「脱炭素化」という言葉ばかりが独り歩きし、その中身は千差万別、玉石混交(本当は石とも言えないガラクタ)、魑魅魍魎とも言うべき有様です。
ブルームバーグの記事で全く正反対ともいえるものがありました。
www.bloomberg.co.jp電事連副会長の佐々木氏が述べていたという、脱炭素実現のためには新しい原子炉が必要というものです。
また、別の記事ではヨーロッパの情勢が語られていました。
Lars Paulsson、Francois De Beaupuy、Thomas Gualtieriという人々の署名があります。
www.bloomberg.co.jp風力発電や太陽光発電の出力が急増したため、原発の運転停止が相次ぐというものです。
日本とヨーロッパでは状況がかなり違うのかもしれませんが、それにしても原発は本当は必要なのか不要なのか。
ちょっと相反するような現象となっています。
ただし、おそらくヨーロッパの人々も気が付いていない?かもしれない事実はその太陽光発電装置の製造には中国の火力発電電力が使われているということでしょう。
2022年の太陽光電池出荷量のトップ10の9位までが中国企業でようやく10位にアメリカの企業が入る状態、そのシェアでは中国が71%を占めるということです。
中国と敵対関係になっているかのように装っているアメリカやヨーロッパですが、その重要政策であるエネルギーが中国に牛耳られているともいえる状態です。
こんな状態で、原発の電力が一見不要になったかのように見えたとして原発廃止などと言って大丈夫でしょうか。
ロシア産の天然ガスに頼り切っていていきなり供給ストップで慌てふためいたことも忘れたようです。
とにかく、誰かと喧嘩をしようというならその関係をすべて考えなければならないでしょう。
太平洋戦争が石油の供給源であるアメリカと石油の禁輸をめぐって行われたという、大日本帝国の愚行を持ち出さなくても理解できるはずです。