爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

熊本の大洋デパート火災から50年

104人という多くの死者を出した熊本の大洋デパートの火災から29日で50年になるそうです。 その跡地にある商業施設で火災を想定した訓練が行われたということで、テレビニュースや新聞記事になっていました。 kumanichi.com 火災があったのは昭和48…

RIZAPの低価格路線はどうなるのか。

最近テレビCMで非常に多く見かけるのがRIZAPの低価格路線、CHOCOZAPですが、その業績発表があったということです。 www.nikkei.com2023年4-9月位の連結決算で最終損益が75億円赤字と前年同期を大きく上回る赤字となりました。 チョコザップのCMは非…

「グリーン資本主義」佐和隆光著

最近は脱炭素化という言葉が社会のどこでも聞かれるようになり、政界でも経済界でも皆がそちらに向かって走り出そうとしているかのようです。 ただしその方向性も手段も極めて怪しく、せいぜいグリーンウォッシュとしか言えないものも多いようですが。 しか…

「ホワイト水素」とは何なのか。

エネルギーの不安が強まる中、水素に期待を寄せる人も増えています。 しかし現状では安く作るには化石燃料から製造するという、まったく方向違いの方法で、グリーンとやら言う水素は「再生可能エネルギーによる電力で水を電気分解」という非常にコストの高い…

「方向音痴」について

いつも楽しく読ませていただいている「よんばば」さんのブログですが、今回はその中でご本人が「超」のつく方向音痴だということが披露されていました。 hikikomoriobaba.hatenadiary.comそれで思い至ったのですが、自分はまったく方向音痴とは逆でどこに行…

年に一度のコーラスグループ定期演奏会開催

所属している男性合唱団の年に一度の定期演奏会が開催されました。 素人ばかりで実力もあまりない合唱団でお恥ずかしい出来上がりですが、まあ知り合いばかり200名ほどの来客を迎えて市のホールでの演奏会でした。 (映像もあるけれどお見せできるもので…

「兄弟の社会学」畑田国男著

今は「男女」の差というものが大きな問題となっていますが、この本では「兄弟」という関係性が非常に大きいという立場から見ています。 なお、この本は1993年出版と実に30年も前のものであり、当時とは社会情勢も家族環境も相当違ってきているでしょう…

どうでもいい話なんだけど、「クリームシチューをご飯にかける」

一気に冷え込んできてシチューを食べる機会も増えると思います。 しかし「クリームシチューをご飯にかけるか」という問題が広がっている? news.yahoo.co.jp シチュー販売元の大手ハウス食品が全国調査を行ったそうです。 するとそもそもご飯と一緒にクリー…

「まだ見ぬ地球外生命」山岸明彦著

生命というものは地球だけに限られたものなのか、宇宙には他にも存在するのか。 いろいろな学説があり、またそれを扱ったSF小説なども多数出ていますが、今のところなんの証拠もありません。 本書を著した山岸さんは分子生物学者ですが、一方ではSF小説の熱…

大橋純子さん逝去、続々と同年代の方が亡くなっていく

歌手の大橋純子さんが亡くなったということです。 www.nikkansports.com多くのヒット曲を歌いましたが、近年は闘病生活を送っていたそうです。 学生時代にその圧倒的な声量の歌に魅せられ、レコードやカセットを買って聞いていました。 近頃はあまり噂も聞か…

空前の熊被害だが、「駆除」には抗議も。

今年は山に食料が少ないためか熊が人里に出没し、人に危害を加えることが頻発し毎日のように報道されています。 その熊を捕らえた場合「駆除」と称して殺害することが行われていますが、それに対しての抗議が多くなっているという話です。 news.yahoo.co.jp…

「レジリエンス人類史」稲村哲也、山極壽一、清水展、阿部健一編

「レジリエンス」とは「危機や逆境に対応して生き延びる力」のことを指します。 人類に限らず生物というものは常に危機や逆境にさらされ、その中で生き延びてきました。 生き延びることができた生物のみが子孫を残すことができたとも言えます。 そこで、レジ…

熊本の地下水は大丈夫なのか。TSMCなどの地下水利用増加に備えて「水田で地下水涵養」が始まる。

熊本では工業用水も地下水頼りであるため、今回熊本北部に進出する台湾の半導体メーカーTSMCの新工場やその周辺にできる関連会社の地下水使用の増加が資源減少につながらないか懸念されています。 その対策として周辺の水田に常時水を貯めることによって地下…

「民主主義全史」ジョン・キーン著

今の日本は民主主義であろうとは思います。 しかし民主主義とは、そしてその歴史とはと言われるとそれほどはっきりと認識してはいません。 そして今民主主義は独裁国家や全体主義国家により脅威を受けているとも考えられます。 そういった民主主義について、…

「税収増の国民還元」など大嘘、財務大臣自らが「すでに使っている」

鈴木財務大臣の発言が波紋を広げているようです。 それは「税収増分はすでに使っている」 www.asahi.com岸田首相が減税をする理由としてあげた「税収増を国民に還元」ですが、鈴木財務相はその税収増分はすでに政策経費や国債償還などで使ってしまっていると…

