爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

内田樹さんも「年頭に思う」を書いていました。

「内田樹の研究室」で内田樹さんも「年頭に思う」を書いていました。 もちろん私の「年頭の予言」よりははるかに格調高いものですが。 blog.tatsuru.com台湾の選挙結果まで出ていますので、14日に書かれていますが、それでも私の書いた1日から2週間の間に…

「パレスチナ 聖地の紛争」船津靖著

昨年始まったパレスチナとイスラエルの衝突はさらに激しさを増しています。 しかしあまりにも多くのニュースがあふれている割にはその背景や経緯がよくわかっている人はそれほどいないのではないでしょうか。 この本は共同通信社の特派員としてエルサレムで…

都道府県一つずつ、私の「こころの風景」その4、東海、近畿

結構大変になりましたが、一応全国やっておきます。 静岡県 「西伊豆戸田から見た富士山」 大学の頃友人たちと行きました。 今なら自動車で行くのでしょうが、当時はまだ学生で車を持っているものなどほとんどなく、電車と船を乗り継いでの旅行でした。 皆は…

「王の綽名」佐藤賢一著

ヨーロッパの王たちは「綽名」というものが広く用いられていました。 「太陽王ルイ」とか「獅子心王リチャード」といったものですが、他にも多くのものがあったようです。 これは、ヨーロッパの風習として同じ名前を持つ場合が多く、ルイ13世、ルイ14世など…

政治には臨機応変が必要。荻原博子さんの論壇。

我が家で購読している熊本日日新聞には政治経済の問題点について(本当の)有識者がまとまって解説をするコーナーがあります。 そこに経済ジャーナリストの荻原博子さんが書いていたのが「政治には臨機応変」というものでした。 kumanichi.comこの文章全体を…

「時代小説の戦後史 柴田錬三郎から隆慶一郎まで」縄田一雄著

著者の縄田さんは文芸評論家として活躍していますが、特に対象としているのが時代小説ということです。 この本では時代小説の中でも戦中派と言われる世代の作家が書いたものを取り上げています。 その作家が、柴田錬三郎、五味康祐、山田風太郎、隆慶一郎の4…

経済評論家の荻原博子さんが投資ブームについて書いていました。

新NISAとやらで投資ブームが来るかのような風潮ですが、経済評論家の荻原博子さんがその危険性について書いていました。 news.yahoo.co.jp国などが推奨しているため、新NISAがまるで国のお墨付きを持つような感覚になっているのかもしれませんが、単に収益に…

「絵画と写真で掘り起こす『オトナの日本史講座』」河合敦著

学校で習う歴史の教科書にはいろいろな写真や絵画が挿絵として使われており、そのイメージは今でも残っているという人も多いでしょう。 しかしそれらの絵画や写真の意味というものは正確には知らないのではないのでしょうか。 その中に含まれている意味を知…

ほとんど何の期待もできない自民党の政治刷新本部だが、予想通り変な方向に進み始めた。

派閥のパーディでの裏金作りが発端となった今回の問題に対し、岸田首相は政治刷新本部なるものを作って対処しようとしていますが、どうせ大したこともできないと思っていたらさっそく変な方向に進み始めたようです。 news.yahoo.co.jp 裏金を作らなければな…

「18歳成人」の意識をどうやって持たせるのか。

1月8日は成人の日、その名前は変わっていませんが、成人年齢は18歳からとなっています。 しかし、その日に式典を執り行った自治体のほとんどは20歳の人々をその対象とし、さすがに「成人式」とは言えないということで「20歳の式典」などといった名称…

「これからの時代を生き抜くための 文化人類学入門」奥野克己著

文化人類学というと未開の地に暮らす種族を調査し、文明社会と対比してこのような暮らし方をしている人たちもいるということを示すといった印象がこれまでのものだったようです。 しかし、様々な社会の様式を見ていくと現代の先進国社会というものの方がおか…

EUがウクライナ支援を続けているのはリチウム資源のためか。

ウクライナ紛争ではアメリカがウクライナ支援を行っていますが、EU諸国もそれに同調しています。 NATOの戦略としての加担だと思っていましたが、別の理由があるかもという記事です。 「賀茂川耕助のブログ」で海外記事からの引用で掲載されていた、Phil Butl…

世襲政治家とはどういった存在なのか。

政治家、特に自民党議員の多くは世襲と言われています。 父や祖父なども政治家という例が多く見られます。 今時、個人商店や町工場でも父の後を継がない息子というのが普通ですが、なぜ政治家だけが世襲なのか。 その理由を歴史的、社会的に考えてみました。…

訃報、八代亜紀さん死去

八代亜紀さんが亡くなったというニュースが流れました。 www.yomiuri.co.jp その芸名でも明らかなように、熊本県八代市出身です。 最近はしばしば帰郷しており、様々な催しに参加されるなど故郷とのつながりを大切にされていました。 私も色々な場面でお姿を…

「名画のコスチューム」内村理奈著

現代でもそうですが、中世から近世にかけての時代には職業特有の服装などがありました。 それには理由があることが多いのですが、今では忘れられていることもあります。 この本の著者の内村さんは西洋服飾史が専門ということです。 多くの絵画に様々な職業の…

