爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「世界『倒産』図鑑」荒木博行著

会社の経営が行き詰まり倒れる「倒産」 勤めている人々や取引先にとってはとんでもない話ですが、超大型のものから小型のものまで次々と発生しています。 この本では、日本や世界の倒産劇(だいたい、かなりの大型のものばかりです)を、その事情とともに解…

日本には二酸化炭素と水は溢れるほどあるから資源国?こういう勘違いをさせるから「脱炭素」運動は危険。

華麗な経歴を誇る佐藤ゆかりさんが、冒頭のような意見を述べています。 mainichi.jp 国内では溢れるほどの二酸化炭素排出があり、また電気分解すれば水素を山ほど作れる原料となる水も豊富なので、これらを反応させればいくらでも燃料や有機化学原料になる炭…

「旧約聖書の謎 隠されたメッセージ」長谷川修一著

長谷川さんの前著「聖書考古学」は読みましたが、この本はその姉妹編にあたるということです。 前著でも旧約聖書の有名な話、出エジプトやエリコの城壁などは考古学的には何の証拠も残っていないということが語られていましたが、この本ではそういった話に留…

「ながらスマホ」で耳を疑うような踏切死亡事故

昨日のテレビニュースで聞いて、死亡事故ではあるものの言いようのない怒りのようなものも感じました。 なんと、若い女性がスマホを夢中で見ながら歩いていて、踏切の遮断機が下りたために「踏切の前で立止まっていると思い込み、踏切の中で立ち止まってしま…

「脱炭素ブームのウラで本当に起きていること」きわめて当然な指摘

gendai.ismediaというところで週刊エコノミストの編集委員金山隆一さんと言う方が指摘していることはまさに当然すぎるものと感じますが、これをまったく気にもしていない人が多すぎるようです。 gendai.ismedia.jpこの記事の中では数々の情報が紹介されてい…

中国で「政治的パフォーマンスが重要」というのは翻訳しなければわからない。

ツイッターにこのような記事が紹介されていました。 習近平は「共産党指導部が大学を厳格に管理すること」を求め、教育省も「イデオロギー的、政治的パフォーマンス」が教員評価のもっとも重要な指標であることを明らかにしている。共産党は学生たちに「党の…

「人間と機械のあいだ 心はどこにあるのか」池上高志、石黒浩著

AI、ロボットの進歩は急激であり、日に日に変わっていくようにも見えます。 一見しただけでは人間との見分けもつかないようなロボットも登場しています。 しかし、まだその多くは人間がプログラムしたままの動きをするだけに過ぎません。 ロボットが「心」を…

ようやくワクチン接種。

ようやく新型コロナウイルスのワクチン接種1回目を受けました。 65歳以上は7月中には完了すると言われていましたが、2回目は8月になるため、私はもしかして65歳以上ではないのかと疑っていましたが。 今のところ接種部分の痛みと言うのはありますが、それ以…

「100のモノが語る 世界の歴史1」ニール・マクレガー著

歴史は文字に残されたものを見なければ分かりにくいものですが、文字だけを見ても分からないものもあります。 その時代を表す「モノ」を見るということも重要なことです。 かつて、世界を制覇したイギリスは世界各地の文物を持ち帰りました。 その行為は今日…

デルタ型コロナウイルス変異株が急速に増加。それがさらに変異する危険性がある。

忽那賢志さんの発信で、新型コロナウイルスのデルタ型変異株(インド変異株)が急速に感染を広げているということが語られています。 news.yahoo.co.jp すでにイギリスやアメリカでもこのデルタ型変異株が主流になっているということですが、それがオリンピ…

ネットニュースとファクトチェック、小島正美さんの「FOOD NEWS  ONLINE」より

ヤフーニュースやGOOGLEニュースなどのネットニュースというものは、ファクトチェックの機能が無いのでその内容は怪しいものもあるという話があります。 一応?(かなり疑問もありますが)新聞などはこれが曲がりなりにも(かなり曲がっているかもしれません…

「果物を食べると太る」と言うことは無い? 「栄養を科学するブログ」より

栄養疫学の研究者、村上健太郎さんと篠崎奈々さんが書いている、「栄養を科学するブログ」はなかなか興味深いことが次々と出てきますが、今度は「果物を食べると太る」わけではないということが紹介されていました。 kmnutri.com 果物には糖分が多いので食べ…

「ボランティアという病」丸山千夏著

地震や水害といった災害が起きると、行政の働きが届かないところで多くのボランティアが活躍しているということはよく聞きます。 しかし、ほんの一部でしょうが良からぬ話もあるようです。 そういった、「良からぬ話」の数々を取り上げた本です。 2016年に起…

五輪来日選手から感染者続々検出。

大変な豪雨で被害も出始めているという状況で、報道もできないのかもしれませんが(と好意的に取っておこう)、来日している五輪選手から新型コロナウイルス感染者が検出されているそうです。 www.tokyo-np.co.jp 上述のリトアニア代表選手はPCR検査で陽性と…

「経済ニュースの『なぜ?』を読み解く11の転換点」田村賢司著

色々な経済ニュースが飛び交っていますが、現役バリバリの経済人でもその本当の意味がわかっていないことは多そうです。 その深いところを理解するためには少なくとも戦後の日本および世界の動向を知らなければなりませんが、ご承知のように日本の歴史教育で…

熱海の大土石流の原因は「盛り土」?

