熊本日日新聞で歴史学者の與那覇潤さんの文章が掲載されていました。
ネット上からはなかなか見づらいので、ここに引用させてもらいます。
(熊本日日新聞 7月3日付け朝刊より)
問題とされているのは、今回のコロナ禍での専門家と称する人々の提言の内容です。
「人流を減らせ」などと言われているものの、その根拠となる科学的エビデンスはそれほど明確ではありません。
しかし、それについてさほどこの「専門家」たちを非難する言説は無いようです。
実は、このような「専門家の言うことは黙って聞く」という風潮は、特に平成時代後半から強まってきたのではないかというのが與那覇さんの見方です。
そして、こういった見方というのは「一般大衆」ではなく「科学の専門家」の中で強いのではないか、そう與那覇さんは見ています。
つまり、「そちらの方面のことについてはそこの専門家にお任せします。だから自分の専門分野については、自分たちに文句を言わずに任せてほしい」ということでしょう。
かくして、コロナ禍に関しては一部の疫学者たちの「専制」を招いてしまった。
こういった風潮は科学の全分野について見られるようです。
他にもこのような状況はいくらでも出てきそうです。
これを打破できるのは、かえって「専門家」ではなく一般大衆だということでしょう。