爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

高校野球での選手の身体の負担問題、まだまだ論争が続く

高校野球の県予選で、岩手の大船渡高校の佐々木投手が決勝戦の登板を見送り敗戦した件について、あれこれと言われています。

東洋経済オンラインでは、かなり詳細に書かれていました。

toyokeizai.netテレビ演出家という、村上和彦さんという方の記事です。

サンデーモーニングと言うテレビ番組で張本勲氏が佐々木不登板について批判したのですが、それに対しダルビッシュ有投手が批判を繰り広げました。

張本氏はかつての高校野球ではこの程度の連投は普通という点を述べたのですが、この村上さんの記事ではそのような登板の結果、甲子園で活躍したかつての投手たちのその後のプロ野球での成績をあげ、登板過多と見られる投手は皆その後身体を壊してしまっているということを示しています。

 

特に、今回の大船渡のように一人の抜群の投手の存在で注目されたチームの場合はその一人に負担が過剰にかかるので、その影響は無視できないでしょう。

 

ただし、村上さんの記事の最後の部分は、そのようなチーム事情もさることながら、地方大会、甲子園大会いずれでも準々決勝の頃からのスケジュール過密がこのような事態を引き起こすということが述べられています。

 

ちょうど時期が梅雨と重なるということもあり、地方大会は甲子園大会との兼ね合いも有って最後の方では連日の試合と言うことも珍しくありません。

その結果、準々決勝から3日連続などといった日程もよく見かけるところで、特にエース一人のチームではその影響も大きなものでしょう。

 

甲子園大会の最後の方の連戦については、私も以前書いたことがあります。

sohujojo.hatenablog.comその要点は、このような日程最後の方の連戦というものの原因は、高校野球関係者すべての「甲子園病」にあるということです。

もしも、1回戦、2回戦程度は全試合を関西地区の色々な球場を使って行えば今と同程度の日程でも最後の方での試合間の中一日の休養日などは簡単に設けることができるというものです。

 

地方大会の方は、県大会開催が可能な球場の数が少ない地域もあるでしょうから、最初の方で多試合同時開催というのが難しいところも多いでしょうが、それならば思い切って早い時期から予選を行えば良いだけの話です。

5月くらいから徐々に行なっていけば、最後のスケジュールも楽にできるのでは。

このような、素人でも考えつくような方策も取れないというのは、組織の硬直化というものでしょう。

改革しようとすれば、どうせ関係者と称する人々が文句たらたらでしょうが、何を一番大切にするか。

選手一人ひとりの身体の負担を少なくすると言うことを考えれば明らかです。