非常に大きな被害を出し、まだ行方不明の方々も多かった熱海の土石流ですが、その起きた経緯などが分ってきました。 www.tokyo-np.co.jp 土石流発生の起点ともなった高い位置に「盛り土」が行われ、しかもそれが届出をはるかに越える量で、不適切な工法で行…

「分かちあう心の進化」松沢哲郎著

著者の松沢さんは、京都大学霊長類研究所で長くチンパンジーのアイをパートナーとした研究、アイ・プロジェクトを続けていますが、それは「比較認知科学」という学問の一つの方法であり、チンパンジーの心の動きを見ることにより人間の心理というものも分か…

ワクチン供給が減少するのを政府は分かっていたが黙っていた。

ワクチン供給が減少し予約受付が停止したり、ひどいところでは予約済みが取り消しなど大きな影響が出ています。 しかし、どうやら政府には供給が減少するということがメーカーより告げられていたものの、政府は黙っていたようです。 news.yahoo.co.jpそれを…

「脱炭素」で世界はどうなるのか。

「脱炭素化」という掛け声が世界中に鳴り響いているようなニュースが飛び交っていますが、これで本当のところどうなるのか。 ごく簡単に整理してみると、 「二酸化炭素濃度の上昇で温暖化が進む」 「気候変動で災害が多発し危険」 「二酸化炭素の主要な発生…

「栄養を科学するブログ」より、「公衆衛生学」日本とアジア各国を比較

東京大学大学院医学系研究科の村上健太郎さんと篠崎奈々さんが書いている「栄養を科学するブログ」というものがありますが、そこで篠崎さんが最近発表したのが「公衆衛生学」というものの扱いが日本と韓国・台湾・中国でどう違うかということを検証したもの…

「環境と文明の世界史」石弘之、安田喜憲、湯浅赳男著

人類の歴史には環境と言うものの影響が非常に強いということは、特に環境激変と言われている現在では共感する人も多いのでしょうが、これまでの歴史学界ではそれをあまり意識されることが無かったようです。 しかし、どう見てもそれを考えて行かなければ歴史…

脱エネルギー社会では科学はどうなるのか。

化石燃料を使わないようにという、脱炭素化という動きは、その前提に疑問があるとはいえ、私の言う「脱エネルギー化」と一見似ているようには見えます。 しかし、世間の言う「脱炭素化」ではエネルギー使用はこれまで以上に使用量を増やすように考えているよ…

「自然風景の読み方 地球の魅力を再発見!」須賀如川著

自然の風景は何も考えずに見ていても美しく感動できるものですが、その地球科学的な成立の理由を知っていればより楽しめるというのが、著者の言う「複眼体験」です。 そこで、地球上のさまざまな風景がどのように出来てきたのか、そしてそうなった理由などを…

NATROMのブログより、「ゼロにはできなくても」

内科医NATROMさんのブログでは、ワクチンに関する話が掲載されていました。 natrom.hatenablog.com もちろん新型コロナウイルスのワクチン接種についても触れられていますが、子宮頸がんワクチンをめぐる問題にも言及しています。 ワクチン接種を求める人々…

「傭兵の二千年史」菊池良生著

傭兵と言って何を思い浮かべるでしょうか。 もっとも華やか?だったのは中世末期から近世にかけての時代でしょうが、現代でも外人部隊と言われるものもあり、またバチカンなどでのスイス人傭兵というのも目にします。 また、最近では民間軍事会社というもの…

安倍は習近平化ではなくトランプ化だったか。ツイッターより。

安倍発言は習近平化を表しているのかと思いましたが、実はトランプ化だったのではないかと、ツイッターで米山隆一さんという、医師で弁護士の方が指摘していました。 確かにトランプの排他的国粋主義的政党化策とそっくりのようでもあり、強圧的であることは…

「知の民主主義」とは、熊日新聞コラムより歴史学者與那覇潤さんの文。

熊本日日新聞で歴史学者の與那覇潤さんの文章が掲載されていました。 ネット上からはなかなか見づらいので、ここに引用させてもらいます。 (熊本日日新聞 7月3日付け朝刊より) 問題とされているのは、今回のコロナ禍での専門家と称する人々の提言の内容で…

安倍がまたも妄言。「五輪開催に反対するのは反日だ」とはなんだ。

健康状態を理由に首相の座を退いたはずの安倍ですが、その割におとなしくしているわけではなくあれこれと妄言を繰り返していますが、またもひどい発言です。 mainichi.jp あの有名なHanadaですので気を許してしまったのかもしれません。 しかし、これで五輪…

再生可能エネルギーが森林破壊?保安林解除をスピードアップ。

森林ジャーナリストの田中淳夫さんが大変な問題を提起しています。 news.yahoo.co.jp 太陽光発電、風力発電、バイオマス発電など、再生可能エネルギーと呼ばれているものの立地の多くは森林であり、日本ではその多くが森林保全のための保安林に指定されてい…

「結婚クライシス」山田昌弘著

「パラサイトシングル」「格差社会」そして「婚活」といった言葉を作った、社会学者で家族社会学を専門にしている中央大学教授の山田さんが、最近の若者たちが結婚しようとしてもできない、そしてしようとも思わなくなっているということに危機感を感じ、「…