爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

読書記録

「戦略論の名著 孫子、マキアヴェリから現代まで」野中郁次郎編著

戦略というものについての名著といえば、孫子が有名で、軍事の戦略は経済活動にも参考になるということで、読まれる機会も多いものです。 また、イタリアルネサンスの政治家思想家のマキアヴェリの「君主論」も広く読まれているのも同じような理由からでしょ…

「知ってるようで知らない 管楽器おもしろ雑学事典」佐伯茂樹著

若い頃からいろいろな楽器に手を出し、下手の横好きでちょっとだけ音を出してみるということをやっていましたので、このような楽器に関する本というのは、非常に興味深く読むことができます。 しかし、そんな私にとっても知らないことが満載の本でした。 管…

「奴国がわかれば『邪馬台国』が見える」中村通敏著

著者の中村さんは大学工学部を卒業した後、ゼネコンに定年まで勤めましたが、その後古代史を趣味として研究してきたそうです。 そのように、「古代史学会」外部の目から見るとその中では権威とされる大学者でもかなり疑いを持たざるを得ないような手法で結論…

「私はこうしてだまされた 実録詐欺電話」日向野利治著

オレオレ詐欺という電話を使った詐欺が猛威をふるっていましたが、最近では少々形を変えたものの相変わらず毎日のように被害の報道があり、数百万円という大金を騙し取られたという話が続いています。 この本は、著者の日向野(”ヒガノ”と読みます。この読み…

「権力の終焉」モイセス・ナイム著

世界はさらにグローバル化を加速させ、その中心である金融資本が富を独占するかのような情勢と感じられます。 しかし、本書によればその一方でこれまでの「権力」と呼ばれる者たちが、軒並みその支配力を失い混沌とした状況になっているということです。 著…

「アンチヘイト・ダイアローグ」中沢けい著

小説家として数々の作品を発表されてきた中沢さんですが、在日韓国人にも多くの知り合いがいて、さらに韓国ともつながりが出ていたところに、東京の新大久保近辺で起きていたヘイトスピーチ・デモというものに出会います。 これは大変なことであると感じて、…

「図解 ガンファイト」大波篤司著

この本に書かれている内容は、あまり実用性はないようです。 ただし、日本国内においては。 世界ではこういった知識が必須の場所も多く、アメリカでも多くの一般人が武器を所有しいつでも使えるようにしています。 本書は日本語で書かれていますので、日本人…

「楔形文字を書いてみよう 読んでみよう」池田潤著

「書いてみよう読んでみよう」などと言われると、まるでハウツーものの本のようですが、これは「まったく実用とは縁のない」内容です。 なにしろ、人類最古の文字と言われるメソポタミア文明が生み出した楔形文字の使い方というものです。 楔形文字は、メソ…

「日本人の知らない日本語」蛇蔵&海野凪子著

海野さんは日本語学校で来日した外国人に日本語を教えています。 彼らは母国である程度日本語の基礎を勉強したあと、日本でさらに磨きをかけようとしてやってきます。 したがって、そこそこの日本語の会話能力はあるのですが、やはりどこかおかしいというと…

「論語」貝塚茂樹訳注

「論語」は名前だけは誰でも知っているでしょうし、その中の文章はいくつも通用しており、それを会話の中にちりばめることは、教養を示すことになっています。 儒学の創始者である、中国春秋時代の孔子(孔丘)がその弟子などと語り合った内容を、おそらく弟…

「合理主義 ヨーロッパと日本」会田雄次著

著者の会田さんはかなり以前に亡くなってしまっていますが、かつては保守派の論客として有名な方でした。 太平洋戦争に従軍し、連合軍の捕虜となって収容所で過ごし、帰還してからその経験を「アーロン収容所」という本に書いたそうですが、読んだことはあり…

「OL誕生物語 タイピストたちの憂愁」原克著

著者の原さんの本は、以前に「サラリーマン誕生物語」というものを読んだことがあります。 sohujojo.hatenablog.com 大正から昭和の初期にかけて、サラリーマンと呼ばれるホワイトカラー事務職員という職業が始まって、現代に通じるその歴史が始まったのです…

「節英のすすめ 脱英語依存こそ国際化・グローバル化のカギ!」木村護郎クリストフ著

ちょっと分かりにくい書名ですが、副題の方が解りやすいようです。 英語をうまく使うようにするということが、国際化だと信じ込んでいる人が多いようですが、実は英語依存からできるだけ抜け出すことのほうが重要だということです。 その主張は、実に広い視…

「あとあと モメない『終活』はどっち?」高橋佳良子著

著者はファイナンシャル・プランナーとして多くの人の資金計画などを見てきましたが、老後にいろいろなトラブルに見舞われて財産を失ったりする例をよく見かけたそうです。 そのほとんどが、正しい知識を身に着けていれば防げたはずのものであり、そのために…

「転倒予防 転ばぬ先の杖と知恵」武藤芳照著

年を取ってくると足腰が弱り歩くのも大変になるのは仕方のないことですが、そうなってくるとちょっとしたきっかけで転ぶということも増えてきます。 老人の転倒というのは、大きな怪我につながることもあり、またそれが原因となって寝たきりにもなることが多…

