爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

アマゾンの森林破壊、由々しき事態だが誰がそれを批判できるのか。

アマゾンの原生林を開墾し森林破壊が進んでいるということです。

木を切り倒した後そこに火を放って燃やすため煙の害がひどく原住民の健康被害も大きいとか。

 

それで何をするかというと、牛を放牧して食肉とするためです。

つまり先進国の食肉需要がこういった事態を引き起こしているわけです。

 

ブラジルは前大統領のボルソナロが原生林開発を促進して産業推進をしようとしたために森林破壊が加速されました。

しかし新たに大統領となったルーラ氏は森林開発を止めるとしたものの、まだその勢いに歯止めがかかっていない状況です。

 

森林の30%が失われるともう再生が不可能となるということですが、徐々にその数字に近づいています。

 

森林の働きで多量の酸素を作り出していたことから、「地球の肺」と言われたアマゾン原生林ですが、その機能が危機に直面しているそうです。

 

ただし、アマゾンの原生林は「地球最後の」ものかもしれません。

それならば、これまでに原生林の破壊は行われなかったのか。

実は熱帯に限らず地球の多くの地域では原生林に覆われていたのが原風景です。

温帯も乾燥地域を除いては鬱蒼とした森林だったはずです。

それを農業化した人類がどんどんと切り開き農地としていった。

アマゾンで行われている放火も、「焼き畑農業」として至るところで行われていたはずです。

一番遅れてやっているアマゾンの農民を誰が非難できるのでしょうか。

 

日本でも水田と里山の風景が「原風景」などと言われることがあります。

しかし、本当の日本の原風景は照葉樹林に覆われた森林ではないのか。

都市化というものが環境破壊と言われますが、農業や牧畜業、林業といった産業も環境を改変しなければやっていけないものだということは、頭に止めておくべきでしょう。