「城郭考古学の冒険」千田嘉博著

現在は城郭ファンとでも言うべき人々が増え、あちこちの城跡に多くの人が押し寄せるようになっています。 しかし千田さん(現在60歳)が大学生の頃に「城郭を考古学的に研究したい」と考えた頃はそのような研究者は居らず、周囲からも大反対をされたそうです…

アメリカ大統領選はどうなるのか。バイデンはさらに支持率を落とす。

もう来年がアメリカ大統領選挙ですが、共和党はほぼトランプで決まり。民主党はバイデン以外にはいないという状況のようです。 バイデンはウクライナ情勢でアップアップの状態であった上にパレスチナでの戦争で失態を続けています。 www.bloomberg.co.jpトラ…

「約束の地」と人類史

イスラエルとパレスチナ難民の衝突が激化し現在のガザ情勢となっています。 第二次大戦後にイスラエルを建国させたことが問題を大きくしましたがそれ以前のユダヤ人の受難ということも影響しました。 「約束の地」という言葉がユダヤ教の聖書にも書かれてお…

岸田内閣の支持率はさらに低下。「経済対策」など誰も評価せず。

岸田内閣の支持率はさらに下がり続け30%を割り込みました。 news.yahoo.co.jp とはいえ総選挙などということになるはずもなく、自民党内からの交代圧力が高まることになるのでしょう。 新聞記事でも先日の「経済対策」などは国民のほとんどが支持していな…

八代市立博物館秋季特別展覧会、「未来の森ミュージアム名品選」見てきました。

八代市立博物館で現在開催中の「名品選」を見てきました。 開館したのが平成3年ということで、それから30年余り、八代ゆかりの品々を収集し収蔵してきたそうです。 その中でも選りすぐりの名品を今回特別展として披露するということでした。 (いただいた…

祝 阪神38年ぶりの日本一、日本シリーズでオリックスに4勝3敗

プロ野球日本シリーズで阪神がオリックスを破り38年ぶりの日本一となりました。 www3.nhk.or.jp 最終戦までもつれ込む展開となり、初戦二戦目は大差の試合となったもののその後は白熱の試合で面白いものでした。 38年前といえばあのトラ旋風、掛布・バース・…

物価と賃金、連動して上がるのは「好循環」か「悪循環」か。

今日の熊本日日新聞のコラム、「経済サプリ」というところで東大の岡崎哲二教授が書いていたのが、「物価と賃金」というものでした。 (会員以外には読みづらいようです) 今の政府は物価上昇と賃金上昇が伴うことを「好循環」とみています。 しかし岡崎さん…

「不良老人の文学論」筒井康隆著

筒井康隆さんも本書出版時の2018年で84歳、もはやSF小説だけにとどまらず文学界全体でも長老の域に達するようになりました。 いろいろな小説などについての書評を求められることも多く、また文学賞の選考委員としても活躍されていました。 そのような書評、…

「中国ナショナリズム 民族と愛国の近現代史」小野寺史郎著

中国では共産党政府に対する批判が強まると国民のナショナリズムを刺激して反日運動などで不満を解消させているようにも見えます。 そういった中国のナショナリズムはどのように形成されてきたのか、伝統的中国の世界観から説き起こし、清王朝末期から現在に…

月食を見たのはまだ平穏だったころ

パソコンの故障とその後の新規購入、到着からデータやソフトの移行などバタバタして忘れていましたが、その直前に月食の写真を撮っていました。 10月29日の朝です。 最初はカメラを手持ちのまま撮れるかと思ったのですが、やはりだめで三脚を用意してよ…

「先生!」池上彰編

学校や教育についての問題は大きくなっており、教師や生徒、親たちだけでは抱えきれないほどになっています。 この本では池上彰さんが教育関係者だけでなく多くの人に「先生!」というキーワードで思うところを書いてもらおうと依頼した文章を集めています。…

結婚に対し離婚の多い都道府県

ここ10年の結婚数に対する離婚数の割合の都道府県別順位というのが出ていました。 news.yahoo.co.jp少し前のイメージでは離婚をするのは都会の方が多いのではというものでしょうが、実際には地方の方が多いことがわかります。 一位が高知県で45%、ついで…

政府の経済対策決定、しかしこの莫大なバラマキのどこが「経済対策」か。「支持率対策」に過ぎない。

政府の経済対策とやらが決定しました。 一人当り4万円の減税など総額17兆円を越えるものです。 news.yahoo.co.jpこんなバラマキのどこが「経済対策」になるのか。 これで「デフレ完全脱却」などと何を言っているのか。 支持率低迷の続く総理がその対策の…

パソコン入れ替え、ただし設定が大変

故障したパソコンは結局もうだめで、新しいのに買い替えることとなりました。 しかし頼んだ機種が受注生産で11月7日発送予定というので当分はだめかと思っていたところ、急に「もう発送します」という連絡が来て11月1日には到着してしまいました。 時間…

「『幕府』とは何か 武家政権の正当性」東島誠著

幕府といえば、鎌倉幕府、室町幕府、江戸幕府があり、武家が政権を取った時の政府の名前だというのが何となく学校の歴史で習ったというのが普通の人の感覚でしょう。 しかし歴史の専門家たちにとっては結構議論のあるところのようで、様々な学説が飛び交って…