爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「内田樹の研究室」より「民主主義の時代」

内田さんがある雑誌からインタビューを受け、その時の話に関連して「民主主義」というものの文章を書いて「内田樹の研究室」に掲載しました。 blog.tatsuru.com「民主主義」というものは、太平洋戦争以前には無かったといえるものですが、それが敗戦により一…

終戦の日に

このところ毎年8月15日周辺に戦争というものについて書いていますが、今年はまたガラリと様相が変わってきましたので、一言だけ。 sohujojo.hatenablog.com 本日は台風の来襲で、戦没者追悼集会が開けないところも出ているようです。 東京では開かれるでしょ…

「地理が解き明かす地球の風景」松本穂高著

私達が見る地球の風景というものは、何らかの形で「地理」というものが関与して出来上がっています。 漫然と見ていてはわからないかもしれませんが、その風景がどのような「地理」の影響を受けているか、実例を示しながら解説しています。 ただし、「地理」…

"賀茂川耕助のブログ”を読んで、No.1261気候変動は人為的でない?

気候変動が起きていることは間違いないようですが、それが単純に「二酸化炭素濃度上昇による温暖化」によるかどうかということはまだ不明確とするのが正しい態度です。 賀茂川耕助のブログでも、フィンランドのトゥルク大学の研究者がその論文を発表したこと…

「傷つく人、傷つける人」信田さよ子著

著者の信田さんは長年カウンセラーとして相談を受けてきた方です。 DVやいじめ、パワハラなどなど、人を傷つけることが大きくクローズアップされるようになってきましたが、まだまだそれは人間関係の問題であり続けているようです。 この本では主に言葉など…

とてもいい大人のやることじゃない。トランプが安倍と文の訛りのある英語を真似して揶揄

トランプ絡みのニュース報道というものは、どれを見ても唖然とする思いがしますが、これぞ決定版。 www.nikkei.com選挙資金募集のパーティーというからおそらく身内だけということでリラックスしたのかもしれません。 また、日韓の泥沼化した争いに辟易して…

「映画館の入場料金はなぜ1800円なのか?」斉藤守彦著

最近はあまり映画館に行って映画を見るということはありませんが、かつては時々は見に行くこともありました。 確かに、「普通の入場料金」はみな1800円でした。 そして、多くの「割引料金」というものもありました。 それがどういう経緯で決まってきたの…

「修道院の歴史 聖アントニオスからイエズス会まで」杉崎泰一郎著

キリスト教の修道院、今でも多くのものがあり、修道士という人々が居ます。 仏教でも修行僧という人々がいますので、それと同じような存在かと考えてしまいますが、どうなのでしょうか。 キリストの弟子たちが財産を放棄し世俗から離れた生活をしたという伝…

「再生可能エネルギー発電は資源浪費にすぎない」近藤邦明さんの「環境問題を考える」より

近藤邦明さんの「環境問題を考える」というサイトでは色々と勉強させていただいていますが、このたび近藤さんが「検証温暖化」という書籍を出版されたそうで、それについての記事が連載されています。 その中で、「再生可能エネルギー発電」というものが資源…

「ハガルとサラ、その子どもたち ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の対話への道」Ph.トリブル、L.M.ラッセル編著

旧約聖書で、ユダヤ人のはるかな祖先の族長としてアブラハムが登場します。 彼は妻のサラとの間にイサクという息子をもうけ、それが代々つながってユダヤ民族となっていくということになるのですが、実は聖書にはそこに関わるエピソードが書かれています。 …

野球の害は少年野球から 投手の75%に障害が 競技の存在自体が問題にも?

NHKニュースの報道で、少年野球の投手を診察したところ実に75%に障害が見つかったとありました。 www3.nhk.or.jpこの記事はすぐにネットでは読めなくなるでしょうから、内容も引用しておきます。 2019年8月9日 19時20分 未成年の野球選手の投げすぎによる…

「酒好き医師が教える 最高の飲み方」葉石かおり著

表紙に大きく書かれた「最高の飲み方」という字を見て、「これはもしかしたら飲みすぎていてもその害を減らす方法があるのか」と思ってしまいましたが、 そんなうまい話は無かった。 結局のところは、「一日あたりアルコール換算で20ml以下」という「適…

「豊かさと棄民たち 水俣学事始め」原田正純著

水俣病が世に知られるようになった最初の頃から医師として関わり、患者の立場に立ってきた原田正純さんについては、これまでも佐高信さんが書いた伝記を読んだことがありました。 sohujojo.hatenablog.com 今度はご本人が振り返って書かれたものを読んでみま…

FOOCOM.NET専門家コラム、瀬川朗さんの「家庭科教育の今」が始まりました。

いつも色々な専門家の方々の記事を楽しみにしている、FOOCOM.NETの「専門家コラム」ですが、今度は家庭科教育を専門に研究して居られる瀬川朗さんという方の「家庭科教育の今」という記事が始まりました。 www.foocom.net 60代の私にとっては、家庭科という…

