爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

社会問題

ラピダスは北海道でどれだけ電力を消費するのか。

台湾の半導体大手のTSMCは熊本県に工場建設を進め、やがて稼働開始となりますが、国内企業のラピダスは北海道に建設するということになっています。 しかし半導体製造工場というのは非常に多量の電力を消費します。 北海道は本当に大丈夫だろうかという話を…

CO2削減の救世主、大化けなるかエタノール、ってなるわけない。

昔から何度も何度も話だけは上がってきてそのままという、エタノールが「CO2削減の救世主になるか」ということです。 toyokeizai.netそんなものに見込みがあるならもう50年以上も前になっているはずです。 エタノール(エチルアルコール)は主に糖分を原料に…

機能性表示食品、健康食品の有効性・安全性は大丈夫か。NHKが調査しました。NHKしかできないことかも。

小林製薬の紅麴サプリで大きな健康被害事件が起きましたが、他にも問題のありそうな機能性表示食品、健康食品は多いのでは。 こういった問題についてNHKが多くの専門家と共に調査したものです。 こういった商品の広告宣伝は民間放送には溢れており、放送局の…

「いったん吸収された二酸化炭素」がどうなるか、そこに意識が向かわないのはなぜか。

二酸化炭素悪者説といった風潮が世の中を広く(ただし先進国だけ)覆っているように見えますが、そんな中、「海藻に二酸化炭素を吸収させる」ブルーカーボンというものが期待を集めているようです。 news.yahoo.co.jp 確かに数億年の昔に大気中の二酸化炭素…

「タレント文化人100人斬り」佐高信著

1980年代から90年代にかけて、「噂の真相」という雑誌が売れていましたが、そこに「タレント文化人筆刀両断」というタイトルで連載していた記事を100篇まとめて単行本としたものです。 本書解説も噂の真相誌の編集長、岡留安則氏が書いています。 …

畝山智香子さん、退職後FOOCOM.NETで「野良猫食情報研究所」の連載開始

元国立医薬品食品衛生研究所の安全情報部長を勤められていた畝山智香子さんが退職後、FOOCOM.NETの専門家コラムで「野良猫食情報研究所」という連載をスタートさせるそうです。 今回はその第一回として小林製薬の紅麹サプリを取り上げていました。 foocom.ne…

「読解力」とは何か。

新井紀子さんなどが中心となって進められた「東大入試をロボットに受けさせる」プロジェクトから派生した「読解力調査」というものが非常に興味深い結果を出しました。 それによると現在のAIもまだ複雑な文章を読むこともできず、「AIが人間の仕事を奪う」な…

米中新冷戦が日本の再経済成長をもたらす。のか。エミン・ユルマズ氏の指摘

米中が新冷戦ともいえる状況になるといった観測がされています。 そんな中、中国に進出した企業の撤退が相次いでいますが、その行先は日本なのでしょうか。 president.jp 中国で製造していた企業は急いで脱出し代わりの生産国を見つけなければなりませんが、…

「デジタルの作法 1億総スマホ時代のセキュリティ講座」宮田健著

デジタル化というものがスマホ全盛となることで大きく進展し、日本でもほとんどの人がネットに接続するという時代になってきました。 しかし手軽になるほどそのセキュリティがおろそかになるということも多いようです。 そういったスマホ利用に関わるセキュ…

「津波災害 増補版」河田惠昭著

本書初版が出版されたのは東日本大震災の3か月前、それに書いたことが現実となったことに大きなショックを受けたそうです。 それからは政府の会議や調査会に参加しました。 今後も南海トラフ地震などで大きな津波被害が起きる危険性が強いため、初版に大き…

「オタク学入門」岡田斗司夫著

オタクと呼ばれる人たちがいます。 なにやら外の人から見ると変なものに夢中になり・・というイメージですが。 オタクの中心的な存在とも言える岡田さんが、1996年に出版されたものを2000年に文庫化して出版、さらにこの本を読んだという、ガンダム…

「人類は石油なしでも生きていけるか」GIGAZINEの記事だが、まともな根拠を示さずに大丈夫?

GIGAZINEの記事で「人類は石油なしでも生きていけるか」というのが掲載されていました。 gigazine.net今、懸命に化石燃料からの脱却を図っているかのように見えますが、実際にはまだまだ多くの分野で化石燃料、特に石油に頼っています。 発電分野ではすでに…

中国では安売り店が流行、「日本型デフレ」になるのか。

中国では低価格を売り物にした安売り店が増えており、これは「日本型デフレ」の到来を示しているのではないかという指摘です。 jp.reuters.com中国の経済状況は厳しいという話は聞きますが、安売り店の動向でデフレに向かっていることが分かるとは。 あたら…

「宝くじで1億円当たった人の末路」鈴木信行著

「何とかの人の末路」という題で書かれていますが、内容はそれほどその因果関係を検証したというほどのものではないようです。 著者は日経ビジネスの副編集長、いろいろなテーマでについてキーパーソンという専門家に聞いた記事をまとめ、日経ビジネスオンラ…

球磨川治水をダム建設でというのは間違い。ジャーナリストまさのあつこさんが指摘。

球磨川支流川辺川に建設されるダムは様々な経緯を取り込みながら結局は流水型ダムで建設ということになりました。 それについて、ジャーナリストのまさのあつこさんという方が詳しく説明しています。 jbpress.ismedia.jp川辺川ダムは1966年に最初の計画…

