爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2021-03-01から1ヶ月間の記事一覧

感染再拡大は思ったより急激、こりゃ聖火リレー熊本までは来ないか。

新型コロナウイルスの感染拡大は必ず再発し、4月終わりか5月初旬にはかなりの規模となり、オリンピック聖火リレーは熊本に来る5月連休あたりで中止かという予測を述べましたが、このところ急拡大が起きており、とてもそこまでは持ちそうもありません。 www.t…

「遺伝子の川」リチャード・ドーキンス著

「利己的な遺伝子」で良く知られるドーキンスですが、その出版の直後に続けて書かれたのがこの「遺伝子の川」です。 1995年の出版ですが、文庫版としては2014年になって発行されました。 文庫版あとがきとして、訳者の垂水雄二さんが「内容は古びていない」…

「日本の無戸籍者」井戸まさえ著

戸籍というものはあまり意識されていないかもしれませんが、これがなければ日本ではかなり不利な状況になるものです。 ところが、様々な事情で戸籍を作ることができない「無戸籍者」あるいは「無戸籍児」という人々がかなりの数存在するようです。 こういっ…

大相撲、照ノ富士関優勝。大関再昇進を確実にしたが、それを「美談」と浮かれていてはいけない。

大相撲3月場所(東京開催)で、関脇照ノ富士関が優勝、すでに確実にしていた大関への再昇進に花を添えました。 照ノ富士は大関まで昇進を果たしたもののその後の膝の負傷や病気のために陥落、序二段という下から2階目と言うところまで番付を下げましたが、そ…

今こそ「総合エネルギー学」の確立を

化石燃料の使用は抑えなければならない、しかしエネルギーの使用はこれまで以上にやっていきたいというはかない望みに押されて新エネルギー(と言われるもの)の開発が次々と登場します。 しかし、その多くは「これからの技術開発が期待される」だけのものに…

「食の安全」はなぜ伝わらないか、小島正美さん「フードニュースオンライン」より

小島正美さんの「フードニュースオンライン」はこのところ1か月以上更新されていなかったのですが、別件でお忙しかったようです。 久しぶりの更新で出てきたのが「食の安全はなぜ伝わらないのか」 具体例はあまり示されていませんが、最初に総括的な内容を持…

富士山噴火では溶岩流の広範囲な被害もあり得ると言い出したので、あたふた。

富士山の噴火ではこれまでは江戸時代の宝永噴火のような火山灰噴出の被害をもっぱら想定していただけでしたが、それだけではないと溶岩流の広範囲な流出も予測したことで、周辺の自治体などがあたふたしているようです。 www.kanaloco.jp神奈川新聞の報道で…

”ワインの官能評価”は飲酒になるか、飲酒運転の裁判

酒酔い運転であるとして検挙されたが「ワインの官能評価をしただけで飲酒はしていない」と抗弁していた男が裁判で有罪。 という判決があったそうです。 www.yomiuri.co.jp 私も酒類メーカー勤務時代には酒類品質管理を担当していたこともあり、毎日のように…

「翻訳家になるための7つのステップ」寺田真理子著

翻訳家となるためには、外国語に堪能であることは最低限必要でしょうが、それですぐになれるというものではないようです。 著者の寺田さんも、英語とスペイン語に通じてはいたものの、出版関係には何のつながりもなかったのですが、一念発起して出版翻訳に挑…

早い所では桜はもうかなり散っている。

八代市の西部、高島公園の桜ですが、もうかなり花は散ってしまい葉桜です。 その向こうには宇土半島との間にわずかに八代海が見えますが、いかにものどかな春の海の様子です。 まあほとんど花見をする気もありませんでしたが、あっという間に終わってしまっ…

「呉漢 上」宮城谷昌光著

「呉漢」という名前にはまったく覚えがなかったのですが、どうやら漢時代の人のようです。 これまで、中国古代については史書も小説も色々と読んできました。 若い頃から、三国志、史記、春秋左氏伝といった本を読むのが好きでした。 三國志は後漢末から三国…

オリンピック聖火リレー今日からスタートだそうで、いつまで続くやら

オリンピック聖火リレーが25日福島からスタート。 無理やり緊急事態宣言解除をした甲斐がありました。 www.asahi.comただし、そのすぐ隣県の宮城では感染者急増ですが大丈夫なんでしょうか。 実施はするものの、沿線での観覧はできるだけ避けるということの…

「水素製造に再エネ発電を使う」ことは本当に可能なのか

水素やアンモニアを燃料として使うという話が噴出していますが、その製造が問題ということはどこでも書いてあります。 project.nikkeibp.co.jp現状の製造方法では、かえってCO2を大量に排出するということも指摘されており、そのままでは成り立つ技術ではな…

またバカ丸出し「他山の石」二階幹事長発言

河井克行元法相の買収事件について、自民党の二階幹事長は「党としても他山の石に」だと発言したそうです。 www.tokyo-np.co.jpこれはたいていの人は分かっていると思いますが、他山の石という言葉は「関係ないものでも参考にして自らの行いを正す」という意…

「君主論」マキアヴェッリ著

「マキャベリズム」という言葉の元にもなった15世紀イタリアのニッコロ・マキアヴェッリの有名な著作です。 権謀術数の限りを尽くし反道徳的であっても国の利益を守るという、確固たる意志で行なっていくという、崇高な姿勢のようでもあり、そうでないようで…

