爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

政治経済

「21世紀日本の格差」橘木俊詔著

著者は経済学の中でも労働経済学、公共経済学といった分野がご専門の方です。 あとがきに書かれていますが、およそ10年前に日本にも大きな格差ができているとして問題になった時期があったものの、その後世間の関心は薄れたようでした。 しかし、最近にな…

「観光立国の正体」藻谷浩介、山田桂一郎著

外国人旅行者が2000万人を越え、国も観光立国という方針を打ち出し力を入れているようにも見えますが、その実、内容は非常にお寒いもののようです。 この本は、エコノミストとして活躍されている藻谷さんが、スイスのツェルマットに在住しガイドから始め…

小選挙区の区割り変更 そんなに議員と地域のつながりが大切なら選挙区制度の大幅変更を

衆議院の小選挙区の区割り変更が発表され、議員定数の削減の他にも多数の選挙区区割りの変更が公表されており、混乱を招いています。 もともとは、議員定数あたりの有権者数が最大と最小とで2倍以上となったために裁判所で違憲状態と判断され(相も変わらず…

森友・加計学園問題、構図の認識が変わってきました。

森友・加計学園と続く安倍政権中枢部の不祥事はまだまだ収束の方向性も見えません。(政権の希望にもかかわらず) 森友問題が起きた当初は、官僚側が過度に「忖度」し、安倍総理の望む方向に勝手に動いて取り計らったのかと思っていました。 安倍総理が最初…

公務員守秘義務は何のためにあるのか 地に落ちた自民党政治家の質

加計学園問題について、文科省の職員から情報が出たことを、文科省副大臣の義家とやらが「公務員守秘義務違反」にあたると主張しているようです。 headlines.yahoo.co.j (上記記事の写真は非常に「真を写す」写真というものの能力を遺憾なく発揮しており、…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1187 大規模サイバー攻撃

賀茂川耕助さんの最新記事(こちらが正真正銘の最新)です。 先月半ばに世界中で猛威を奮ったランサムウェアによるサイバー攻撃についてのものです。 kamogawakosuke.info これにより世界中の大企業を始め、国家組織すら被害を受けました。 まだ実際に攻撃し…

社会不安も政治暴走も、どれもエネルギー依存文明の崩壊の表れ

もちろん、書くことはあの法成立の件ですが、そのカテゴリーに「ニュース」「政治経済」に加えて「エネルギー文明論」も加えました。 私にはこのような社会の流れというものが、現代の「エネルギー依存文明」が崩壊する過程における断末魔のきしみのように見…

「株式会社の終焉」水野和夫著

資本主義という経済体制はもはや先が無く、それに気付かないままに続けられている、成長信仰による延命策はすべてさらに傷を広げるものだという、私が常日頃考えていたことと非常に近い内容の書籍を次々に出版されている水野さんの本です。 これまでも数冊の…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1186「戦争をする国」への動き

(実はこの”賀茂川耕助のブログ”記事は最新のものではありません。6月2日に発表されているものですので、すでに10日経過しています。その内容は面白いものであり、当然ながらこちらでも読んだという記事を書いても良いところなのですが、あまりにもそれが…

「その前提が間違いです。」清水勝彦著

ビジネスのいろいろな側面でよく考えなければいけないとは言われますが、経営戦略が専門の著者から見ると、「そもそも議論の前提がおかしい」と言うことが多いようです。 前提がおかしい議論はいくら続けていても結論が出ません。 そこで、本書では「よく耳…

「ザ・対決 権力闘争の日本史」板垣英憲他著

歴史の中でいろいろな面を取り上げて並べたシリーズを出版元の世界文化社が企画しているようですが、その中で「日本の権力闘争」についてまとめたのが本書です。 政治権力を巡っての争いというのは古代から現代まで数限りなく行われてきました。 これが人間…

「日本迷走の原点 バブル」永野健二著

今だに日本経済はバブルの影響から抜け出せないようにも感じられますが、ではバブルとはどういうものだったのかと言うと、はっきりとは分かっていないようにも思います。 この本は日本経済新聞で証券部の記者からスタートし経済界を見てきた著者が、バブルの…

「琉球独立宣言」松島泰勝著

度重なるアメリカ軍人による犯罪発生や、基地建設問題など、沖縄においての問題が起きるたびに「なぜ沖縄は独立を目指さないのだろう」と不思議に思っていたのですが、やはりその動きがあるようです。 著者の松島さんは「琉球民族独立総合研究学会」の設立メ…

