも医療崩壊につながりかねないといったこと…

「武士の起源を解きあかす」桃崎有一郎著

武士という人々は実に日本の歴史時代の半分を支配していたのですが、それではその「武士の起源」は何かということは、あまりはっきりとしてはいません。 かつての教科書では「地方の富裕な農民が成長し、土地を守るために一族で武装し武士となった」と書かれ…

気候変動から気候危機へ、煽る言葉はますますパワーアップするが、やることは他人任せ、政府攻撃だけ?

気候変動と言っていたのが、「気候危機」に。 言葉はますます煽りを強めていますが、どこまで真剣に考えているのでしょうか。 14日付け熊本日日新聞の社説にありましたが、他のメディアの論調もほぼ同様なので、いちおう熊日を例に取り上げてみます。 「気候…

あーあ、でちゃった。人吉の被災地へ応援の保健師からコロナ感染検出。

危ないなと思っていたのですが、熊本県南の豪雨災害被災地に応援で来ていた保健師にコロナ感染者が出てしまったようです。 mainichi.jp高松市から派遣されていた保健師の方だそうですが、球磨村の被災者が避難していた人吉の避難所などで仕事をされたという…

「暗殺が変えた世界史 上」ジャン=クリストフ・ビュイッソン著

政治がどうしても指導者によって大きく動かされている以上、その指導者を暴力で消し去り状況を変えようという欲望にかられる人が出るのは仕方のないことなのでしょう。 歴史をみても多くの政治指導者が暗殺によって葬られました。 それは決して過去だけのも…

「GOTOトラベルキャンペーン」前倒し実施、誰のために。

新規感染者が急増しているというのに、観光推進のキャンペーンだけは前倒し実施と言う、信じられない対応です。 www.asahi.com都会での接触制限策実施が結局は一時的な効果しかなかったことが明らかですが、だからと言って東京の感染者を地方にバラまくよう…

クレジットカード情報盗用被害が急増、なぜキャッシュレス化を急ぐのか。

クレジットカードの情報を盗んで金を引き出す犯罪が急増し、被害額が過去最高となったそうです。 mainichi.jp店舗で使用したカードの情報を店員が抜き取るというのは古典的な犯罪方法ですが、それ以外にもネットでの情報盗用なども増加しています。 2019年の…

夢の話「電車の中で知人に出会う」

夢は見ているのですが、(眠って見るほんとうの夢の方の話です)最近はそれどころではなかったので、あまりこの「夢の話」を書く気にはなりませんでした。 しかし、今朝は少し雨も小降りとなり気が楽になったので書いておきます。 舞台はかつて過ごしていた…

田中宇さんの「国際ニュース解説」より「新型コロナウイルスは存在するか」

田中宇さんの「国際ニュース解説」では、「新型コロナウイルス」の存在自体を疑うような記述がされています。 世界全体が疑うこともせずに一方向に進んでいる時にそれを見直すということも勇気あることだと思います。 mainichi.jp 記事は、徳島大学名誉教授…

コロナウイルス新規感染者大幅増、それでも何もしようとしないのは。

東京で200人以上の新規感染者検出、全国でも大幅に増えています。 それでも東京都も政府も異様なほど落ち着いているように見えます。 mainichi.jp感染者もほとんどが30代以下の若年層で、ほとんどが無症状で重症患者も少なく医療機関にも余裕があるからとい…

「知らなきゃよかった!!」日本がっかり研究会編

世の中のさまざまなものについて、その裏側を知れば驚くこと、がっかりすること、等々たくさんあります。 この本は極めて広い範囲の読者を対象に(ということは、ほとんど基礎知識のない人も含め)いろいろな裏知識を教えるというものです。 まあ、大した本…

熊本県南豪雨その後

熊本県南部で大雨による大きな被害が出てから一週間、その後全国に豪雨の被害が出ていますが、さすがに熊本県内ではまだこちらの被害についてテレビ・新聞は引き続き報道をしています。 特に、我が家でも取っている新聞の熊本日日新聞は地元密着記事でやって…

「『やさしい日本語』で観光客を迎えよう」加藤好崇編著

つい先日までは訪日観光客が4000万人といった日本観光ブームだったのが夢のように思える今日この頃ですが、まあまた復活するでしょう。 その、来日ブームだった頃に「やさしい日本語」で観光客をもてなそうという趣旨で書かれた本です。 外国人観光客と見れ…

新型コロナウイルス感染者増加、埼玉など危機感が高まる

東京で100人以上の感染確認が続いていますが、医療機関の状況は余裕があるとして営業自粛等の対策再開は求めないということになています。 (都知事選が終わったので、いきなり態度を変えるのではと思っていたのですが) しかし、埼玉県など東京近隣の県での…

「イギリスの歴史を知るための50章」川成洋編著

イギリスは大陸と隔てられてはいるもののその距離が近かったためか、繰り返し民族の移動が起きました。 複雑な歴史を持ち、それが現在の英語の複雑さ(というか混迷と言うか)につながっています。 そのようなイギリスの歴史について、古代から現代まで50章…