八代城址の桜

満開かという話だったので、八代城址の桜を見に行ってきました。 ほぼ満開なんですが、木によっては散り始めのものもあり、またつぼみの多い木もあり、ばらつきが大きいようです。 これも異例の開花の早さのせいでしょうか。 他にも花を見に来た方々もかなり…

アストラゼネカ社のワクチンで血栓ができるのか。韓国の報道より

アストラゼネカ社のワクチン接種で血栓ができるのではという問題では、さまざまな見方がされていますが、韓国でも大問題となっているようです。 news.yahoo.co.jpこの背景には、韓国ではファイザー社製ワクチンよりアストラゼネカ社のワクチンが先行して入荷…

「算数100の難問・奇問」中村義作著

小学校で習う算数も、その問題の中にはかなりの難問があります。 この本では中学校入試に出された問題を中心に、算数の問題としてはかなり高いレベルのものを出しています。 なお、この本は30年以上前に出版されたものですので、最近の中学入試問題とは傾向…

昨日の「新八代駅のアプローチ線を歩く」催しはできたのでしょうか。

九州新幹線全線開通から10年ということで、数々の記念行事が行われましたが、その一環として新八代駅のいわゆる「アプローチ線」を歩くというイベントが21日に行われる予定になっていました。 https://www.city.yatsushiro.lg.jp/kiji00314462/3_14462_59728…

夢の話「二本立て:コーラスの演奏会とファイル管理ソフト」

夢の二本立てというのは珍しい話で、たいていは2本目の夢を見ると前の夢は忘れてしまいます。 しかし、今回は最初のものがかなり印象が強かったためにそれとはまったく違った夢を見ても覚えていたということでしょう。 1本目の「コーラスの演奏会」 演奏会と…

「逆転の大戦争史」オーナ・ハサウェイ、スコット・シャビーロ著

1928年に多くの国々が署名した不戦条約、いわゆるパリ不戦条約はその後の第二次世界大戦を防ぐことができなかったために、ほとんど評価されていません。 しかし、この条約以降は「戦争を起こすこと」が「違法」とされたのであり、その意味は大きなものです。…

「人類はなぜ短期間で進化できたのか」杉春夫著

図書館の生物関係の書籍を置く棚にあったので、生物学の本だと思ったのですが、どうもそれだけではなかったようです。 副題にあるように「ラマルク説で読み解く」と、獲得形質遺伝説(要不要説)を唱えたラマルクの学説による進化論も含まれているのですが、…

緊急事態宣言解除、五輪海外観客ストップ、教訓も対策熟慮も何もなし

首都圏の1都3県に出されていた緊急事態宣言が解除されますが、感染者は微増傾向にあり、今後の感染再燃が危惧されています。 news.yahoo.co.jp この宣言解除は25日から予定されているオリンピック聖火リレー開始のためではないかという説もあります。 もしそ…

「エネルギーキャリア」という考え方

化石燃料を使わないようにするという世界的な風潮のなかで、水素やアンモニアといったエネルギー源とも言えないようなものを使おうという目論見も見えています。 そこで使われているのが「エネルギーキャリア」という考え方のようです。 www.dir.co.jp引用し…

「内田樹の研究室」より「後手に回る」

内田樹さんの「研究室」で、興味深い表現の話が掲載されていました。 blog.tatsuru.com 「後手に回る」ということですが、これを菅総理の政治姿勢を表すのによく使われています。 感染症対策でもGOTOキャンペーンでも、山田広報官辞職についても、すべて政府…

「メディアと日本人」橋元良明著

新聞やテレビ、そしてインターネットなどのメディアというものが急激に変わっています。 それは日常生活を大きく変化させ、そのことで人間自体も変わってしまうのかもしれません。 情報学を専門としコミュニケーション論を専攻している著者の橋元さんが、メ…

「PCR検査をすり抜ける」という表現はちょっと大げさでは、ブルターニュ変異株

フランスのブルターニュ地方から発生したとみられる、新型コロナウイルスの変異株が広がっているそうです。 ただし、昨日の報道などではどこも「PCR検査をすり抜ける」という表現を使っていました。 www.asahi.com しかし、その実態は以下の記事の方が正確で…

「毒と薬の文化史」船山信次著

「サプリメント・医薬品から危険ドラッグまで」という副題がついていますが、こういった物質に関わる話題と共に、本書後半は薬学や薬剤師をめぐる問題点についても書かれています。 というより、どうもそちらの方が著者のもっとも言いたかったことのように感…

「バイオマス発電に疑問」という至極当然の指摘。ただしその理由はイマイチ。

東洋経済オンラインにその記者という人が書いた「バイオマス発電に疑問」という記事。 もちろんごく当然の指摘なんですが、その内容を見るとちょっと疑問も出るもののようです。 toyokeizai.net 再生可能エネルギーの中でも、「間伐材や廃材などを原料とした…

「お悩み祭り ひょっとこ篇」みうらじゅん著

イラストレーターや作家など幅広く活躍されている、みうらじゅんさんが朝日新聞の大阪本社版で人生相談コーナー「お悩み祭り」を担当していたそうですが、その内容を本にしてしまったということです。 まあ人生相談と言っても相手がみうらじゅんさんと言うこ…