他人事ながら文大統領の身が心配

日韓の摩擦が大きくなる中、文大統領の言葉はどんどんとエスカレートしています。 その中で、反日という範囲を大きく越えた発言も出るようになりました。 headlines.yahoo.co.jp「反日」という言葉には、韓国の国民は反対できないのでしょうが、「南北」が絡…

「笑う大英帝国 文化としてのユーモア」富山太佳夫著

イギリスには伝統的にユーモアや笑い、冗談、風刺といったものが根付いていると言われます。 しかし、19世紀のイギリス文学研究が専門の著者から見ると、そんなに良いものではなく下品な下ネタや強烈な風刺を相手構わずに垂れ流すようなものであり、それで…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで、No.1260 タンカー攻撃事件

賀茂川さんのブログで、ホルムズ海峡でのタンカー攻撃事件を扱っています。 kamogawakosuke.infoちょうど安倍首相がイランを訪問した日に日本企業の所有のタンカーが攻撃を受け、アメリカはすぐにそれがイランによるものと発表しましたが、誰も信じませんで…

「人名ではない人名録」小林祥次郎著

人を指す人名というものを使い、「弘法麦」や「弥助」といった物事を表す言い方があります。 また、「権助」という名は江戸時代の特定の立場の人に共通の呼び名でした。 他にも「でれすけ」といった、物事を人名になぞらえた「擬人名」というものがあります…

「不戦の誓い」と日韓関係悪化

徴用工への賠償問題からホワイト国除外へと、ますます拡大の一歩をたどる日韓関係悪化です。 韓国側での政府からマスコミまで挙げての日本攻撃の激しさは報道されていますが、日本でも同様のようです。 日本の新聞やテレビ、マスコミなどでも徴用工賠償問題…

「トンデモ一行知識の世界」唐沢俊一著

唐沢さんは、評論家、コラムニスト、ラジオパーソナリティなどと紹介されていますが、それよりも「と学会」発起人の一人と言った方がわかりやすいでしょうか。 「トンデモ本」などという、ちょっと「行ってしまった」本を探し出して面白がるという、学会とは…

エボラ出血熱感染疑い?埼玉の女性

埼玉県の女性がエボラ出血熱の疑いで検査されているそうです。 www.jiji.comコンゴで流行しているということでしたが、そこに滞在していて帰国した女性が発熱、まだ確定はしていないようです。 エボラ出血熱は、感染した場合に非常に高い死亡率となるため、…

「グリーン経済最前線」井田徹治、末吉竹二郎著

経済に「グリーン」とか「ブラック」とかあるのかと思いますが、どうやら自然エネルギーへのシフトを目指したり森林の再生を行なったりする活動を経済と結びつけるとグリーン経済となるようです。 序文にあるように、「地球温暖化の進行、漁業資源の枯渇、森…

こんな「軽減税率」は要らない。あまりにもアホらしい規制

消費税率引き上げも、情勢の悪化もなく無事?10月には実施の見通しとなりました。 しかし、新聞テレビの話題でも大きく取り上げられているのが「軽減税率」です。 これは、酒類を除く食料品では税率を現行の8%のままとするというものですが、そこに「外…

「再読:食糧の帝国 食物が決定づけた文明の勃興と崩壊」エヴァン・フレイザー、アンドリュー・リマス著

この本は、本ブログ開設直後に読んで書評を書いていますが、まだ書き方も安定しておらず、見直してみても中身が分からないようなものだったので、再読してみることとしました。 「食糧の帝国 食物が決定づけた文明の勃興と崩壊」エヴァン・フレイザー、アン…

夢の話「核デアンドロチーズ っていったい何?」

なんでこんな夢を見たのか、自分でも分からないほど不思議な夢を見ると、どうしても書いてみたくなります。 変な名前ですが「核デアンドロチーズ」というチーズが存在する世界の話です。 それは、どうやら手捏ねで作るチーズであり、大変手間がかかるもので…

「納豆の起源」横山智著

民俗学者で東南アジアの焼畑農業などを調査研究していた著者は、2000年の冬に訪れていたラオスで「トゥアナオ」と呼ばれる納豆に出会います。 それから調査に出かけるたびに現地の市場などで納豆を探すようになり、結局はそちらの調査の方が主となってし…

高校野球での選手の身体の負担問題、まだまだ論争が続く

高校野球の県予選で、岩手の大船渡高校の佐々木投手が決勝戦の登板を見送り敗戦した件について、あれこれと言われています。 東洋経済オンラインでは、かなり詳細に書かれていました。 toyokeizai.netテレビ演出家という、村上和彦さんという方の記事です。 …

「プロテスタンティズム 宗教改革から現代政治まで」深井智朗著

キリスト教のプロテスタントといえば、マルティン・ルターが当時のカトリック教会の腐敗に異議を唱え、新たな一派を起こしたものの、それから長らく新旧両派の対立が続いたというイメージです。 また、イギリス国教会もプロテスタントに入ると聞き違和感も感…