爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

韓国の少子化は日本以上、その対策の失敗とは。

日本が少子化と言われていますが、実は現在は韓国の方がはるかに深刻な事態になっているようです。 news.yahoo.co.jp 人口が減少に転じたのはようやく2020年からということですが、その合計出生率は0.78と日本の1.36(2019年)よりはるかに低い値となていま…

「読むだけであなたは身を守れる」小森君美著

本書で繰り返し強調されるように、平穏な生活を送る人々が急に犯罪で被害を受けるということが頻発しています。 中にはまったく見ず知らずの犯人が「だれでも良かった」と襲うということもあり、被害者にとっては不条理極まりないものです。 そういった犯罪…

熊本地震より7年、復興は徐々に進むが。

熊本地震より7年が経ちました。 異例の最大震度7が続けて起きるという地震で、その前震とされたものが4月14日、さらに大きい本震が16日に発生しました。 kumanichi.com さすがに熊本ではここ数日は新聞やテレビでは特集記事や番組が相次いでいます。 被災し…

夢想論 国のあるべき姿とは 予告編

国の防衛を論じるものが増えてきており、もしも他国が攻めてきたらと言う想定で論じられています。 しかし、そこには「この国で生まれ育ち住んでいるものは防衛するのが当然」ということはまるで既定の真実のように疑われることもなく前提条件とされているよ…

NHKの北海道沖縄「えこひいき」少し減ったかと思ったらまた再燃か。

NHKBSで放送されている「日本縦断こころの旅」という番組はいつも見ていますが、それで俳優の火野正平さんが訪れる目的地に取り上げられる地域に非常に偏りがあるのではないかと疑問を持ったということは4年ほど前にこのブログでも書きました。 sohujojo.hat…

「暮らしのなかのニセ科学」佐巻健男著

科学の多くの分野について分かりやすい解説を書かれている佐巻さんですが、今回は「ニセ科学」を扱っています。 この本では特に医療や健康についてのものに絞って書かれています。 そういった分野では場合によっては生命に関わる場合もあり、ニセ科学に引っ…

話題のChatGPTでフェイクニュースのデマ度自動判定はできるか。

対話をして答えを出すチャット型というAIのChatGPTというものが大きな話題となっています。 リスク学者永井孝志さんのブログでもそれを使って巷にあふれるフェイクニュースの「デマ度」が判定できないかということを試していました。 nagaitakashi.net ネッ…

「はじめての西洋ジェンダー史」弓削尚子著

ジェンダーという考え方が大きく取り扱われるようになっていますが、その先進地域と言える西洋でもその歴史をたどると今の像とは違うものが見えてきます。 ただし、本書は「はじめに」でも記されているように、そのようなジェンダー史を通史として見ていくと…

暖かさに蝶も舞う季節になってきました。

玄関わきに家内がたくさん植えている草花に蝶がやってくる季節となりました。 まだ家の中は寒く、こたつを片づけられないのですが、外の方が暖かいようです。

「野球と戦争 日本野球受難小史」山室寛之著

明治時代に伝わってきた野球は大正から昭和に年号が変わる頃に中学野球や大学野球を中心に空前の繁栄を遂げます。 しかしその直後に戦争の時代となり、アメリカ生まれのスポーツと見られた野球は徐々に制限を加えられ、最後はほぼ禁止されることとなります。…

「内田樹の研究室」より「岸田政権は何をしようとしているのか」

内田樹さんのブログ「研究室」で「岸田政権は何をしようとしているのか」と題した記事が掲載されていました。 blog.tatsuru.com 某媒体から「なぜ政権がこれほど性急に防衛予算の拡大に進むのか」と聞かれたインタビューに対する答えだということです。 その…

「バウムクーヘンの文化史」三浦裕子著

バウムクーヘンといえば年輪のような模様のドイツ菓子といったイメージはたいていの人が持っているでしょう。 そのバウムクーヘンがドイツでどのように生まれ日本にやってきたのか。 その歴史をたどると意外に思えることがありました。 まず、ヨーロッパの通…

「脱炭素が妄想であることを示す図」杉山大志さんの文章

珍しくまともなことを言っている人、杉山大志さんがまた書いていました。 agora-web.jp まあ、中身は私にとっては当然すぎるような主張ですが、これをきちんと出典を明らかにして並べてくれるというのはありがたいものです。 どうも私自身はどこかで見た文章…

「消えた戦法の謎」勝又清和著

今は藤井聡太六冠の大活躍で人気の出ている将棋界ですが、かつてもその時々で活躍していた棋士のために沸いたこともありました。 この本は1995年、羽生さんが大活躍していた当時のものです。 著者はその頃プロ棋士になったばかりの勝又四段(現在も棋士を続…

「世界的な半導体不足」かと思っていたら、サムスンは半導体不況で96%減益とか。

世界的に半導体不足で供給が間に合わず自動車の生産も遅れるという状況だと思っていたら、韓国のサムスンが「半導体不況で96%の減益」ということです。 www.nikkei.com 訳が分からなくなります。 するとサムスンだけでなく韓国のSKハイニックスも不調だとか…

「グローバル×AI翻訳時代の 新・日本語練習帳」井上多恵子著

著者の井上さんは子どものの頃から海外在住、その後も世界的に活躍し英語教育、コミュニケーション力向上の取り組みなどをしてきたそうです。 その井上さんが驚くのがAIを駆使した機械翻訳の技術向上で、もはやかなりの程度までは自動翻訳が実用化されている…

