爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

二酸化炭素温暖化よりよほど起こりそうな「火山の冬」

インドネシアでまた火山噴火が起きましたが、このところかなり大きな噴火が相次いでいるようです。 このような火山の大噴火により世界の気温が低下する、「火山の冬」ということが起きるのは良く知らていることです。 しかも二酸化炭素温暖化のようにこのま…

「古代北東アジアの中の日本」西谷正著

古代日本の歴史を見ていくには北東アジアすなわち朝鮮半島や中国大陸との関係を見ていくのは必須と言えます。 しかしこれまでは日本史と世界史(中国史・朝鮮史)とに分かれてしまい相互の連絡が悪かっただけでなく、研究者も双方をまんべんなく見ていくとい…

衆議院議員補選、東京15区の候補者による選挙妨害

衆議院議員の補欠選挙が終わりましたが、東京15区において候補者の一人が他の候補者の街頭演説を妨害する行為を行ったということが問題となっています。 www.sankei.com「つばさの党」という政治団体から立候補した根本良輔という候補が他の候補者の街頭演…

石炭火力全廃、日本は孤立というが。

G7のエネルギー環境相会議で石炭火力発電の全廃を2035年までに行うということになったそうです。 それに抵抗している日本はG7で孤立しているとも。 www.asahi.comしかし私の見るところ世界で「孤立」しているのはこれを無理に推し進めているG7でその中…

「光と影のTSMC誘致」深田萌絵編著

台湾の半導体メーカーTSMCの新工場を熊本県に誘致したことにより、関連企業の熊本進出も相次ぎ好景気で沸き立っているようです。 直接の副作用として県北の工場立地となった菊陽町や大津町周辺では交通渋滞が激しくなったということがニュースとなり、その対…

急激な円安に政府日銀が為替介入か、しかし効果が無い可能性大

為替相場で円安が進み1ドル160円を越えたところで急激に円高に振れるという動きで、政府日銀の為替介入が行われた可能性が指摘されています。 しかしこのような介入も効果はないだろうということです。 www.bloomberg.co.jpゴールドマンサックスの元チー…

火力発電所のエネルギー収支(EPR)

火力発電所などのエネルギー収支(EPR)について具体的なデータがないかと思い探しましたが、かなり古いものが見つかりました。 1990年に当時の電力中央研究所所属の内山さんという方が論文ではなく総説として おそらくエネルギー資源学会の会報に掲載し…

衆院補選三選挙区で立民全勝

28日の衆議院議員補欠選挙で、東京、島根、長崎のいずれでも立憲民主党の候補が当選、自民党は議席を失いました。 mainichi.jp東京、長崎では自民党は候補者すら立てていないのですから、全敗以前の問題です。 島根1区では小選挙区制施行以来これまで一度…

「鬼平犯科帳(二十)」池波正太郎著

終わりに近くなり、老いた剣客、盗賊の悲哀といったものが多くなってきたように感じます。 「おしま金三郎」かつて火盗改同心であった松波金三郎は情報入手のため女盗賊と情を通じたことが露見しお役御免となり追放され町人となりました。 一味はお縄となり…

半導体産業育成のためには補助金支出が必要なのか。

台湾のTSMCの熊本工場誘致のためにすでに5000億あまり、第二工場も含めると1兆円以上の補助金を支出するそうですが、日本企業のラピダスにも5900億円、今後最大9200億円の補助金を出す方針だそうです。 これについて野口悠紀雄さんが苦言を呈し…

「諸葛亮 (上)(下)」宮城谷昌光著

三国志の中でも主人公の一人ともいえる諸葛亮孔明です。 三国志などもすでに本としている宮城谷さんが改めて諸葛孔明を取り上げました。 ただし既に本筋ともいえる三国志を書いていただけにさらに諸葛孔明をどう扱うかということは難しかったのかもしれませ…

田中宇さんの「国際ニュース解説」より「イランとイスラエルの冷たい和平」

イランとイスラエルの直接攻撃でどうなるかと思ったのですが、今のところ続いての戦闘はないようです。 田中宇さんの「国際ニュース解説」でその辺のところが説明されていました。 tanakanews.comイスラエルに対するイランの攻撃に反撃したイスラエルですが…

「鬼平犯科帳(十九)」池波正太郎著

延々と続くように思えたのですが、あと数冊となりました。 「霧の朝」深川万年町の桶屋の富蔵は本業は女房のおろくに任せっぱなしで御用聞きの政吉の手先となって働くことがほとんどです。 その子の幸太郎は貰い子だったのですが、かどわかされてしまいます…

熊日新聞コラムより、江川紹子さんが「米司法の透明性」について書いていました。

我が家の購読新聞は地方紙の熊本日日新聞ですが、そのコラムの「江川紹子の視界良好」でジャーナリストの江川紹子さんが「米司法の透明性」を書いていました。(2024・4・25) 有料会員でないと読めないと思いますので概略を紹介しておきます。 米大リーグの…

「プーチンの10年戦争」池上彰、佐藤優著

日本でも有数のロシア通と見られる佐藤さんなので、ロシアのウクライナ侵攻以来解説や対談でいろいろと忙しいのでしょうか。 この本では池上彰さんとの対談でロシア情勢や歴史などについて語っています。 なお、題名の「10年戦争」というのには2つの意味…

