爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

原発は高い。何を今さら。

最近グーグルを表示すると横にニュースが出てくるようになりました。

どうやら私の検索傾向に従って興味のありそうなものを出しているようで、環境問題や政治、そして朝ドラの話題などが表示されることが多くなっています。

 

その中で、このところずっと上位に出てきているのが「原発は高い」という毎日新聞の記事です。

もう2週間以上前のものです。

mainichi.jp最初は全文が読めたようですが今は途中まででそれ以降は有料会員のみ閲覧できるようなものです。

 

内容は、電力事情を考えて原発の再稼働を進めようとしているが、専門家がアメリカの事情を紹介し、原発のコストは再エネより高いということを示したというものです。

 

なお、この専門家というのが明日香壽川氏という東北大学教授ですが、この方はたしか以前は二酸化炭素温暖化を強力に宣伝していたのではなかったかと思います。

それが発電技術の方向に転換したのでしょうか。

 

さて、「原発は高い」などと言うことはその方面に興味を持つ人ならば当然のことであり、今さら言われるまでもないことです。

その総合コストが莫大であることは福島原発事故とその将来を見れば明白過ぎるほど明白なものです。

あの補償や事故対策費もすべて原発のコストとして計上するべきものであり、いい加減に国庫から支出すべきではありません。

 

明日香さんが例に引いているアメリカの状況はもちろん福島原発は計算に入っていないでしょうが、それでも他の電力よりはるかに高いということです。

コストからみても原発は極めて不利ということでしょうが、それでも動かさなければならないのかどうか。

コストだけでは決められないこともありそうです。

 

なお、明日香さんは再エネ電力は非常にコスト安だとしていますが、これには廃棄費用が含まれていないことは明らかです。

太陽光発電などの寿命後の廃棄をどうするのかも決まっているはずもなく、それで全生涯のコストが安いかのように示すのは不当というべきでしょう。

 

しかしこのような指摘があろうと、政府は原発再稼働そして新規原発建設まで視野に入れているようです。

まあ政治資金の法改正のドタバタを見ても10年などと言うのははるか彼方と思っているのは間違いないようですから、先の話はどうでも良いのでしょう。