「ピケティ入門 「21世紀の資本」の読み方」竹信三恵子著

格差社会を扱った評判の書、トマ・ピケティの「21世紀の資本」は大ヒットとなり世界中で読まれているのですが、経済ジャーナリストであった竹信さんから見ると「本当に読んで理解されているのか」が不安となるものでした。 もしかしたら、全体を読んでの感想…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1185 北朝鮮の核保有背景

4月29日に北朝鮮は弾道ミサイル発射を行ない、空中爆発を起こし失敗したと見られますが、北陸新幹線や東京地下鉄が一時停止したということをニュースでも流していました。 私もこの反応には違和感を覚えたのですが、賀茂川耕助さんは「危機をあおるものだ」…

「福島原発事故はなぜ起こったか 政府事故調核心解説」畑村洋太郎・安部誠治・渕上正朗著

著者の御三方は東日本大震災時の福島原発事故に関する政府事故調査委員会のメンバーとして、調査し報告した方々です。 特に畑村さんはその委員長として取りまとめた方です。 「おわりに」に書かれているように、政府事故調の最終報告は2012年7月23日に公表さ…

「新自由主義の帰結 なぜ世界経済は停滞するのか」服部茂幸著

経済学者の言うことなど皆価値が無いかのように感じていましたが、この本の著者の服部さんは福井県立大学教授で経済学博士、理論経済学がご専門というバリバリの経済学者のようです。 しかし、この本に書かれていることは多くの点で納得できるものでした。 …

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1184 FRBが利上げを決定

賀茂川さんブログはアメリカ連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを決定したということです。 3月の話だと思いますが、何か状況を見ていたのでしょうか。 kamogawakosuke.info 政策金利を引き上げるというのは、景気が上向きインフレ傾向が強まった際に引き締…

もしかして 安倍クンてホントのバカ? 買いかぶっていただけだったのか。

昨日の国会審議での民進党議員の質問に答えたという安倍クン(もはや首相とか宰相とか呼ぶ気もなくなってきた)の答弁を報道で見て、衝撃を受けました。 www.nikkansports.com 私はこれまでの安倍クンの政権運営(というか、騙しの手口というか)を見て、こ…

「嘘ばっかりの”経済常識”」岩田規久男著

経済関係の本は以前はほとんど読まなかったんですが、なぜか一冊だけ買って持っていました。 嫌いだったわけは、自分に基礎知識が無かったためもあり、何やら難しそうなことを、しかもどの本も偉そうな雰囲気で押し付けてくるように感じたためだったと思いま…

いよいよ憲法を変えると言い出した

安倍首相は2020年を目標に憲法を変えると明言しました。 それも9条に自衛隊を書き込むことが主となるものだということです。 blogos.com 現憲法には多くの問題点があり、それを放っておいてはいけないのは明らかなのですが、自衛隊云々はかなり低い順位のも…

「日本版NSCとは何か」春原剛著

NSCとは「国家安全保障会議」のことです。 アメリカでは1947年にトルーマンにより設置され、歴代の担当大統領補佐官(SA)にはキッシンジャー(ニクソン政権)やブレジンスキー(カーター政権)、スコウコロフト(父ブッシュ政権)といったそうそうたるメン…

トランプ大統領、韓国にTHAAD費用負担を求める。

自らの政権安定のために北朝鮮に圧力をかけているように見えるトランプ大統領ですが、その一環として韓国に配備をする迎撃システムTHAADにかかる費用の12億ドルのうち、韓国に10億ドルの負担を求めるということです。 toyokeizai.net 当然のことながら、韓国…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1182 封建時代にはいったのか

賀茂川さんのブログ、森友問題を批判し「封建時代になったのか」と言っています。 kamogawakosuke.info 国有地の不正払い下げが、政治家からの働きかけによっていれば政治家の不正となりますが、もしそうでなければ(忖度ですね)臣下の者共が殿の意思を聞く…

私の目指す日本 政治とはそれを作り出すもの

私はこのブログで、日頃から政権批判を続けておりますが、政治のあるべき姿というものを主張することはあまりありません。 そのため、もしかしたら「批判だけで対案を持たないのではないか」と疑惑を持たれているのではないかという恐れを抱いております。 …