まあ期待はしてなかったけど、思ったよりひどい政治資金規正法改革案

政治資金パーティーの裏金問題の対策として自民党が規正法改革案というのを出しました。 しかし野党の言葉を借りるまでもなく「国民にとってゼロ回答」でしょう。 www.tokyo-np.co.jp収支報告書を会計担当者に任せたという言い訳があったから、そこだけ変え…

「鬼平犯科帳(十八)」池波正太郎著

まだまだ続きます。 「俄か雨」久しぶりに市中見回りに出た平蔵は、目黒の先で俄雨に見舞われ、百姓家に雨宿りに入りますが、そこは無人の空き家のようでした。 そこにちょうど他の雨宿りが入ってきたので身を隠しますが、それが火付け改め方同心細川峯太郎…

家の周囲で宅地造成が続く

私の家は熊本県八代市の中心部から数Kmのところにあります。 これまではかなり広く水田が残っており、我が家のすぐ前も大きな水田だったのですが、その4分の1ほどが宅地造成されました。 このあたりでは続々とそういった場所が増えています。 とはいえ、八…

「トクヴィル 現代へのまなざし」富永茂樹著

フランスの思想家アレクシス・ド・トクヴィルはフランス革命の直後に生まれて民主主義というものを深く考察し、また当時市民の国として新たな社会構築が進んでいたアメリカを視察して「アメリカのデモクラシー」などの本を書いたことでも知られています。 政…

「内田樹の研究室」より「居場所がない」

内田樹さんが日本の若者の現状について書いています。 blog.tatsuru.comそのキーワードは「居場所がない」 よくその言葉を聞きますが、内田さんの見るところまったく「居場所がない」ということは無いはずです。 しかしそこに居たとしても安穏には感じられな…

「海洋プラスチックごみ問題の真実」磯辺篤彦著

最近はナノプラスチックが海水中にも増加しているといった話が聞かれます。 しかしその研究はまだ確実なものではないようです。 これまでのところ正確な結果が出せる研究というものは、1㎜程度より大きいプラスチック片、マイクロプラスチックのもので、そ…

夢の話「歯科の手術をする」

書こうかどうしようかと思いましたが、ここまで鮮明な夢を見たのも久しぶりで、もったいないので書いておきます。 私は医師になりたてのようです。 同期の連中と数人でまだまだ研修をしなければなりません。 そこに出てきた話が「歯の治療」 現実世界であれ…

「消費者庁が本腰」って、そこだけか。「No.1広告」

「〇〇でNo.1」と叫ぶような広告が目につきましたが、それが事実でないとして消費者庁が「本腰」を入れたそうです。 xtrend.nikkei.com例の「景品表示法違反(優良誤認)」というものでの措置命令ですが、わずか2週間あまりの間に12社の「No.1広告」につ…

「鬼平犯科帳(十七)特別長編鬼火」池波正太郎著

これも特別長編として一冊が一つの話になっています。 この話もミステリー的要素が強く、謎を小出しにして読者も全く分からないままに話が進むというものですので、もしも読んでみようという方は以下の紹介文は読まない方が良いかもしれません。 平蔵がたま…

初めから一時金のつもりで貰ったものなのに、今更無くなるといって問題視?

高レベル放射性廃棄物の処分地選定で、文献調査を受けるだけでも20億円が交付されるという変な?制度での混乱があちこちで起きていますが、早い時期にそれを受け入れて金を貰った自治体でそれが無くなるという極めて当たり前の話が報道されていました。 ww…

「崩れゆく世界 生き延びる知恵」副島隆彦、佐藤優著

鋭い論客として知られる副島隆彦さんと佐藤優さんが世界情勢や国内政治について対談し、2015年に出版した本です。 当時はまだ安倍政治をもてはやす風潮でしたが、その欺瞞や虚構を厳しく批判しています。 またウクライナ情勢では親ロシアのヤヌコヴィッ…

「内田樹の研究室」より「ポスト日米安保の時代」

久しぶりに内田樹さんのブログ「研究室」からです。 題が「ポスト日米安保の時代」 blog.tatsuru.comいよいよ「もしトラ」が迫ってきました。 これでどうなるのか、内田さんがとあるビジネスマンの会合で話をしたそうです。 トランプが前に大統領だった時に…

「死の虫 ツツガムシ病との闘い」小林照幸著

ツツガムシ病という病気の名前はかなり有名なものでしょう。 古代から知られており、遣隋使を派遣した聖徳太子が隋の皇帝に送った国書に「恙無きや」という言葉があったということは有名でしょう。 また「つつがない」という言葉も広く使われていたものでし…

「鬼平犯科帳(十六)」池波正太郎著

江戸の町では次々と事件が起こり、それを食い止めるための平蔵や火盗改めの苦闘は続きます。 「影法師」火付け盗賊改め方同心木村忠吾は同僚吉田藤七の娘おたかとの婚礼を間近に控えていました。 しかしおとなしく婚礼を待つという忠吾ではなく、結婚すれば…

地震相次ぐ、高知と愛媛で震度6弱

昨夜11時過ぎですからもうすっかり眠っていた時間ですが、スマホの緊急地震速報が鳴り響いて目が覚めてしまいました。 熊本地震から8年ということでテレビ番組もあれこれ見たばかりで、あの速報の音は記憶を呼び覚ますものでした。 ほどなくゆさゆさと揺…