GIGAZINEの記事で「人類は石油なしでも生きていけるか」というのが掲載されていました。
gigazine.net今、懸命に化石燃料からの脱却を図っているかのように見えますが、実際にはまだまだ多くの分野で化石燃料、特に石油に頼っています。
発電分野ではすでにかなり石油からの変換は起きているということですが、ヨーロッパはいざ知らず、世界的には石油から石炭に変わっているだけでしょう。
自動車燃料が現在でも世界の50%以上の石油の使用を占めていますが、これは電気自動車への転換が進むだろうという楽観的見通しを挙げています。
航空燃料はバイオ由来のSAFに転換するだろうという、これも幻の見通しでそんなわけがありません。
船舶が最も転換が難しいということで、本当にそうなのでしょう。
この楽観過ぎる見通しばかりの中で難しいというのは相当難しいということが分かります。
大型船舶は建造に莫大な費用がかかるため、簡単には置き換えができないとか。
プラスチックは今でも石油の使用量のかなり大きな量を占めています。
その代替として「植物などのバイオプラスチックは食料とも競合するため簡単ではない」とされていますが、それ以上の打開策には触れていません。
それにもかかわらず、「石油社会は終わる」と結論づけるのは無理でしょう。
今後「ある時点で太陽光や風力のクリーンエネルギーが非常に安価になる」という全く根拠不明の楽観論を突然放り出し、だから石油は要らなくなるなんて言ってもね。
本当の見通しを書いておきましょう。
石油なしでも生きていけるか。
生きてはいけます。ただし文明の形を大きく変えなければなりません。
これまでのエネルギー依存文明のままでは不可能です。