反人種差別のデモが暴動化することもあったため、トランプが州兵だけでなく連邦軍も動員して取り締まろうとしたものの、多くの人々から批判されて取り消したのですが、そのへんの事情について内田樹さんが解説しています。
アメリカの陸軍は世界最強ですが、憲法上は常備軍は持てずに一定期間で解散しなければならないという話は前にも聞いたことがありました。
もちろん現状は完全に常備軍に変質しているのですが、憲法の理念は生き続けており、圧制をする政府に対して立ち上がる武装市民(ミリシア)がアメリカ陸軍であるという建前は変わっていないということでしょう。
そして、米軍人も自分たちが「武装市民」であり、「権力者の私兵」ではないという意識を持っているということです。
このために、トランプがあたかも自分の権力を守るために軍隊を使おうとしたことに対して、軍人などは強い抵抗感を持ったということなのでしょう。
ただし、これは何があろうと変わらない市民の銃所持とも関わります。
良いとばかりは言えないことでしょう。