都道府県一つずつ、私の「こころの風景」その3 甲信越・北陸

もう忘れかけていましたが、性懲りもなく、各県ベスト1の私の「こころの風景」続けます。 今回は甲信越から北陸にかけて。 新潟県 「越後湯沢周辺の積雪の風景」 新潟には縁が薄く、旅行で訪れたというのが1回ですが、選んだのは降り立ったところではなく…

「文系のために東大の先生が教える バイアスの心理学」植田一弘監修

バイアスとは偏りや先入観という意味ですが、心理学的には「認知バイアス」というように使い認識のゆがみのために合理的な判断ができないことを指します。 この本ではあまり科学的な思考が得意ではない?文系の人のために分かりやすくバイアスというものを説…

夢の話「火災避難訓練をする」

毎日のように地震被災地での消防隊員さんたちの活躍を見ているせいか、火災の避難訓練をするという夢を見てしまいました。 舞台はどうやら大学のようです。 私はその中で防災の責任者ということですから、大学でいえば准教授か助教といったところでしょうか…

「小選挙区制は腐敗を生む」本澤二郎著

衆議院の選挙制度は現在「小選挙区比例制並立制」というものなっています。 この制度が現在のような政治状況を作った元凶であると私も批判していますが、この制度に変えられたのが1994年でした。 当時も私もすでに中年の域に達していましたが、それほど…

アニサキスの食中毒防止に電撃ショック作戦

サバやサケ、イカなどの刺身に潜んでいて食中毒の原因となるアニサキスは多くの中毒患者の発生につながっています。 加熱はもとより、冷凍しただけでもアニサキスは死んでしまうため、不安はなくなるのですが、どうしても生で刺身を食べたいという人が多いた…

「美味方丈記」陳舜臣・錦墩著

中国(台湾)にルーツを持ちながら日本生まれで日中両国の文化に精通し多くの小説を書き残した陳さんが奥様と共に様々な料理について語った本です。 中国の料理の話ばかりでなく日本のことについても触れており、その範囲は広いものです。 中国の料理の手法…

小選挙区制はダメと最初から分かっていた。制定当時の批判本を読みました。

最近のことですが、衆議院選挙制度で小選挙区制が定められた1994年当時にその批判を本にしたものを読みました。 これは元東京タイムズの政治部記者から次長までなって、その後政治評論家となっていた本澤二郎さんという方が1993年、小選挙区制制定の…

「日本のコメ問題」小川真如著

コメ問題といえば、減反と言われてきた米生産調整、米価、経営規模、後継者不足、高齢化、耕作放棄地ということがよく話題になりますが、こうした個別の課題も重要なことながら、まずはこれまでの経緯を見たうえで5つの転換点というものを考えていく必要が…

またも「口先だけ総理」か。能登半島地震への自衛隊派遣の初動対応が遅い。

能登半島地震は大きな被害が出ていることが徐々に明らかになっており、また道路が寸断されていて孤立集落も多くなっています。 建物崩壊で下敷きになった人も数多く、その救出もままならない状況です。 岸田首相は全力を尽くして救難救援にあたると言っては…

「ウイルスVSヒト」」ジョン・S・トレゴニング著

新型コロナウイルスによる感染症流行COVID-19は世界的なパンデミックとなり人類社会に大きな影響を与えました。 しかし人類はこれまでもずっと様々な感染症にさらされ続けてきており、これまでの人類の多くは感染症で死亡したものと考えられます。 そのよう…

太陽光発電パネルは地震などで破損の場合も感電事故の危険性あり。

能登半島地震では太陽光発電装置の被災も多いようですが、装置が壊れていても発電は行われるため、感電事故の危険性があるようです。 news.yahoo.co.jp 注意喚起が繰り返されているようですが、そこで批判が飛び火したのが東京都の小池知事。 環境重視のポー…

「ほんとうの多様性について話をしよう」サンドラ・ヘフェリン著

人間社会での多様性といえば、国や人種、性的指向など様々なバックグラウンドを持つ人々を受け入れるということですが、日本はそれにまともに取り組もうという意識が弱いようです。 本書著者のサンドラ・ヘフェリンさんは日本人の母親とドイツ人の父親を持ち…

正月早々、大地震・大事故、今年はどんな年になるのか。

1日に今年の出来事予想を書いたばかりですが、そのすぐ後に大地震・大事故が連続して起きています 正月気分を完全に吹き飛ばしたのが能登半島で起きた大地震でした。 www.yomiuri.co.jp最大震度が7,マグニチュード7.6という激しいもので、揺れの強度では…

「ルポルタージュ 無関心の報酬」鎌田慧著

ルポライターの鎌田さんは潜入ルポといった手法で社会の闇を突き、多くの読者に衝撃を与えてきました。 この本は1988年の出版でその頃の社会の矛盾の拡大をテーマにしてあちこちに発表した文章をまとめたものです。 当時は不景気などで会社経営が厳しく…

「高島屋ぐちゃぐちゃケーキ事件」高島屋の対応が悪く長引きそう。

もう「高島屋ぐちゃぐちゃケーキ事件」で名が残りそうな情勢ですが、高島屋の経営者が「責任は高島屋にあるが原因追及は困難」と表明したことでさらに批判を集めています。 これについて、東北大学特任教授という増沢隆太さんの監修で記事が出ていました。 b…