日本郵政 4000億の巨額損失

headlines.yahoo.co.jp 日本郵政がオーストラリアで買収した会社の業績が悪く、巨額の損失を出すということです。 東芝のバカどもがクズ会社を買わされて存亡の危機といっても私企業のことですのでそれほどの思いはありませんでしたが、日本郵政は民営化とは…

Amazon フレッシュ 生鮮食品を最短4時間でお届けだって

Amazonが生鮮食品を即時配達サービスを始めるとか。 news.mynavi.jp 多くのサイトでも報道されていますが、どれも「生鮮品購入が便利になりそう」といった提灯持ち記事ばかりです。 ネット通販品の配送で、ヤマト運輸など宅配業者は大変な状態になっていると…

「日本人はどこへ行くのか」姜尚中著

本書は1990年ごろにちょうど昭和天皇の崩御、ソ連の崩壊など日本でも世界でも一つの時代が変わろうとしていた頃に、発表された論文をまとめたものを単行本として出版し、それを10年経過した後に文庫本として出したというものです。 したがって、まえがきにも…

安倍内閣の支持率維持方策はすでに完全に方向転換したか。 藻谷浩介さんの論評

それはともかく政権を擁護したい側は、ここぞとばかり中国や北朝鮮の脅威をあおっている。中でも最近ネットで見て仰天したのは著名右派論客の「中国が日本を本気で取りに来ているのは、誰の目にも明らかでしょう」という発言だ。「日本」は尖閣諸島限定では…

「格差と民主主義」ロバート・ライシュ著

著者はクリントン政権で労働長官を勤め、その後はまた大学教授に戻ったという、ライシュ氏です。 彼が、ちょうどオバマが2期目の選挙をしている時期に出版したのが本書です。 したがって、本書で厳しく批判されているのは富をすべて集めてしまっているアメ…

「誰のための”教育再生”か」藤田英典編

「教育再生」と称しながら、その内容は教育破壊としか言えないような政策が推し進められた、第1次安倍内閣が2007年に崩壊しました。 この本は、その年に教育社会学がご専門の国際基督教大学教授の藤田さんが、他に尾木直樹さんなど5名の方々と政府の進…

「官僚亡国 軍部と霞が関エリート、失敗の本質」保坂正康著

著者はノンフィクション作家、特に昭和史の範囲をできるだけ当事者や周辺の人々にインタビューをしてそれをまとめるという手法で、「東条英機と天皇の時代」などの著書を発表しています。 本書は、それらの著書を執筆する過程での関係者への聞き取りなどにつ…

「”戦地”派遣 変わる自衛隊」半田滋著

読んでいる途中であまりのつまらなさに途中で止めた本というものもありますが、この本の場合はつまらない、面白くないというのではなく、あまりにも書かれていることに腹立たしさを覚えて途中で読む気がなくなりました。 それは、アメリカからの無理強いで高…

失業率低下って言われてもね。

2月の失業率は2.8%と22年ぶりの低水準とか。 アベノミクスのおかげかどうかは知りませんが、首相や政府高官のしたり顔が目に見えるようです。 www.jiji.com しかし、上記ニュースではないテレビニュース(どこだか忘れました)によれば、特に求人の多い業種…

教育勅語の「真意が伝わる」とは

森友学園事件で、幼稚園での教育勅語教育などの実態が明らかになり騒然としていますが、これについて政府は「教育現場での教育勅語活用は否定されない」などと言うことを語っているそうです。 news.yahoo.co.jp 彼らの言い分では、その内容に親子や夫婦など…

安倍総理、稀代の名総理として歴史に名を残す道が見えてきた

森友学園事件など、政権の基盤を揺るがすような事件が相次ぎ安倍総理の足元にも火が及ぶような事態になってきました。 私は安倍総理の政治姿勢にはまったく共感をおぼえる点はありませんが、現在の状況を完全に逆転させ、しかも歴史に名を残すような名総理と…

忖度(そんたく)なんて言葉、使ったこともなかったよ

森友学園事件、まだ色々と騒がれていますが、ようやくメディアでも事の本質がうっすらと分かり始めてきたようで(遅いよ)盛んに「忖度(そんたく)」という言葉が使われるようになってきています。 私はこの問題が出てきた当初から官僚側の「自発的な対応」…

「府県制と道州制」小森治夫著

「道州制」という言葉は時折流れているようですが、ほとんどそれに向けた動きもなく、たまに「九州の州都は熊本に」などという話がご当地熊本には出るものの、何言ってるんだろうねといった程度の感想しか持てませんでした。 道州制を導入というところで問題…

