爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

風力発電先進のヨーロッパでも問題が続出

風力発電が先行していると言われているヨーロッパですが、様々な問題が出ているようです。

ロイターの記事です。

Nina Chestneyという、エネルギー分野に詳しいジャーナリストが書いています。

jp.reuters.com挙げてある問題点は、供給網の混乱、設計上の問題、コスト上昇ということですが。

 

そこにはウクライナ紛争の影響もありますが、風力発電の需要増ということで装置の巨大化がますます進み、構造的な強度の問題も出てきているようです。

10年で2倍の大きさになっているとか。

ブレード(羽根)の長さが100mを越えるようなものになっており、それに伴い素材の強度の向上が求められるものの、それによってますますコストがかさむとともに、故障や破損の危険性も高まります。

装置の損害を補償するための保険のリスクも高まっており、保険費用も高まるのでしょう。

 

どうやらもう一度コストというものを深く掘り下げる必要があるようです。

私も何度も強調しているように、風力発電装置などを作り上げるためのエネルギーのほとんどはいまだに「安価な化石燃料」です。

それが現在高騰している。

それはどういうことか。

風力発電のコストは化石燃料エネルギーを下回るようになったなどと上記記事にも書いてありますが、それはあくまでも「安価な化石燃料で作られた風力発電装置を使った場合」であるはずです。

それがどんどんと上がっていくと生産される電力料金もどんどんと上がり続ける。

それが現実になるということです。

 

「先進ヨーロッパ」を見習って洋上風力発電の建設を進めようと日本も動いています。

(利権に群がる政治家たちも動いているようですが)

もう少し「先進ヨーロッパ」の現状の負の面にも目を向けてもらいたいものです。