下院では共和党が過半数を占めるものの、保守強硬派と言われるトランプ寄りの議員が解任に賛成したために成立したものです。
www3.nhk.or.jp民主党政府の予算案が下院で否決され続け、このままでは不成立のまま政府の業務が止まってしまう恐れがあるため、マッカーシーが妥協案を飲んだのですが、それが共和党保守強硬派には受け入れられず、このような事態となったものです。
しかし、この解任決議案に民主党は賛成しています。
本来なら民主党の予算案成立に協力した共和党議長を解任するのは不利なはずですが、この動きには疑問があります。
どうやらさらなる混乱を議会に引き起こしてそれを共和党のイメージダウンにつなげようという思惑があるのでしょうか。
マッカーシー議長は就任の際にも共和党内の調整がつかずに何度も投票を繰り返すという事態の末にようやく当選に至ったという経緯があります。
次の議長を選ぶのも相当もめるでしょう。
そこにはトランプが自らの影響力を強めようとする戦略も関わってくるのでしょう。
どこかの辺境の弱小国にはよくあるような政変ですが、それが世界一の強国アメリカで起きているのは困ったものでしょう。
それがウクライナ戦争や中国台湾の緊張にも影響を及ぼします。