爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

熊日新聞コラムより、江川紹子さんが「米司法の透明性」について書いていました。

我が家の購読新聞は地方紙の熊本日日新聞ですが、そのコラムの「江川紹子の視界良好」でジャーナリストの江川紹子さんが「米司法の透明性」を書いていました。(2024・4・25) 有料会員でないと読めないと思いますので概略を紹介しておきます。 米大リーグの…

「プーチンの10年戦争」池上彰、佐藤優著

日本でも有数のロシア通と見られる佐藤さんなので、ロシアのウクライナ侵攻以来解説や対談でいろいろと忙しいのでしょうか。 この本では池上彰さんとの対談でロシア情勢や歴史などについて語っています。 なお、題名の「10年戦争」というのには2つの意味…

まあ期待はしてなかったけど、思ったよりひどい政治資金規正法改革案

政治資金パーティーの裏金問題の対策として自民党が規正法改革案というのを出しました。 しかし野党の言葉を借りるまでもなく「国民にとってゼロ回答」でしょう。 www.tokyo-np.co.jp収支報告書を会計担当者に任せたという言い訳があったから、そこだけ変え…

「鬼平犯科帳(十八)」池波正太郎著

まだまだ続きます。 「俄か雨」久しぶりに市中見回りに出た平蔵は、目黒の先で俄雨に見舞われ、百姓家に雨宿りに入りますが、そこは無人の空き家のようでした。 そこにちょうど他の雨宿りが入ってきたので身を隠しますが、それが火付け改め方同心細川峯太郎…

家の周囲で宅地造成が続く

私の家は熊本県八代市の中心部から数Kmのところにあります。 これまではかなり広く水田が残っており、我が家のすぐ前も大きな水田だったのですが、その4分の1ほどが宅地造成されました。 このあたりでは続々とそういった場所が増えています。 とはいえ、八…

「トクヴィル 現代へのまなざし」富永茂樹著

フランスの思想家アレクシス・ド・トクヴィルはフランス革命の直後に生まれて民主主義というものを深く考察し、また当時市民の国として新たな社会構築が進んでいたアメリカを視察して「アメリカのデモクラシー」などの本を書いたことでも知られています。 政…

「内田樹の研究室」より「居場所がない」

内田樹さんが日本の若者の現状について書いています。 blog.tatsuru.comそのキーワードは「居場所がない」 よくその言葉を聞きますが、内田さんの見るところまったく「居場所がない」ということは無いはずです。 しかしそこに居たとしても安穏には感じられな…

「海洋プラスチックごみ問題の真実」磯辺篤彦著

最近はナノプラスチックが海水中にも増加しているといった話が聞かれます。 しかしその研究はまだ確実なものではないようです。 これまでのところ正確な結果が出せる研究というものは、1㎜程度より大きいプラスチック片、マイクロプラスチックのもので、そ…

夢の話「歯科の手術をする」

書こうかどうしようかと思いましたが、ここまで鮮明な夢を見たのも久しぶりで、もったいないので書いておきます。 私は医師になりたてのようです。 同期の連中と数人でまだまだ研修をしなければなりません。 そこに出てきた話が「歯の治療」 現実世界であれ…

「消費者庁が本腰」って、そこだけか。「No.1広告」

「〇〇でNo.1」と叫ぶような広告が目につきましたが、それが事実でないとして消費者庁が「本腰」を入れたそうです。 xtrend.nikkei.com例の「景品表示法違反(優良誤認)」というものでの措置命令ですが、わずか2週間あまりの間に12社の「No.1広告」につ…

「鬼平犯科帳(十七)特別長編鬼火」池波正太郎著

これも特別長編として一冊が一つの話になっています。 この話もミステリー的要素が強く、謎を小出しにして読者も全く分からないままに話が進むというものですので、もしも読んでみようという方は以下の紹介文は読まない方が良いかもしれません。 平蔵がたま…

初めから一時金のつもりで貰ったものなのに、今更無くなるといって問題視?

高レベル放射性廃棄物の処分地選定で、文献調査を受けるだけでも20億円が交付されるという変な?制度での混乱があちこちで起きていますが、早い時期にそれを受け入れて金を貰った自治体でそれが無くなるという極めて当たり前の話が報道されていました。 ww…

「崩れゆく世界 生き延びる知恵」副島隆彦、佐藤優著

鋭い論客として知られる副島隆彦さんと佐藤優さんが世界情勢や国内政治について対談し、2015年に出版した本です。 当時はまだ安倍政治をもてはやす風潮でしたが、その欺瞞や虚構を厳しく批判しています。 またウクライナ情勢では親ロシアのヤヌコヴィッ…

「内田樹の研究室」より「ポスト日米安保の時代」

久しぶりに内田樹さんのブログ「研究室」からです。 題が「ポスト日米安保の時代」 blog.tatsuru.comいよいよ「もしトラ」が迫ってきました。 これでどうなるのか、内田さんがとあるビジネスマンの会合で話をしたそうです。 トランプが前に大統領だった時に…

「死の虫 ツツガムシ病との闘い」小林照幸著

ツツガムシ病という病気の名前はかなり有名なものでしょう。 古代から知られており、遣隋使を派遣した聖徳太子が隋の皇帝に送った国書に「恙無きや」という言葉があったということは有名でしょう。 また「つつがない」という言葉も広く使われていたものでし…

