爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

熊本県南豪雨その後

熊本県南部で大雨による大きな被害が出てから一週間、その後全国に豪雨の被害が出ていますが、さすがに熊本県内ではまだこちらの被害についてテレビ・新聞は引き続き報道をしています。

 

特に、我が家でも取っている新聞の熊本日日新聞は地元密着記事でやっていますので、紙面の大半は県内の豪雨被害についてのものです。

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八代市坂本町球磨村はいまだに道路が寸断され、山あいの集落は車の入れない地域もあり、そういったニュースを報じています。

 

上記の本日第1面にもあるように、球磨川はこれまでも頻繁に氾濫を繰り返しています。

実は少し前に建設計画を中断した川辺川ダムも、この上流にあります。

その代わりというのではないのですが、球磨川流域の危険地帯には堤防を築く余地もないために「かさ上げ5メートル」という治水対策が施されていました。

ところが、その対策も全く今回の洪水には役に立たなかったというのが記事の内容です。

他のページにもありますが、どうやら今回の水位上昇はこれまでで最大のものであったようです。

 

そのせいか、また「ダム建設の是非」に触れる人も出てきているようです。

どうやら、今回のような豪雨でもダムがあれば幾分かは被害を軽減できたということのようですが、ダムの治水効果というのは雨の降り方が少し違っただけで大差があります。

場合によっては逆に洪水を激化させる場合もあるようで、実際に今回ももう一つの上流のダム、市房ダムで満水になり緊急放水をしなければならないとなったのですが、ちょうど人吉などで水位が急上昇している時だったので、ぎりぎりまで待つといった事態にもなりました。

ダムの治水効果はどうやら極めて不安定なようで、そのために数千億円とも言われる建設費を使うのはどうでしょうか。

 

熊日新聞の紙面の話に戻りますが、社会面には「被害者の横顔」なる欄もあります。

今度の災害で犠牲になった方々の横顔や被災の状況を詳しく書いているという、地方紙ならではのものですが、それを読むとほんの一瞬前まで普通の生活を送っていた人たちがあっという間に水に飲み込まれてしまった様子が想像でき、やり切れません。

 

まだしばらくは大雨が続く予想となっています。

これ以上の被害がなければよいのですが。