爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

まだ「仮定の話には答えられない」なんて言っているんだね。無能の証明。

山本太郎議員の「原発にミサイルを発射されたらどうするか」という質問に対して、またも安倍無能総理は「仮定の話には答えられない」と答弁したそうです。

 山本さんが、法案自体が仮定の話に基づいて作成されていると指摘したにも関わらず、聞く耳持たずです。

 

こういった言い方は、安倍だけに限られた話ではなく、他の政治家にも見られるようです。

 

これについては、徳本弁護士という方のサイトに詳細に解説されていました。

tokumoto-law.comこの中に書かれているように、「裁判において証言する場合」には仮定や想定、推測といったことは避けられなければならないようです。

 たとえば,裁判(訴訟)では,裁判所が証拠に基づいて事実を認定し(当事者間では事実の存否やその内容が主張立証のテーマとなっている),これに法を適用して一定の判断を下すので,証人尋問において,証人は自ら経験した過去の事実に基づいて証言するのが基本です。そのため,訴訟では,証人の経験した事実に基づかない意見や推測の陳述を求める質問は原則として禁止されています(民事訴訟規則115条2項5号,6号,刑事訴訟規則199条の13第2項3号,4号)。したがって,証人が仮定の質問(過去の事実のうち自ら経験していないものや将来起こり得る事実に基づく意見や推測を求める質問)に答えられないというのは,十分に理解できます。

これを、どうやら政治家の答弁にも流用するようになったのではないか。

そして、こういった根拠だと言うと、質問者もその権威に恐れをなしてそれ以上は話せなくなるという効果を狙ったのかもしれません。

 

徳本さんの記事には、続けて以下のようにも記されています。

野党議員や記者は「議論のプロ」ですから,こんな「仮定の質問には答えられない」との返答が何の合理性も正当性もない,単なる回答拒絶にすぎないことを明確に示して,政府関係者に誠実な回答をさせるべく,議論を尽くしてもらいたいと思います。また,政府関係者には,回答拒絶するのであれば,もっとうまく論理的・説得的にその理由(正当性)を説明してもらいたい。

まったくその通りで、このような中途半端な政治家の脅しに簡単に屈してしまうようでは情けない限りです。

 

山本太郎さんの言い方に倣うなら、

「すべての法案は仮定の話に対処するように作られているはず」です。

特に、「北朝鮮のミサイルが飛んでくるかもしれないという仮定に対してのイーズスアショア配備」や

北朝鮮の戦闘機侵攻があるかもしれない仮定に対してF35の配備」などは、完全に「侵略されるかもしれないという仮定」を基に作られています。

 

仮定や想定には答えられないのならば、このような防衛策はまったく討議できません。

このように、あくまでも討論を打ち切らせるためだけの「仮定の話には答えられない」という論法などは、簡単に打ち破ってもらいたいものです。

 

(なお、どうも私のコンピュータの日本語変換ソフトでは、「仮定の話」を「家庭の話」と変換したがります。安倍が「家庭の話」をしたくないのはよく分かりますが。)