インターネット接続が当たり前となり、様々な情報に触れることができるようになりましたが、その情報というものが実際にはどういうものなのか、それがはっきりとはしていないようです。
そのような「情報過多時代」の中で、
「検索エンジンで色々なキーワードを使っているがなかなかほしい情報が見つからない」
「自分が調べた情報が正しいか確信が持てない」
「調べたい情報が本当にないのか」
といった疑問を持つ人のための入門書だということです。
章題を見ていけばだいたいの内容も掴めそうです。
第1章「あふれる情報と求められる調べるチカラ」
第2章「情報感度は誰でも身につけることができる」
第3章「情報源について知る」
第4章「インターネットで調べる」
第5章「インターネット以外のネットワークから調べる」
終章「調べるチカラを磨くための7つのポイント」
特に面白いのは5章、「インターネット以外の」というところでしょうか。
どうしても手軽なインターネット情報に頼ることが多いようですが、実際にはそれ以外のルートからの情報が重要ということです。
デジタル化が進んだとはいえ、まだまだアナログの情報は多数を占めており、それがネットにすべて上がっているということはありません。
これを常に頭において検索することが必要なようです。
ネット検索で、キーワードをスペースを空けて並べて行うことは普通ですが、これは実は「AND検索」をしていることになります。
その並べたキーワードをすべて含む情報のみを選び出します。
しかし、ANDだけでは効果的な検索は難しく、NOT演算やOR演算を組み合わせることでより正確で速い検索が可能となります。
具体的には「OR」という句で結んだり、キーワードの前に「ー」をつけることでNOTを表すという方法です。
インテリジェンス機関というものが各国にあり、アメリカのCIA、イギリスのMI6(現在はSIS)といったものが有名ですが、これらの組織がどうやって情報を集めているか。
スパイ映画のようにスパイが活躍して、といったイメージがありますが、実際にはその集める情報の95%以上は公開情報だということです。
残りの5%にスパイの活躍場があるのかもしれませんが。
しかしその公開情報を用いてどのような結論を出すかというところが重要であり、アメリカのCIAでもイラクの大量破壊兵器保有ではとんでもない失敗をしてしまいました。
ネット情報の多さに目を奪われるかもしれませんが、実際には同僚や知人、得意先といった人的な情報源というものがかなり大きく影響してきそうです。
そういった人々から有用な情報を得るコツは、やはりギブアンドテイクということです。
やはりコンピュータの前に座ってネットを見ているだけではダメなようです。