爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

若者に「起業」ばかりを目指させて、本当に大丈夫なのか。

徳島で「起業家養成」を目指す高等専門学校が設立され、第1期生の入学式が行われたというニュースがありました。

www3.nhk.or.jp

ソニーグループやソフトバンクなどからの基金100億円を使って作られた「神山まるごと高専」という私立の高等専門学校ということで、卒業生の4割を起業されることを目標とするとか。

入学生のインタビューでも希望を語る学生なんていう場面がありましたが、若い人たちのことだけに本当に大丈夫なのと思ってしまいます。

 

労働環境のあまりの悪化で、それくらいなら起業をという風潮が強まっていますが、どうもその結果はあまり良いものではなく、起業したもののほとんどはすぐにダメになるようです。

その事例を見ても、どう見ても「一つのアイデア」だけで始めてしまうというもののようで、それが少し狂うとどうしようもなくなるといったところでしょう。

 

たとえ商売の方が少し当たったとしても、会社運営や納税などの行政対応などで失敗という例も多いようです。

 

自分も長年会社勤めをしてきましたが、それでも業務から会社運営、商売のやり方までとてもじゃないけれど分かったなどと言えるものではありません。

ましてや、会社に入った頃などは何も知らなかった状態でした。

それでも多くの人が同じ会社の中で力を合わせることで何とかやっていくというのが会社組織というものであり、それなしに一人で起業などと言って上手く行く例はごくわずかでしょう。

 

そういった点まで上記の高専では十分に教え込むことができるのでしょうか。

何か、失敗者の量産に終わるのではと思わせるものです。