「武器としての”言葉政治” 不利益分配時代の政治手法」高瀬淳一著

情報政治学が専門という著者が本書を刊行したのは、2005年12月、小泉純一郎が郵政解散も成功させ絶頂となっていたころです。 それまでの自民党内閣首相とは大きく異なり、「言葉」により力を大きく得て旧来の手法による政治家を沈黙させてしまいました…

森友学園事件 本当に大きな問題なのは官僚の恣意的操作を糾弾する手段が無いこと

森友学園の籠池元理事長の国会での証言をめぐりさらに紛糾しているようです。 テレビもそれ一色のように見えますが、そこで調査結果として出されているように、国民一般の一番の関心事は「政治家の関与があったかどうか」に絞られるようです。 国会での野党…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1179 米国民の利益第一

賀茂川耕助のブログ、今回はそろそろ出揃ってきたアメリカトランプ政権の掲げる政策、その謳い文句の「アメリカ第一主義」についてです。 kamogawakosuke.info 賀茂川さんの書き方はかなりトランプ政権に対して寛容な(甘い?)立場を取っており、TPP離脱や…

森友、南スーダン、文科省天下り 官僚の大暴走が起きている

このところの政治にまつわる問題と言えば、森友学園の国有地払い下げ疑惑、南スーダン派遣の自衛隊の日誌の隠蔽、文科省高級官僚の違法天下りといったところでしょうか。 国会では野党の追求も激しいものになっていますが、どうもそれらは安倍首相や稲田防衛…

「ミサイル防衛 日本は脅威にどう立ち向かうのか」能勢伸之著

北朝鮮が国威発揚の手段としてミサイル開発に力を入れ、頻繁に発射試験を行っていますが、そのたびに防衛装置を配備しています。 それがどのようなものかということも、深くは知らないまま、本当にあれで守れるのかと疑っていましたが、そこには冷戦時代から…

森友学園問題、だいたい構造が見えてきた

森友学園をめぐる国有地売却疑惑、だいたい事件の構造が見えてきたようです。 野党の諸君の国会での追求も攻めあぐねているようで、これもその構造から来るものでしょう。 それは、これが「アベ案件」であり、官僚の「自発的な取り計らい」によるものだから…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1178 人間と機械協働の未来を

賀茂川さんのブログ、今回はAIについてですが、経産省が「人工知能(AI)やロボットなどの技術革新をうまく取り込まなければ、日本の雇用が2030年には2015年度よりも735万人減るとの試算」と発表したそうです。 技術をうまく利用すれば現象は161万人に押さえ…

「維新・改革の正体 日本をダメにした真犯人を探せ」藤井聡著

この書評欄は一応読了したものだけを書いていますが、この本はあまりのアクの強さに途中で断念しました。 しかし、その事実だけでも残しておこうと書き記してみます。 なお、著者の藤井聡さんは土木学者ですが、国土計画などにも深く関与し、その著書も以前…

通販天国ももうすぐ終了? 運送業界が対応不能

ヤマト運輸の宅配便対応がもはや困難になってきているようです。 www.asahi.com 配達ドライバーは長時間労働が強いられ、新規採用も難しく、労働組合は荷物の取扱量抑制を春闘で要求したとか。 給与アップや労働環境改善といった要求項目でなく、「取扱量制…

「国を変える力 ニッポン再生を探る10人の提言」猪瀬直樹著

元東京都知事の猪瀬さんが、石原東京都知事時代に副知事に任命された当時の2008年に出版された本です。 その後、石原の後を継いで東京都知事に就任したものの、献金疑惑で辞職しました。 その経過を見てあとからこの本を読むと、なんと偉そうに書いたも…

公的年金の運用益が10兆円以上の黒字 これで危機は去ったのか

公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)によると昨年10月ー12月期の運用実績は10兆円以上の黒字となり、運用益は過去最高となったそうです。 www.nikkei.com 昨年の始めには5兆円もの赤字を出したということで、年金基金を株式投…

国有地売却問題で首相の及び腰 考えられないほどの非常識な態度

金友学園(じゃなかったっけ)の小学校用地取得の際の不明瞭な国有地売却にまつわる事件がさらに疑惑を深めています。 www.jiji.com 国会での追求も、事の経緯から首相周辺に質問が集中するのは仕方のないことかもしれませんが、それに対し安倍首相は過度に…