「eフューエル」とかいう合成燃料の一種を推進しようという動きがあるそうです。
news.yahoo.co.jpそれが何かというと
eフューエルとは合成燃料の一種で、環境負荷の小さい「グリーン水素」と炭素を使って生成される。廃棄物系バイオマスや大気中から回収したCO2を原料とすることが多い
というもので、「e」とはelectro から来ており、グリーン水素を作る際に電気分解を使うのでそういう名称になるとか。
ポルシェなどが力を入れて開発中で、チリに製造工場を作り試験製造で年間13万リットルを生産するそうです。
とても燃料の製造の単位ではありません。リットルなんて酒を計る単位では。
ままごとのようで、形だけ「何か開発しています」程度のテストプラントでしょう。
このeフユーエルの長所は既存の自動車、給油設備その他をそのまま使えること。
それに対して短所はあまりにもコストが高いこと、製造能力がほんのわずかなことだとか。
もう短所として挙げるというほどでなく、絶対無理というべきほどのものと思いますが。
先日も少し書きましたが、合成燃料というものは熱の移動というものを全く無視した夢物語です。
それだけでもほとんど空論なのですが、それにさらに「e」すなわち電気による水素製造まで合わせればもう全く現実性のない話です。
ヨーロッパではすでに行き過ぎた再エネ転換で電力供給の不安が大きくなっていますが、そんな中でこのために水素製造の電気分解などを行えば電力が全く足りません。
「世界的にもeフューエルの機運が高まっている」などと書いてありますが、そんなことは全くないでしょう。
最後にこれを開発しているデビッド・リチャードソン氏という人の言葉が引用されています。
「目先のことにとらわれず、今、何が正しいのかを問い直すべきです」
そうです。こんなもののどこにも「正しさ」なんてありません。