爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「内田樹の研究室」より「高校生たちに言いたかったこと」

いつも社会の矛盾などに対し奥深い洞察をして的確な言葉を発する内田さんですが、今回の「研究室」の話も一見何事もないかのような中に考えさせられる内容を含むものでした。 題が「高校生たちに言いたかったこと」 関西地方に修学旅行に来た高校生に講演を…

「ぼくらの戦争なんだぜ」高橋源一郎著

(まえがき)「かめきちの目」のkame710さんには本ブログもたびたびご訪問頂き、私の読書記録などにも目を通していただいて「私も読んでみたくなりました」といったお言葉を頂くことが多いのですが、今度はびっくりしました。 ちょうど私が読んでいたこの本…

小学生まで「スマホ見ながら自転車運転」

本日散歩中のことですが、裏通りの交差点に差し掛かったら横から来た自転車の小学生がまさに「スマホ見ながら運転」 もう少し早く交差点に入っていたら危ないところでした。 それにしても、中高生の自転車のマナーの悪さには辟易するほどですが、小学生まで…

ブラタモリ、今回は北九州市合併の秘密、知らないことが多かった。

NHKの人気番組ブラタモリ、今回は北九州市を訪れて北九州市合併の秘密を解き明かしました。 www.nhk.jp ブラタモリはタモリさんが全国各地を訪れその地の知られざる部分を解き明かすというもので、なかなか気づきにくいことを次々と見せてくれます。 今回の…

「食品関係のリスクを俯瞰する」とはどういう意味か。リスク学者永井孝志さんのブログより

このところ社会学関係の記事の多かった永井さんのブログですが、ひさしぶりにリスクを正面からとらえたものが掲載されました。 まあ色々な記事も面白いのですが、やはりこれが一番興味深いものです。 その題が「食品関係のリスクを俯瞰する」 この「俯瞰する…

旧統一教会に解散命令請求、岸田内閣は本気なのか。

(このブログではだいたい一日に更新は二回までとしていましたが、このところニュースが盛りだくさんで収まり切れないほどです。書くネタがあるのは良いこと?) 旧統一教会の問題は政府はダラダラと質問権行使などでお茶を濁し世間の関心が薄れるのを待って…

トヨタは全固体電池でEV市場逆転を狙うのか

トヨタをはじめ日本の自動車メーカーはEV化で中国などに後れを取っていると言われていますが、電池を「全固体電池」とすることで逆転を狙うということです。 このたび出光興産と協業化を行ない実現を急ぐということですが。 それにしても専門のチームを設け…

埼玉県の変な条例案、批判意見殺到で自民党議員団が取り下げ

埼玉県で子どもの置き去りを禁止するという条例案が出されましたが、多数の批判意見が殺到したとかで提出した自民党議員団が取り下げたということです。 議員団の代表は「説明不足だった」と言い訳を繰り返しているそうですが、こんなものはいくら説明しても…

昭和南海地震の被害とは。終戦直後だったためあまり意識されていないのでは。

南海トラフ地震の危険性について繰り返し言われていますが、なかなかまともに考えようという人が少ないのかもしれません。 前回の南海トラフ地震というべき、昭和南海地震は終戦の翌年の1946年に発生しました。 この地震について山村武彦さんが解説していま…

藤井聡太さんが将棋界のタイトル独占、ついに八冠

藤井聡太さんが残された最後のタイトル、王座戦にも勝利してついに将棋界の八大タイトルを独占することとなりました。 www.yomiuri.co.jp若くして登場した当初から抜群の才能で勝ち進んできましたが、まさかここまで素早くタイトル独占となるとは。 驚きです…

「あだ名をつける」ことは悪いことなのか。

熊本県のサッカー名門校、大津高校で起きたイジメ事件は大きな話題となりました。 発生は少し前の昨年1月ということですが、当時1年だったサッカー部員が先輩に「全裸で土下座」させられたというものです。 学校側はわずかな対応で済まそうとしたようですが…

「毛の人類史」カート・ステン著

著者のステン博士は医学部で病理学や皮膚科学を研究してきて、特に毛包の研究を専門に行ってきました。 しかしこの本ではそういった方向だけでなく「毛」について社会的、文化的な方向からも考察を加えています。 最初はやはり生物学的、医学的にみた毛とい…

東北新幹線車内で薬品が漏れる事故、しかしあまりにも杜撰な薬品取り扱い。

東北新幹線の車内で乗客が持ち込んだ薬品が漏れ出し大騒ぎとなりました。 www.yomiuri.co.jp 薬品はどうやら硫酸らしいということになってきたようですが、私は一目で濃硫酸だろうと思いました。 しかしそれにしてもあまりにも無知としか言いようがない取り…

水俣病大阪地裁判決に国は控訴

水俣病の特措法外の患者に対し被害を認定した大阪地裁判決に対し、国は控訴の方針とのことです。 すでにチッソは控訴しており、熊本県も国と同調するでしょう。 news.yahoo.co.jp 遺憾な事態ではありますが、ここで国が控訴しなければおそらく他の多くの対象…

「女のことば男のことば」小林祥次郎著

本の題名から受けた印象では、ジェンダー論から見た言語といった内容かと思ったのですが、中味はかなり違うものでした。 本書著者は江戸時代など近世の言語に興味があるようで、当時の色々な集団の内部での「隠語」というものを詳しく調べています。 その使…