「鬼平犯科帳(十六)」池波正太郎著

江戸の町では次々と事件が起こり、それを食い止めるための平蔵や火盗改めの苦闘は続きます。 「影法師」火付け盗賊改め方同心木村忠吾は同僚吉田藤七の娘おたかとの婚礼を間近に控えていました。 しかしおとなしく婚礼を待つという忠吾ではなく、結婚すれば…

地震相次ぐ、高知と愛媛で震度6弱

昨夜11時過ぎですからもうすっかり眠っていた時間ですが、スマホの緊急地震速報が鳴り響いて目が覚めてしまいました。 熊本地震から8年ということでテレビ番組もあれこれ見たばかりで、あの速報の音は記憶を呼び覚ますものでした。 ほどなくゆさゆさと揺…

「フリースタイル言語学」川原繁人著

川原さんは言語学その中でも音声学という分野の研究者です。 音声学などといってもほとんど分からない人がほとんどだと思いますが、言葉というものが母音と子音が組み合わさってできており(日本語以外の場合、子音ばかりがつながる言葉もあるようです)、さ…

クジラやイルカの漂着は地震の前兆ではない。

様々なトンデモニュースを流してくれるNHK朝の番組ですが、今回のものはまともなものと思いました。 「クジラやイルカの漂着は地震の前兆ではない」というものです。 www3.nhk.or.jp東日本大震災や熊本地震、能登半島地震などの大きな地震の前にイルカやクジ…

「鬼平犯科帳(十五)」池波正太郎著

この第十五巻は他の巻とは異なり一冊で「特別長編”雲竜剣”」となっています。 初出発表は月刊誌”オール讀物”に七ヵ月に渡り連載されていますので、一編ごとに題名は付けられていますが、長編小説として続いた内容となっています。 火盗改めの与力同心が続け…

八代市立博物館企画展「新収蔵品展」

八代市立博物館は6月末をもって休館し、改装工事を2年ほどかけて行うようです。 その前に最後に近い企画展として新収蔵品展というのを開催していました。 会場で頂いたパンフレットを貼っておきます。 品物としては脇差と刀の鐔がありました。 文書では「八…

「水と緑と土 伝統を捨てた社会の行方 改版」富山和子著

本書の初版の出版は1974年、まだ石油ショック前で高度経済成長の最終期とも言える時期です。 その時代にこのような環境重視の提言を行うことができたということには驚きです。 著者の富山さんは記者から始めて主に都市問題を扱ってきたということですが…

イスラエルとイラン、報復の連鎖が広がり続ける

イランが支援していたハマスやヒズボラ、フーシなどがイスラエルに対する攻撃を続けているとして、イスラエル軍はシリアのイラン大使館を空爆し多くの人を殺傷しましたが、それに対してイランはイスラエルをミサイルや無人機で攻撃しました。 それに対してさ…

「脱毛の歴史」レベッカ・M・ハージグ著

現代のアメリカでは体毛は忌み嫌われているかのようで、頭髪以外の毛というものは存在を許されないかのようです。(男性のヒゲは除く?) しかしこういった風潮はずっと続いていたわけではなく、様々な歴史的変遷があったようです。 アメリカにやってきたヨ…

熊本日日新聞掲載の「読者の声」で「市電を廃止して渋滞緩和を」という困った意見

熊本日日新聞には編集部に寄せられた意見を掲載する「読者の声」というコーナーがあります。 そこに数日前に掲載されたのが「市電は延伸するのではなく廃止して交通渋滞を緩和しろ」というものでした。 熊本市は最近は非常に交通渋滞が激しくなっています。 …

「鬼平犯科帳(十四)」池波正太郎著

この巻では正面から大盗賊との対決というものを扱ってはいませんが、やはり様々な方向から盗賊と関わり合っていきます。 「あごひげ三十両」火盗改の与力高田万津之介が酒に酔い大名の家臣と喧嘩という事件を起こしてしまい、平蔵は若年寄堀田摂津守から謹慎…

リニア新幹線が遅れたのは川勝知事のせいばかりではない。プレジデントオンラインの記事より。

リニア新幹線の工事に反対してきた静岡県の川勝知事が辞任したことにより、工事が進展するかのようなムードになっていますが、そんなものではないという経済ジャーナリストの磯山友幸さんの記事がありました。 president.jpそもそもリニア新幹線は静岡県には…

「世界史を変えた金属」田中和明著

人類文明の始まりは石器などだったのかもしれませんが、ごく初期から金属の利用を始め、現在は各種金属が身の回りにあふれているようです。 そういった金属が「世界史を変えた」ということで、歴史に沿って金属との関りをたどっていきます。 なお、著者の田…

小林製薬の紅麹サプリ事件、原因は本当にプベルル酸なのか。

小林製薬の紅麹サプリを食べて腎臓疾患となり死亡者まで出たという事件で、その原因物質が青カビがつくる「プベルル酸」という物質ではないかという話が、やや唐突に出てきましたが、今のところそれを疑うといったものはあまり出てこないようです。 私も一応…

「脱炭素化」に原発は必要なのか不要なのか。ブルームバーグに載っていた記事に正反対のものが。

「脱炭素化」という言葉ばかりが独り歩きし、その中身は千差万別、玉石混交(本当は石とも言えないガラクタ)、魑魅魍魎とも言うべき有様です。 ブルームバーグの記事で全く正反対ともいえるものがありました。 www.bloomberg.co.jp電事連副会長の佐々木氏が…