爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

環境資源

「〈正義〉の生物学」山田俊弘著

〈正義〉の生物学などと、ちょっと意味がわからないような題名だったのですが、実はこれがこの本の内容を正確に描写しているものでした。 しかしそれが分かるのが最後まで読んでからということでした。 扱われている内容は本書副題を見ればすぐに理解できま…

電気自動車が増え続けると原発増設が必要?自動車ジャーナリスト牧野茂雄さんの記事より

モーターファンというサイトから、自動車ジャーナリストの牧野茂雄さんの記事を見つけました。 「カーボンニュートラルと自動車、原発は要る?要らない?」というもので、その前提などにはまったく同意はできませんが、ヨーロッパの電力事情など非常に詳しく…

石炭の世界での生産・使用・輸出入の状況はどうか。脱炭素化で生産国は困るのか。

脱炭素化が叫ばれる中、特に槍玉に上がっているのが石炭ですが、もしも石炭使用を止めてしまえば現在の生産国、使用国そしてその貿易というところに大きな影響が出るでしょう。 そこで、その現状をちょっとだけ調べてみました。 https://www.meti.go.jp/shin…

EUがバイオマス発電は再エネとは認めないとの姿勢

日経新聞の報道によれば、EUはバイオマス発電は再エネとは認めないということを打ち出したということです。 www.nikkei.comただし、この記事は有料会員しか全文が読めないというもので、最初の部分しか分かりませんので、全体は想像で書きます。 (さすが経…

農水省「みどりの食料システム戦略」の「化学農薬のリスク50%減」とは何か、永井孝志さんの「リスクの基礎知識」より

農林水産省が「みどりの食料システム戦略」という方針を発表しています。 「有機農業25%を目指す」などと言う取ってつけたようなものであったので批判が上がっているという話は以前にも書きました。 この戦略が5月12日に決定され、詳しい資料が発表されま…

「グリーン水素」なんていうものが本当にできるのか。

トヨタ自動車が一見EV化の潮流に乗り遅れたかのように見せていたものの、実際は水素化を先導しようとしていたということです。 しかし、現状では水素製造というものは天然ガスなどから作り出す方が主流であり、化石燃料からの脱却にはならないということも知…

ちょっと困った科学成果発表、豊田中研が「植物を上回る光合成開発」

トヨタ自動車の関連の豊田中央研究所というところが、光から化学物質を作り出す研究を行っているそうですが、その変換効率が植物の葉緑体を上回ったという報告です。 scienceportal.jst.go.jp 植物はその体内の葉緑体で、光エネルギーを使い水と二酸化炭素か…

電力需給逼迫、って当たり前じゃない

28日付熊本日日新聞の社説に「電力需給逼迫」に関する記事が載っていました。 (5.28熊本日日新聞より) 元々は政府経産省から発表されたもののようです。 理由はと言えば、火力発電燃料の液化天然ガスの在庫減少と、老朽化した石炭火力発電所を休廃止したた…

そんなに国や文明を滅ぼしたいのか。「脱炭素法」成立。

2050年までに温室効果ガス排出実質ゼロを目指すという、「脱炭素法」改正地球温暖化対策推進法が成立(全会一致)しました。 www.yomiuri.co.jp太陽光発電や風力発電などの「再生エネルギー」を推進するというのが主な内容です。 主に西欧社会がこの狂気の暴…

「外来生物」問題

人間が持ち込んだ「外来生物」が環境を破壊しているとして、その駆除に懸命に取り組んでいる方々も多いようです。 日本の侵略的外来種ワースト100 - Wikipedia ここにあげられているものは、アライグマ、ブラックバス、セイタカアワダチソウ等々その問題がニ…

これを狙っているのか、トヨタが「水素エンジン車」の開発を進めレース参戦

自動車の電動化を進めても、鉱工業用重機や大型輸送車などは難しいのではという提起を繰り返ししています。 しかし、それを一見打ち破るのではと思えるようなニュースが流れました。 news.yahoo.co.jpトヨタ自動車が、水素を使った「水素エンジン車」でレー…

リチウム資源は大丈夫なのか

蓄電池の需要はさらに増大する一方のようですが、今のところはリチウムイオン電池が主流でありその原料としてリチウム資源が不可欠です。 その供給は本当に大丈夫なのか、それについての記事が東洋経済オンラインに出ていました。 news.yahoo.co.jp答えてい…

「潮流発電」も息を吹き返す。とにかくコスト(エネルギー、経済)が問題。

これまで頼り切っていた化石燃料エネルギーから離れようとあがく世界ですが、やはり「潮流発電」にも触手を伸ばすようです。 www.sankeibiz.jp 五島沖で実証実験を行っているということですが、その写真を見るとかなり大規模な装置に見えます。 1月末に、奈…

「温暖化」だけを問題視するととんでもない主張をすることになる。「樹木がメタンを発する」

樹木がメタンを産するという研究が大真面目に行われているようです。 メタンは「温暖化効果」が二酸化炭素よりはるかに大きいということで、問題視する人も居るようです。 news.yahoo.co.jp メタンはウシなどの胃腸の細菌から発生したり、土壌細菌などが産生…

「私たちはなぜ石炭を使い続けているのか」、それがエネルギー不足を緩和する一番良い方法だからです。

Forbes Japanというサイトに出ていた記事が「私たちはなぜ石炭を使い続けているのか」というもので、書いたのはそこのコントリビューターという、Enrique Dansという人物です。 スペインの情報システム教授ということです。 forbesjapan.com 「パリ協定目標…