豪雨あれこれ

熊本県南はようやく小康状態となり、今は晴れ間も出て暑くなっています。 しかし、梅雨前線は南下しているため、梅雨明けまでには少なくとも一回はまだ雨が降るのでしょう。 列島沿いに長く前線が伸びているため、あちこちで豪雨となり、岐阜県や長野県で大…

「江戸・明治 百姓たちの山争い裁判」渡辺尚志著

かつては農村の周辺の山と言うものは、非常に重要なものでした。 そこで取れる枯れ枝などは薪として燃料とし、下草は田畑にすき込んで肥料とし、間伐した木は炭に焼いて換金しと、農村の生活を支えるためには無くてはならないものでした。 研究によれば、田…

”賀茂川耕助のブログ”より、No.1292インフラの老朽化

日本ではあまり大きくは報じられませんでしたが、5月にアメリカで老朽化したダムが2つ決壊したそうです。 「賀茂川耕助のブログ」では日本に先んじてインフラ老朽化が進んでいるアメリカの状況と、日本の行く末について語っています。 kamogawakosuke.info…

「難解言葉にクイズで挑戦」青木雨彦編

クイズ形式で漢字や言葉の問題を出して、知識を身に着けさせるという本はいくらでも出ていますが、これはコラムニストで有名だった青木雨彦さんの編ということで、少し趣も違うものになっています。 なお、本書発売は1989年ですが、そのすぐ後の1991…

小池百合子都知事再選、ネットジャーナリズムと「普通の人々」の意識の差か。

東京都知事選で現職の小池百合子が再選、それも大差で対抗候補がすべて一本化しても届かないというものでした。 小池知事の問題点についてはネットでは多くの批判がなされていたために、この結果に対してもマイナス評価が多いようですが、その中で「普通の人…

「感染症と文明 共生への道」山本太郎著

今まさにウイルス感染症が世界を覆っているかのような時ですが、この本はそれを扱っているわけではありません。 出版は2011年、SARSまでは内容に含まれています。 著者の山本太郎さんは感染症学が専門のお医者さんですが、実際に感染症対策でアフリカな…

「内田樹の研究室」より「トランプとミリシア」

ミリシアすなわちアメリカの武装市民のことですね。 反人種差別のデモが暴動化することもあったため、トランプが州兵だけでなく連邦軍も動員して取り締まろうとしたものの、多くの人々から批判されて取り消したのですが、そのへんの事情について内田樹さんが…

「美しい言葉づかい フランス人の表現の技術」井村順一著

フランス人は会話好きだそうです。 そして、自らの言語のフランス語の美しさというものも誇りに思っているようです。 そのような、フランス語というものは自然にできてきたばかりではありません。 かなり意識的に磨き上げようとした人々がいました。 17世…

球磨川氾濫。なんとか無事でした。

ブログの中でしばしば「八代在住」ということをほのめかしていましたが、今日はその「八代」という文字が一日中テレビの画面に踊っていました。 御心配頂いた方もいらっしゃったようで、ありがとうございました。 激しい雨音で朝早く目を覚ましたのですが、…

新型コロナウイルス感染者、東京124人、全国で250人、さてどうする。

東京が先行して新規感染者が増加していましたが、移動自粛解除ですから当然のことながら、その他の地域でも増加してきました。 東京が2日連続で100人以上というのも困ったものですが、それ以上に全国で250人というのは恐ろしいことです。 www.yomiuri.co.jp …

石炭火力発電の廃止はエネルギー供給の破綻につながる。本格的なエネルギー使用削減をする覚悟がないならしてはいけない。

石炭火力発電への逆風が強まり、現存の発電所も旧型のものは廃止していこうということです。 理由は相も変わらず「二酸化炭素排出削減」 本当に取るべきエネルギー政策というものについての検討が無いためにこういった無定見な政策横行になります。 www.asah…

大谷義夫医師に対する誹謗中傷について、NHKニュースで解説。

見るともなしにNHKを見ていたら、医師の大谷義夫さんに対する誹謗中傷について報じられていました。 新型コロナウイルス感染拡大が激しかった当初、テレビ番組にも出演が多かった大谷さんですが、そのうちにぱったりと顔を見なくなりました。 その理由はやは…

高速道路完全ETC化?それにしても数字の意味はよく考えなければ。

コロナウイルス感染防止を口実にして、全国の高速道路の料金支払いをすべてETC化しようということです。 www.yomiuri.co.jp 今この時間にも全国の高速道路の料金所では多くの人達が料金収受で働いていらっしゃるのでしょうが、その人件費が高いと思って廃止…

「日本の古墳はなぜ巨大なのか」松木武彦、福永伸哉、佐々木憲一編

日本の古墳は世界的に見ても巨大なモニュメントであるということは言われていますが、実際にはどのようなものか。 2018年に国立歴史民俗博物館が主催した「日本の古墳はなぜ巨大なのか」と題した国際シンポジウムの内容をもとにして本にしたものです。 …