爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

都道府県一つずつ、私の「こころの風景」その4、東海、近畿

結構大変になりましたが、一応全国やっておきます。

 

静岡県

西伊豆戸田から見た富士山」

大学の頃友人たちと行きました。

今なら自動車で行くのでしょうが、当時はまだ学生で車を持っているものなどほとんどなく、電車と船を乗り継いでの旅行でした。

皆は東京から東海道線で、私は途中の茅ヶ崎駅から合流です。

沼津まで行き、駅から港までバスで、その先は沼津港発の西伊豆方面行の定期船がありました。

その戸田港で下船、歩いて岬の方まで行きました。

戸田港の北側は岩山が高く、港からしばらくは見通しがきかないのですが、そこを抜けると海越しに富士山が見えました。

その方向から見る富士山は普段湘南地方から見るものと少し印象が違い、ほっそりとしたように見えました。

おそらくかつての噴火時の風向きによって堆積する方向の影響だとは思いますが。

それが海の上に浮かんでいるように見えるという、趣のあるものでした。

 

愛知県

名古屋駅前、高層ビルの最上階から見た名古屋市内」

このシリーズで書いていて一番難しかったのが愛知県です。

名古屋には幼児期の2歳から7歳まで暮らし、ものごころついたというのがここでした。

さらにその後もたびたび訪れてはいます。

しかしどうも一番こころに残った光景は何かというと迷ってばかりです。

幼児の頃に暮らしていた時期の記憶はさすがにあいまいで、東山動植物園平和公園などにはよく行っていたはずなのですが、断片的にしか覚えていません。

その後大きくなってから訪ねた時はたいてい忙しく、どこに寄ることもなくすぐ帰るといったことが多く、あまり景色を見たということがありません。

その中で、出張の途中で寄った時に知人に連れて行ってもらったのが名古屋駅前の高層ビルの最上階のラウンジでした。

名古屋が一望と言えるような景色でびっくりしました。

 

岐阜県

「高山城址から見た高山市内」

岐阜県も難しいところです。

幼児期には親に連れられてあちこち訪ねていますし、その後も通り過ぎることは数知れず。

しかし、もう20年ほど前になりますが、関東で勤務していた頃に社内旅行で訪れた高山はそれまで行った経験がなく、目新しいものでした。

高山市内のホテルに宿泊後、朝からしばらく自由行動といういい加減なプランで、皆は有名な観光スポットに出かけたのですが、自分ひとりでちょっと変わったところに行ってやろうと思い、町のはずれに見えた丘の上に登ってみることにしました。

それが高山城址ということでした。

高さはそれほど無いのですが、そこまで登ると町が一望できました。

 

滋賀県

湖西線を走る特急サンダーバードから見たきらきら光る琵琶湖の湖面」

滋賀県には降り立ったという覚えがなく、「訪れた都道府県」には入らないのですが、通過だけは数知れずしています。

その中でも、金沢に仕事で行っていた頃に自宅に帰省するために利用したサンダーバードから眺めた琵琶湖の風景は心に残るものでした。

特に冬場は金沢はほとんど毎日雪で、太陽の光などほとんど見ることもできない状況でした。

それがいざ帰省ということになり金沢から乗車、車窓も初めのうちは雪空ですが、福井から滋賀に入ることには徐々に日が射してくるようになります。

その光が琵琶湖の湖面に当たってきらきらと光る光景は素晴らしいものでした。

まぶしいということで、窓際の乗客は日除けを下ろす人も多かったのですが、私はいつまでも見ていたいと感じていました。

 

京都府

蒸気機関車の写真を撮りに行った保津峡の風景」

蒸気機関車の最後の活躍が見られた昭和40年代、高校入学前の休みに山陰線の機関車の写真を撮るために保津峡を訪れました。

現在は山陰本線はトンネルばかりの路線となり、保津川沿いを走るのはトロッコ列車ようの観光路線となってしまいましたが、当時はそちらが山陰本線でした。

三月でしたがまだ寒く雪がちらちらと舞っていました。

写真の腕もまだまだの当時、その峡谷の暗さは予想外で、シャッタースピードを速くすることが難しく、ピンボケの写真ばかりになってしまったのもほろ苦い思い出です。

その時川の近くまで降りて線路を見上げて撮影していたのですが、その自分の前を保津川下りの舟が通り過ぎていきました。

それに乗っていたのが若い女性が一人だけ。

その光景はまだ15歳の少年にとってはよくわからない大人の世界に見えました。

 

あまりにも長くなりすぎたので、東海・近畿編も2つに分けます。つづく。