爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

「脱炭素ブームのウラで本当に起きていること」きわめて当然な指摘

gendai.ismediaというところで週刊エコノミスト編集委員金山隆一さんと言う方が指摘していることはまさに当然すぎるものと感じますが、これをまったく気にもしていない人が多すぎるようです。

 

gendai.ismedia.jpこの記事の中では数々の情報が紹介されています。

 

「欧州の石油メジャーやロシアが油田開発を進めている」

やはりそうでしょう。

これは絶対にやらないはずが無いと思っていました。

表で言うことと行動とは違うということです。

化石燃料使用ストップを言っているのは欧州各国政府筋で、メジャーはそれとは別という言い訳は成立しません。おそらく裏では同じ思いが通じているということでしょう。

 

「脱炭素化に投資、環境投資はリターンがごく少なく財政支援が無い限り成り立たない」

これをどうやって克服するのか。

儲からないというのはそもそも経済的に成り立たないということですが、それを無理やり成り立たせようとして動きの遅い日本などを政治的に恫喝して無理やりやらせようとしているわけです。

 

二酸化炭素排出実質ゼロというのは化石燃料を使わないということではない」

この辺のカラクリがどの程度のものなのか。

いずれにせよ本当に化石燃料ゼロなどということをすれば経済活動が成立しないというのは共通認識だと見るべきでしょう。

 

「脱炭素の主役は天然ガス

こんな言い方が通って良いはずはないのですが、実情はこれだということです。

つまり、水素やアンモニアという重要な脱炭素化技術の一つは、実際には水素獲得がネックとなりますが、それには天然ガスを改質するのが一番有利だということです。

もちろん、こんなものは脱炭素でもなんでもありませんので、こんなことが通用するような脱炭素化というもの自体意味がありません。

 

「世界各国はすべて二枚腰」

脱炭素はイコール化石燃料撤廃などと思っていると大変なことになります。

欧米各国はすべて「二枚腰」で政策を決定しているということです。

私に言わせれば「二枚腰」ではなく「二枚舌」と言うべきだと思いますが。

 

多くの点でうなずける主張だと感じました。

しかし、自然エネルギーと称するものの実態をもう少し深く考えればよりはっきりとした結論を出せるはずと思います。