ひ孫を助けようとして80歳男性が水死

暑い時期になると水難事故が増え、それを助けようとした人も遭難ということがよくあります。 しかし今回岡山で起きた事故では亡くなった方が子供の曽祖父ということで、珍しい事例でしょう。 news.yahoo.co.jp 子どもが溺れてその父親がということは頻発しま…

「太陽光パネルのリサイクル義務化、政府は法制化検討」って今からやるんか。

もうすでに廃棄太陽光パネルが出始め、その処分も問題になり始めているようですが、なんと今になって政府は「太陽光パネルのリサイクルの義務化を法制化する検討を行う」そうです。 www.nikkei.com どんな製品でもそれをリサイクルしていこうとすればそれに…

「今何が正しいのか見極めるべき」だそうですが「eフューエル」など絶対に正しくない。

「eフューエル」とかいう合成燃料の一種を推進しようという動きがあるそうです。 news.yahoo.co.jpそれが何かというと eフューエルとは合成燃料の一種で、環境負荷の小さい「グリーン水素」と炭素を使って生成される。廃棄物系バイオマスや大気中から回収し…

交通系ICカード使用廃止の続報、熊本県内の利用者意識調査、および九州各県の状況

熊本県内のバス会社および熊本市電が交通系ICカードの使用を廃止するという方針を打ち出したことは全国的に話題となっているようですが、その続報で熊本日日新聞が熊本県内の利用者の意識調査、および九州各県の状況を調査したという記事です。 kumanichi.co…

メガソーラーの危険性、ようやく気が付いた人が続出、増田悦佐という人の記事

太陽光発電というものがいかに危険なものか、人類、地球環境その他を大きく傷つけるものだということがようやくはっきりと姿を現しているようで、多くの人が気が付いています。 今回はアゴラに書かれた増田悦佐という方の記事です。 agora-web.jp増田さんは…

読解力というものは教育できるのか、打開策はあるのか。

AI学者の新井紀子さんという方の書いた本は衝撃的な内容でした。 sohujojo.hatenablog.com新井さんはコンピュータが大学入試を突破できるかというプロジェクトを主宰しましたが、選択式の私立大学などの問題はある程度できるとしても記述式の国立大特に東京…

やっぱりそう来たか。熊本市長が交通系ICカードの装置更新への補助金を要望。

熊本県内のバス会社と熊本市電が交通系ICカードの装置更新が高すぎるから使用廃止という方針を打ち出したことは全国的な話題にもなりましたが、その際の熊本市長インタビューでやけに高い高いと強調しているなと違和感を感じていました。 やはり国に対して補…

脱炭素化推進で国が亡ぶ。杉山大志さんの言うことには多くの点で同意します。

脱炭素化と言われているものはまったくその目的には合わず逆にマイナスに作用するということを何度も強調していますが、杉山大志さんもそれを解説していました。 cigs.canonこの題名の通り、このようなバカげた「グリーンエネ」をやっていると確かに「日本は…

「ウイルス学者さん、うちの国ヤバいので来てください。」古瀬祐気著

著者の古瀬さんは新型コロナウイルスパンデミックの際にはクラスター対策班の一員として活躍したのですが、結構名前も売れたもののそのために誹謗中傷にもさらされたという経験をお持ちです。 医学部卒で医師でもあるのですが、いろいろと多彩な経験をしてい…

原発は高い。何を今さら。

最近グーグルを表示すると横にニュースが出てくるようになりました。 どうやら私の検索傾向に従って興味のありそうなものを出しているようで、環境問題や政治、そして朝ドラの話題などが表示されることが多くなっています。 その中で、このところずっと上位…

合計特殊出生率1.20、過去最少と焦った末があの子育て支援法か。

昨年の合計特殊出生率が1.20と過去最少となったと報道されました。 www.nikkei.comこのままいけば人口急減になると大慌てのようです。 少子化対策といえば何でも通るかのような改正子育て支援法成立でした。 news.yahoo.co.jp名前だけ「支援金」としてあたか…

いわゆる「脱炭素化」技術のどこがおかしいのか。 その3

ここがいわゆる「脱炭素化技術」の矛盾がもっとも激しいところです。 あまりにも二酸化炭素温暖化の危害を強調し過ぎたことにより、「二酸化炭素を排出しなければ良い」という方向に短絡してしまい、その裏でエネルギーや金属資源などを無駄使いすることにつ…

グテーレスさん、非常に危機的だと言葉を尽くしていますが、やることは「化石燃料会社のCMを禁止」だけでいいの。

気温上昇が非常に速いペースだということで、環境活動家たちはここぞとばかり、(喜び勇んで)危機だ危機だと騒いでいます。 国連事務総長のグテーレス氏も立派な環境活動家ですが、またも考え抜いたセリフで危機を煽っています。 www.asahi.com自分でセリフ…

カンピロバクター食中毒二件。

主に鶏肉などの加熱不足(故意・過失含む)で発生するカンピロバクター食中毒が二件報道されていました。 こちらは「過失」の方ですね。 news.yahoo.co.jp報道では「高校の調理実習」ということで、どのような高校かは分かりませんが、まさか「食品科学科」…

「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」新井紀子著

AIがもう人間を追い越すとか、AIが人間の仕事を奪うとか、そういった話が飛び交っています。 将棋ソフトがプロ棋士に勝つことができた、もうシンギュラリティ(技術的特異点)はすぐそこだ、などということが言われます。 しかし本書著者の新井紀子さんは数…