爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「教養としての 日本古典文学史」村尾誠一著

日本の古典文学は1300年にわたり書き続けられてきました。 その幾分かは見聞きしていますが、詳細まではまるで頭に入っていません。 この本ではその文学史というものを時代を追ってみていきます。 分かったようなつもりでいたものでも、知らなかったこと…

マイナンバーカード破損の恐怖。常時持ち歩きがいかに危険か。

マイナンバーカードの健康保険証化は議論もせずに政府にゴリ押しされました。 運転免許証との一体化も画策されているようです。 しかしこのような状況でカードを常時携帯するようになった場合の危険性について東京新聞で実例があげられていました。 www.toky…

バブルかそうではないか。そもそもバブルとはいったい何なのか。

株価の上昇が続き、あのバブル期の最高値に近づいてきたことで、この上昇がバブルかそうではないかといった議論がされているようです。 危険性を指摘する人もいますが、かつてのバブル期の状況といかに違うかということを言いバブルではないという論者も多い…

九州中央自動車道が通潤橋ICまで開通。しかし通行量はほとんど期待できない。

熊本県内の九州道嘉島から宮崎県延岡までをつなぐ予定の九州中央自動車道がまた10㎞ほど延伸され国宝となった通潤橋のすぐそばの通潤橋ICまで開通しました。 熊本では歓迎一色のような報道です。 kumanichi.comしかし気になるのは本当に車が通るのかという…

「老後破産 長寿という悪夢」NHKスペシャル取材班

高齢者や低収入勤労者の状況は厳しいものがあります。 NHKではそういった人々の取材を重ねNHKスペシャルで何本か番組を放映しました。 その中の一つ「老後破産」についてを書籍として出版したものです。 数多くの人々に取材をしていますが、独居高齢者、要介…

こいつがまたアメリカ大統領になるのか。NATOについて暴言。

アメリカ共和党の有力な大統領候補であるトランプがまた大暴言です。 news.yahoo.co.jpNATO加盟国で国防支出が少ないところはたとえロシアが攻撃してもアメリカは防衛しないという発言です。 もうロシア側についた方が金がかからないと判断して方が良いかの…

「エネルギー大論争」バリー・コモナー著

アメリカは国内産の原油をフルに使って産業化を進めましたが、さすがに1960年代からその生産量は落ち、中東産原油の輸入を増やしていきました。 しかし中東戦争に伴う原油貿易の削減で起きた石油ショックで大きな影響を受けます。 それに対して当時のカ…

高速道路の無料区間が有料化するという話

高速道路は基本的に有料ですが、部分的には無料区間というものがあります。 それが有料化されるところがあるというニュースです。 news.yahoo.co.jp西九州道の佐世保区間というところが4車線化の工事を進めるとともに有料化にするということです。 そもそも…

「どんマイナー武将伝説」長谷川ヨシテル著

戦国時代の歴史好きという人はたくさんいますが、それでもその興味の対象は非常に限られた範囲に留まることが多いようです。 しかし、戦国の世では多くの人々が文字通り死力を尽くして戦い、その才能を使って生き延びようとしていました。 あまり歴史の表舞…

恵方巻食中毒原因はノロウイルスと黄色ブドウ球菌か

まだ確定情報ではないようですが、島根県浜田市と姫路市で起きた恵方巻による集団食中毒の原因が、浜田市のものはノロウイルス、姫路市は黄色ブドウ球菌であったようです。 どちらも非常に発生頻度の多い食中毒菌ですが、恵方巻という異常な状況下での発生と…

「『人間とは何か』はすべて脳が教えてくれる」カーヤ・ノーデンゲン著

昔の人は人間の思考というものが心臓で行われていると考えていたようですが、現代ではそれが脳であることを疑うものはいません。 しかし脳の働きということはそれほど理解されていないことなのかもしれません。 この本ではノルウェーの神経科学者の著者が分…

人口が増えるほど環境問題は無くなり使える資源が増える?何かよくわからない論理

ネットをあちこち見ていたら変な話を見つけました。 news.yahoo.co.jpベルギーのゲント大学の科学哲学者というマルテン・ブードリーという人物が語ったということです。 「環境問題を解決するには人口を減らす」というのは間違いだという主張だそうです。 そ…

「謎の漢字 由来と変遷を調べてみれば」笹原宏之著

漢字にはいろいろな謎があります。 その三つについて、詳しく調べていきます。 著者の笹原さんは日本語学者で、文科省の文化審議会の委員も務めたという方ですが、漢字の問題はかなり不思議なものを含んでいると感じています。 その三つというのは、 JIS漢字…

各地で恵方巻による集団食中毒発生。

恵方巻の大騒ぎは残品廃棄の問題が大きく取り上げられますが、今年は食中毒発生があちこちで大規模に起きているようです。 news.yahoo.co.jp www.bengo4.com島根では100人以上、姫路でも数十人で症状確認とか。 おそらくその他にも発生事例はあるのではな…

総務省統計局「家計調査」の罪作り。またも「ラーメン日本一」「ぎょうざ日本一」のバカ騒ぎ

今年もその時期になったということでしょうか、総務省統計局から「家計調査」が発表になり、その中で「ラーメン日本一」「ぎょうざ日本一」になったとか、落ちたとか言ってバカ騒ぎをするテレビ番組が数多くなっています。 news.yahoo.co.jp これについては…