桜の花が散るともうツツジが満開。色とりどりの花の季節に。

ついこの間桜の花が満開になったと思ったら、その花が散るのと交代のようにツツジの花が咲き始め、満開に近くなっています。 桜の花が咲きだす頃はまだ木々の若葉も少なく、他の花もまだ開いておらず、ピンクの桜の花の色ばかりが圧倒的に広がるのですが、そ…

脱炭素という一見正しいような道を間違えて進むと破滅に至る。水素化に15兆円という愚行。

政府は脱炭素化に向けて水素燃料の供給網整備に巨額の費用、15年間で官民で15兆円の投資を行なうということです。 www.nikkei.com その財源は上記日経新聞には明記されていませんでしが、他の新聞などの記事によると「新規国債」とありました。 脱炭素化とい…

「太陽光パネルリサイクル検討会発足」って今頃何言ってるの。

NHKニュースによれば環境省や経産省の主導で「太陽光パネルリサイクル検討会」が発足したそうです。 www3.nhk.or.jp 「何を今頃言ってるの」といった感想です。 家々の屋根ばかりでなく、農地や山林にも大規模太陽光発電装置が広がっています。 急激に広がり…

「江戸の大名屋敷を歩く」黒田涼著

「江戸」すなわち現在の東京の江戸時代の姿ですが、時代劇などでよく出てくる江戸の町というのは下町の町人の住むところが舞台ということが多いようです。 しかし、実際には中央部の江戸城そしてその周辺の武家地が非常に大きな面積を占めており、中でも大名…

「雨が降りそうだな」という歌。

朝起きて新聞を取りに玄関を出ると久しぶりにどんよりと曇って湿気を感じました。 こういう天気の時につい口に出てくるのが「雨が降りそうだな」という歌の一節です。 「ファ・ラ・ド・ド・ド・ミ・レー・ラ・ドー」という感じのメロディーですが。 実はこの…

若者に「起業」ばかりを目指させて、本当に大丈夫なのか。

徳島で「起業家養成」を目指す高等専門学校が設立され、第1期生の入学式が行われたというニュースがありました。 www3.nhk.or.jp ソニーグループやソフトバンクなどからの基金100億円を使って作られた「神山まるごと高専」という私立の高等専門学校というこ…

「内田樹の研究室」より「アメリカは内戦に向かうのか」

内田樹さんのブログ、「研究室」で、バーバラ・F・ウォルターと言う人の「アメリカは内戦に向かうのか」という本の紹介がされていました。 blog.tatsuru.com この著者のウォルターさんはアメリカの大学教授だということですが、その本では少し感情的になり…

絶句、内閣支持率上昇、その理由も見るとつくづく「騙されたい」国民だと思う。

岸田内閣の支持率が上昇したという、世論調査の結果が報道されました。 news.yahoo.co.jp 引用したのはJNNのものですが、他の報道ではその内容も出ていました。 すると何と、「ウクライナ訪問」や「韓国大統領訪日会談」などの外交を認めたり、「少子化対策…

富士山の思い出、噴火の避難計画など騒がれていますが。

富士山噴火の際の避難で原則徒歩とするなどといった話が出ています。 news.yahoo.co.jp まあ九州までは影響が来るとも思えないので、それとは関係なしに富士山に関する思い出話など書いてみます。 なお、これらのエピソードはこれまでにもあちこちに小出しに…

坂本龍一さん死去、同年代が徐々に亡くなっていく。

YMOなどで活躍した音楽家、坂本龍一さんが死去したそうです。 高橋幸宏さんの死去のニュースもちょっと前だったと思うのですが、続けざまに来るものです。 www.nikkei.com 癌が見つかってからも闘病しながら音楽活動を続けていたとか。 このところ、同年代の…

”賀茂川耕助のブログ”より、「モスクワで今日、あなたは歴史に立ち会った」

「賀茂川耕助のブログ」ではアメリカ主導の論調ばかりが目立つ一般メディアとは異なる視点の議論を展開していますが、今回は先月の岸田訪ウクライナと同時に行われた中国の習近平主席のロシア訪問、中ロ首脳会談について触れていました。 kamogawakosuke.inf…

「同窓会に行けない症候群」鈴木信行著

同窓会、言うまでもなく学校で共に学んだ(?)人たちが卒業後に集まる会合ですが、このところ「同窓会に行きたくない」という人が増えているという話です。 この本では、「日本人は”同窓会に行ける人”、”同窓会に行けない人”に二分される」と現状分析を行い…

熊本県議会議員選挙は21選挙区中8選挙区で無投票

熊本県議会議員の選挙が告示され選挙戦が始まりました。 しかし21選挙区中8選挙区で立候補者が定数と同じとなり、無投票で当選が決まりました。 kumanichi.com 無投票となったのは、阿蘇や天草、球磨といった過疎地域が多いのですが、宇城市・下益城郡区とい…

「道路をどうするか」五十嵐敬喜、小川明雄著

政府や行政の無駄、腐敗などを告発する本は数多く出ていますが、かなり以前のものであってもその内容が「是正された」ということはほとんどありません。 この本も2008年の出版であり、当時の道路特定財源と無駄な高速道路建設との癒着構造を鋭く批判したもの…