「これですっきり!ビジネスメールのトラブル解消」平野友朗著

ビジネスにおいて電子メールの存在は大きな変革でした。 現在では多い人では一日に数百通のメールを送受信しています。 その対処だけで数十分から数時間もかかるということになっています。 それほど身近になったメールですが、それによるトラブルも頻繁に起…

「人間と遺伝子の本当の話 ウソばっかり!」竹内久美子著

竹内さんは大学院で動物行動学を勉強したものの、研究者の道を歩まずに著述家として活躍されており、「そんなバカな!遺伝子と神について」(1991年)はベストセラーとなりました。 この本も内容はそれと同じようなもので、人間の行動というものが遺伝子…

「読み替えられた日本神話」斎藤英喜著

日本神話を利用したと言えばもちろん、国家神道として強制的に信じ込ませた戦前の体制なのですが、昔から類することはあったようです。 古事記・日本書紀に代表される日本神話は8世紀に成立しましたが、その後そのままの形で影響を及ぼしてきたわけではあり…

「九州王権と大和王権 中小路駿逸遺稿集」中小路駿逸著

古代から中世までの文学史が専門であった中小路さんですが、中国唐代の詩人が日本からの留学生などに送った詩の言葉の意味などを考えるうちにおかしなことに気づきます。 さらに、「九州王朝説」を唱えた古田武彦氏の主張に触れ、それまでの疑問が氷解します…

「水を石油に変える人 山本五十六、不覚の一瞬」山本一生著

戦争中に、海軍を舞台に詐欺事件があったということは聞いていましたが、その詳細は知りませんでした。 著者は東大の国史を卒業したものの、石油会社に就職した経歴を持つ山本さんです。 その後大学に戻り個人の伝記などの研究に携わったものの、かつての経…

「日本のみなさんにお伝えしたい 48のWhy」厚切りジェイスン著

”厚切りジェイソン”という変な芸名の芸人が居るということは知っていましたが、その著書を見るとなかなか奥の深い人のようです。 本名はJason David Danielson、アメリカミシガン州出身で、イリノイ大学卒、日本に興味を持ち日本語を学び日本勤務を希望して…

「気象災害から身を守る大切なことわざ」弓木春奈著

著者の弓木さんは気象予報士で、NHKのテレビにも出演されたことがあるそうで、見覚えのあるお顔です。 日本列島は気象災害が特に多いところなのでしょうが、特に近年は増加しているようにも感じます。 多くの人が犠牲になっていますが、適切な行動をとれば生…

「伊勢物語 付 現代語訳」中河與一訳注

伊勢物語と言えば学校の授業でも歴史や古文で出てきたかもしれませんが、その原文と現代語訳、注釈をまとめた本です。 ただし、現代語訳と言ってもかなり古い現代語です。 1953年に角川文庫で初版発行されたもので、旧仮名遣いで書かれています。 「むか…

「詭弁論理学」野崎昭弘著

論理学とは、「思考のつながりを明らかにし、論証を過不足なく行う」ことで、中国やインド、ギリシアの古代文明でもその発展が見られるほど古くから研究が重ねられてきた哲学の一分野です。 しかし、それと似て非なるものが「詭弁」(きべん)です。 一見論…

「英国メイドの日常」村上リコ著

「メイド喫茶」なるものが、とある場所では流行っているようで、黒いドレスに白いエプロンを着け、白い帽子をかぶった女性が出没するようです。 このスタイルのメイドなるものは、実は100年ちょっと前にイギリスで活躍していました。 他人の家の家事を行…

「奥州藤原氏五代」大矢邦宣著

平安時代末期に奥州平泉を中心に華やかな文化を誇った藤原氏が勢力を持ちました。 当時は大量に産出した金と、軍馬の供給で経済力を付け、平泉の中尊寺に残る金色堂はその当時の面影をわずかながらも見せてくれます。 この本では、その藤原氏の五代の歴史に…

「雑談のルール」松橋良紀著

「雑談」というと、職場などでの無駄話と考えて否定される場合もあるかもしれません。 しかし、著者の松橋さんから見ると、雑談というのが非常に有効なものであり、営業トークなどでも雑談なしには成立しないものだということです。 松橋さんは、もとはそれ…

「世界一深い 100のQ」ロジェ・ゲスネリ、ジャン=ルイ・ボバン他著

色々な質問を並べてそれに答えるという本は時々見かけますが、その多くはどうでもいいようなネタや薀蓄といったものを扱う気楽な読み物です。 しかし、この本は科学の難問を次々と並べ、それに科学者たちが答えるという本格的なものです。 ただし、フランス…

「池上彰の メディア・リテラシー入門」池上彰著

最近「リテラシー」という言葉をよく聞くようになりましたが、この本は「メディア」に対するリテラシー。 本の帯にあるように「テレビ・新聞・インターネットにだまされない」ということです。 昔ほどは新聞やテレビの報道を完全に信じ切ってしまうという人…

「じゃっで方言なおもしとか」木部暢子著

著者の木部さんは、方言の研究を専門とされているのですが、北部九州の生まれ育ちで、鹿児島大学に職を得て赴任した時に初めて鹿児島方言に触れたそうです。 九州の外の人にはあまり知られていないことかもしれませんが、九州の他地域の人から見ても鹿児島方…