紙資源の心配をしたらすぐに熊本日日新聞で「熱帯林の破壊」の記事

「プラスチック削減で紙への移行は危険」ということを書きました。 sohujojo.hatenablog.com すると、ピタリのタイミングで熊本日日新聞に「熱帯林破壊の危険性」という記事が出ました。 (熊本日日新聞5月3日付けより引用) 天然林破壊の要因は、農地開発や…

プラスチック使用削減、しかし紙や植物性資源に転換すれば良いのか。

「気候変動対策」や「海洋廃プラスチック汚染」と何か結びつきそうもない話から急に「脱プラスチック」という風潮が強まっています。 しかし、その対策として提出されている方向性は、紙や植物由来材料への転換というところばかりのようです。 プラスチック…

世界は持続可能となり得るか。食糧生産の危険性。

持続可能という言葉が必要以上に使われているように感じることの多い昨今ですが、本当に世界は「持続可能」なのか。 「長期計画」といっても3年から5年くらいしか考えないのが現代ですから、その程度「持続」すればよいというのかもしれませんが、ここは本当…

日本製紙がレアメタルを使わない蓄電池開発に着手??

日本製紙が「レアメタルを使わない蓄電池」の開発に着手したということで、株が高騰したということです。 www.nikkei.comこれが本当ならもうエネルギー問題は解決かというようなものですが、さて実際のところはどうでしょう。 木材を原料にパルプ化して製紙…

温室効果ガス46%削減なんて言っても具体策は何もなし

菅総理が唐突とも言えるように「2030年に温室効果ガス46%削減」などと言いだしていますが、やはり具体策は何もないようです。 news.yahoo.co.jp「46%」などと、一見細かく検討したような数字を出したようですが、実際はIPCCが呼びかけた「30年までに45%削…

勝川俊雄さんが「トリチウム排出問題」を解説

東京海洋大学准教授で漁業問題の専門家の勝川俊雄さんが、「トリチウム排出問題」を解説していました。 news.yahoo.co.jp まず、「トリチウム」というものが何かということから丁寧に説明されています。 トリチウムは水素原子に中性子が2個ついたもので、通…

「水素」へとなだれ込むカネ。無駄になるのは目に見えている。

ダイアモンドオンラインで特集が組まれているようですが、「水素」へと注目が集まっています。 diamond.jp 「1100兆円がうごめく」そうで、いかにも経済界というものの性格を表している表題です。 その冒頭の言葉が特徴的です。 「脱炭素の切り札として、世…

こんな奴が環境行政を引っ張っているとロクなことにはならない。

小泉環境相が脱炭素を推進するために「家庭への太陽光発電システム設置義務化をも」と発言したそうです。 www.jiji.comポーズだけを最重要視するという手法は父親譲りでしょうが、それよりさらに過激なものとなっています。 このブログで何度も強調していま…

化石エネルギーはなぜ使ってはいけないのか

色々な思惑が重なってのことでしょうが、「化石エネルギー」つまり石油、天然ガス、石炭といった古代の生命活動で貯蔵されたエネルギーを使用するという、これまでの「エネルギー依存文明」の基礎とも言える在り方をひっくり返そうという動きが急激に強まっ…

横浜の巨大風力発電施設「もとを取れるなどとは思っていません」という正直なお言葉。

横浜市の港近くに巨大な風力発電設備があるそうですが、その見学会があったという記事です。 kaden.watch.impress.co.jp「ハマウィング」と言うそうですが、高さ180mの巨大なもので、横浜周辺の人ならだれでも見たことがありそうなところだということです。 …

エネルギー産生比(EPR)どころの話ではない、電動重機の効率

風力発電や太陽光発電は環境中に設置する必要があるために、土木工事の必要性も大きいものですが、どうやらそのエネルギー投入についてきちんとした考慮が足りないのではないかという疑問を抱きました。 それが、今広く流通している「EPR」(エネルギー産生…

「SDGsと農業」というテレビ番組の予告を聞いて「きっと有機農業だろう」と思ったらどうやら違いそう。

テレビを見ていたら「SDGsと農業」というテーマの番組をやるという予告があり、「どうせ有機農業とSDGsの話だろう」と考えて、「その間違いを指摘してやろう」ということで、あれこれ調べてみたらもっとひどいものに行き当たりました。 (なお、結局そ…

総合エネルギー学のすすめ、やはりEPR(エネルギー産出比)の徹底的な見直しから

「総合エネルギー学」というものを振興していく必要性について前段で示しましたが、その具体策としてはやはりどうしてもEPR(Energy Profit Ratio) (言ってみれば”エネルギー産出比”)を徹底的に見直すというところから始まるでしょう。 以前から参考にさ…

阿蘇の野焼きを「自然を守る」というのは間違い

この時期は阿蘇周辺で「野焼き」を行うとあって、熊本のローカルニュースでも何度も報道されています。 ただし、そこで使われている言葉でどうしても看過できないのが「自然を守る」ということです。 「阿蘇の自然」というものがどういうものか、その認識に…

今こそ「総合エネルギー学」の確立を

化石燃料の使用は抑えなければならない、しかしエネルギーの使用はこれまで以上にやっていきたいというはかない望みに押されて新エネルギー(と言われるもの)の開発が次々と登場します。 しかし、その多くは「これからの技術開発が期待される」だけのものに…