イスラエルとパレスチナのハマスが戦争状態。とはいえ巻き添えになって死亡するのは多くの民間人。

パレスチナのイスラム組織ハマスがイスラエルに大規模な攻撃を行ない、それに対してイスラエルもパレスチナへの攻撃を行なっています。 双方に多くの犠牲者が出ており、民間人もかなり多数に上っています。 news.yahoo.co.jp ハマスはガザ地区を事実上支配し…

「楽毅1~4」宮城谷昌光著

中国古代の歴史上の人物では秦末漢初の時代と三国志の時代のものが日本では特に人気が高いようです。 本書主人公の楽毅はそれほど有名な方ではないのではないでしょうか。 しかし中国ではかなり有名な人物であり、漢の高祖劉邦が尊敬する人物として挙げてい…

リスク学者永井孝志さんのブログより「なにかしなくちゃ症候群」

永井さんのブログでは今回もリスク学とは少し離れて社会的な問題を取り上げています。 それが「なにかしなくちゃ症候群」 世の中の様々な問題に対し、本当に効果のある対策を考えてやるのではなく、目立つようなことばかりやりたがるという風潮のことです。 …

岸田首相が「グローバル投資家」と会談。こいつはいったい何を狙っているのか。

岸田首相が「Japan weeks」と称し世界の投資家を招いて会談をしたそうです。 (無意識に”Japan weak”と書いてしまっていた。訂正済み) www.kantei.go.jp「投資家」といっても色々なことをします。 企業を買い取り経営をしようとし、あるいは買い取った企業…

「あまりに小さい”壁”対策」熊日新聞に荻原博子さんが論壇記事

我が家で購読している熊本日日新聞の「くまにち論壇」で経済ジャーナリストの荻原博子さんが表記のような題名で一文を発表していました。 会員でないとこの全文を読めないようなので中味の概要を引用します。 岸田政権は多くの課題に取り組んでいるかのよう…

「第一次世界大戦史」飯倉章著

第二次世界大戦はまだ実感として残像を記憶していますが、第一次世界大戦は完全に歴史教科書の中のものです。 それもいい加減にしか勉強していなかったので、オーストリア・ハンガリー帝国の皇太子の暗殺で始まりヨーロッパ全体を巻き込んだ大戦となり、長期…

アマゾンの森林破壊、由々しき事態だが誰がそれを批判できるのか。

アマゾンの原生林を開墾し森林破壊が進んでいるということです。 木を切り倒した後そこに火を放って燃やすため煙の害がひどく原住民の健康被害も大きいとか。 それで何をするかというと、牛を放牧して食肉とするためです。 つまり先進国の食肉需要がこういっ…

「全国学力テストはなぜ失敗したのか」川口俊明著

小学6年と中学3年を対象としてすべての生徒が受験する全国学力テストはまだ実施されています。 どこが最高とか最低とか、事前の準備が過度に行われるとかいったニュースは断片的に流れることもあります。 しかし、教育社会学者の本書著者の川口さんから見れ…

「内田樹の研究室」より「お墓見の季節」

内田樹さんが色々な想いを書いている「内田樹の研究室」、今回は「お墓見」という話題です。 blog.tatsuru.com内田さんは武道家でもあり、凱風館という道場を主宰しています。 その門人たちの中に独身や子供のいない方があり、その中の一人の方が「誰が私の…

「大人のソロキャンプ入門」ヒロシ著

キャンプが流行しているようですが、ソロキャンプ、すなわち一人でキャンプをするというのも人気のようです。 それを実践しSNSなどで発信してブームの火付け役にもなったのが、一時全国的にも有名だった芸人「ヒロシ」さんでした。 今では一人キャンプ関連で…

アメリカ下院議長解任。混迷深まる。

アメリカ下院のマッカーシー議長が解任されました。 下院では共和党が過半数を占めるものの、保守強硬派と言われるトランプ寄りの議員が解任に賛成したために成立したものです。 www3.nhk.or.jp民主党政府の予算案が下院で否決され続け、このままでは不成立…

「反『ゆとり教育』奮戦記」芳沢光雄著

著者の芳沢さんは若い頃は数学の中でも群論の研究者だったということですが、その後数学・算数教育についての仕事を主にしてきています。 そういった著者からみればただ教える内容を削るだけだったような「ゆとり教育」などは最低限理解すべき数学の初歩すら…

風力発電先進のヨーロッパでも問題が続出

風力発電が先行していると言われているヨーロッパですが、様々な問題が出ているようです。 ロイターの記事です。 Nina Chestneyという、エネルギー分野に詳しいジャーナリストが書いています。 jp.reuters.com挙げてある問題点は、供給網の混乱、設計上の問…

「超耐性菌」マット・マッカーシー著

人類は長く苦しめられてきた微生物による感染症に対し効果のある抗生物質というものを手にして感染症には勝利したかのように見えました。 しかしすぐに抗生物質は効かなくなりました。 耐性菌というものが出現しいくら抗生物質の投与を続けても効果がありま…

エスカレーターでは歩くな、が名古屋で条例化とか。

エスカレーターで急いで歩く人、そしてそのために片方を開けておくこと、それが普通の光景のようになっていますが、これにはかなり危険があるということは以前から言われていました。 そして身体の状況で左側(あるいは右側)に立つことが難しい人もそうせざ…