久しぶりに聞いた旧統一教会の名前、しかし今回のものは非常に悪質で問題が大きい

もうすっかり忘却の彼方に消えかけていた旧統一教会問題ですが、再燃したと思ったらこれまで以上に悪質なものでした。 www.asahi.comm 文部科学大臣である盛山正仁が2021年の衆院選に際し旧統一教会から推薦状を貰いさらに選挙支援も受けていたというも…

「認知バイアス事典」情報文化研究所著、高橋昌一郎監修

認知バイアスといえば行動経済学や統計の分野で人間の行動や認識に大きな影響を与えるものということで、よく目にすることが多くなっています。 そういったバイアスの事例を行動経済学、統計学、情報学の分野ごとに挙げて解説をしています。 なお、本書は「…

「首都圏でもスタッドレスタイヤは必要か」何があっても車で出かける必要があるなら絶対やっておくべき。

東京などで積雪ということで、車のスリップ事故も相次いでいるようです。 雪の積もる地方なら毎冬スタッドレスタイヤに交換するのは常識ですが、首都圏では装着率はかなり低いという話です。 news.yahoo.co.jp上記記事のデータでは、高速道路のPAでの調査で…

地震被災地での炊き出しの豚汁にミネラルサプリ投入?

あまり確実とは言えない情報で、取り上げるのもどうかと思ったのですが、やはりちょっと黙ってはいられない問題です。 「被災地の炊き出しで、提供する豚汁にミネラルサプリを投入していた」という話です。 times.abema.tvabemaヒルズという情報源ですが、ど…

金と政治、自民党政府に対する目は厳しくなるがそれでも選挙では野党の勝ち目はない。

パー券裏金問題で自民党に対する国民の目は厳しくなり、内閣支持率は低迷したままとなっています。 野党はその追及に必死ですが、それでも選挙となれば野党に勝ち目はないでしょう。 それはなぜか。 自民党政権の政策に代わるべき野党の政策と言うものが全く…

日本製鉄によるUSスチール買収が選挙に利用されている

日本製鉄がアメリカのUSスチールを巨額の費用をかけて買収するという話は驚きでしたが、ここにきてアメリカの大統領選有力候補が反対を言明するという事態になっています。 www.nikkan.co.jp対米外国投資委員会(CFIUS)がその買収の是非について審査し…

「内田樹の研究室」より「維新的民主主義」

「内田樹の研究室」で取り上げられていたのが、大阪の維新についてです。 blog.tatsuru.comある雑誌からの質問で、「大阪で維新はどうしてあれほど支持されているか」とあったのですが、それについて考察しています。 大阪の行政状況はひどいということは聞…

武豊発電所火災はバイオマス原料からの発火か。

JERA武豊火力発電所の火災はニュースで空からの映像が流れるなど注目を集めました。 その原因はどうやらバイオマス原料からの発火のようです。 news.yahoo.co.jp木質ペレットと呼ばれるバイオマス発電の燃料ですが、それから発火して火災が発生するという事…

電気自動車の評価にLCAを取り入れると大変なことになるという当たり前の話。

バッテリー電気自動車(BEV)は温室効果ガス排出削減と言う点で環境にやさしいなどと言われてきました。 しかしそこに「LCA評価」を取り込むと別の結果が出るという、極めて当たり前の話ですが、これを取り上げる人がなかなかいませんでした。 news.yahoo.co…

「内田樹の研究室」より「本の未来について」

韓国の朴先生という方からの質問に答えるシリーズが「内田樹の研究室」で続いていますが、その一つ「本の未来について」というものです。 blog.tatsuru.comこれはもちろん「紙の書籍」である「本」についてのことです。 内田さんは「本」は無くならないと見…

「最後の一文」半沢幹一著

小説というものは、最初の文章には非常に気をつかうのでしょうが、それと同じくらい、いや作家によってはそれ以上に気に掛けるのが「最後の一文」だそうです。 そこで様々な名作についてその最初の文章と最後の文章を並べてその意味を考えるというものです。…

都道府県一つずつ、私の「こころの風景」その6、中国・四国

生活の拠点が関東と九州だったため、中間の中国・四国は通過することは数えきれないのですが、降り立つことは数えるほどでした。 中国地方 鳥取県・島根県 「飛行機からみる山陰海岸、大山、宍道湖」 この二県には降り立つこともなく列車で通過と言うことも…

「古代中国 説話と真相」落合淳思著

説話とは神話や伝説、民話などを指しますが、その中に自分の思想を伝えるためという意思を持つものです。 古代中国には古くから多くの文書が残っており、その中には司馬遷の史記に始まる歴史書も含まれますが、その他にも様々な書があります。 史書として扱…

STAP細胞事件から10年、日本の研究不正は続く

世間の関心も集めたSTAP細胞事件のもととなった論文がNATURE誌に発表されてからちょうど10年が経ったそうです。 news.yahoo.co.jpそれについて医療ジャーナリストの榎木英介さんが研究不正の現状を書いていました。 この事件では当事者が若い女性であった…

「幻の麵料理 再現100品」魚柄仁之助著

明治以前の日本の麺料理といえば小麦粉を練ったうどんやそうめん、そばといったものだったのでしょう。 しかし現在では様々な麺が存在しています。 ただし、中華料理やイタリア料理などに由来しているようではあるものの、その原型からははるかに離れた日本…