爽風上々のブログ

熊本の片田舎に住むリタイア読書人がその時々の心に触れたものを書き散らしています。読んだ本の感想がメインですが(読書記録)、エネルギー問題、食品問題など、また政治経済・環境問題など興味のあるものには触れていきます。

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

熊本地震から3年

熊本地震の前震と呼ばれているものの発生から4月14日で3年になります。 16日の本震の方が強かったのですが、益城町で震度7になったのは両方共でした。 前震のあと、本震が起きるまでは他の地震よりは余震が多いようだとは思いましたが、あれほど大変…

「保守派」全盛の現代、なにを「保ち守ろう」というのか。大変動に備えるには大改革をしなければ存続も危うい。(その2)

他にも社会への影響が避けられない大変動について、例をあげそれに対する取るべき態度とその対処で起きる社会の変化を予想してみます。 その3 日米安保体制の崩壊 ①やがてくる激変 アメリカの世界支配一極体制がまもなく崩壊し世界の秩序が激変すると言われ…

「本当にインプラントでいいの?」谷口悦子著、A歯科タニグチ会監修

「A歯科タニグチ会」というのは、本書著者の谷口悦子さんの亡くなったご主人、谷口清さんが始められた、根管治療を十分に行うと言う主義で歯科医療を改善しようという活動をされている歯科医グループのようです。 谷口清さんは、現状の歯科医療に批判を持ち…

韓国の福島産水産物輸入禁止措置をWTOが認める

福島原発事故以降、韓国は福島県などの水産物の輸入を禁止していますが、これは不当としてWTOに日本が提訴していた件につき、日本の敗訴が決まりました。 headlines.yahoo.co.jp 日本側はこれまで継続して実施している放射能検査の結果から韓国の輸入禁止措…

「翻訳できない世界のことば」エラ・フランシス・サンダース著・イラスト

世界の多くの言語には、なかなか他の言語にうまく翻訳できないという言葉があるようです。 そういった言葉を、おそらく英語話者でまだ若いイラストレーターというサンダースさんが集め、それを一つ一つイラストと共に紹介しています。 なお、その言葉の意味…

「地球温暖化の防止のために、できることから一つずつ」って、かなり嫌いなセリフ

たまたま散歩を兼ねてスーパーに買い物に出かけたのですが、そこの館内アナウンスで流れていたのがこのセリフでした。 「地球温暖化防止のために、できることから一つずつ」その続きは聞きませんでしたが、多分マイバッグの使用を勧めるのでしょう。 なぜこ…

「保守派」全盛の現代、なにを「保ち守ろう」というのか。大変動に備えるには大改革をしなければ存続も危うい。(その1)

選挙の結果を見ても、現在の政治状況は自公などの政権与党ばかりでなく、野党すらほとんどが「保守派」と言えるようです。 今の状況をできるだけ守っていきたいというのが「保守派」とするならば、現在の日本はそのままで良いと言うことでしょうか。 実は、…

”賀茂川耕助のブログ”を読んで No.1249「費用プラス50」実行すれば

「費用プラス50」とは、アメリカが米軍駐留の海外基地の所在国に対し、「駐留経費の100%にプラス50%を加えて払わせる」という政策です。 日本の他にも韓国やドイツなどが対象となりますが、日本以外は了承する見込みは全くありません。 kamogawakos…

「モラルの起源 道徳、良心、利他行動はどのように進化したのか」クリストファー・ボーム著

遺伝子の働きとして自らの生命を捨てても子供を守るといったことがあると言われています。 しかし、人間はどうやら自分の身を捨てても血縁外の者が危機に陥った時に助けようとするようです。 さらに、人間には「道徳、良心」というものが存在します。 「恥ず…

紙幣を一新、キャッシュレス化を進めるんじゃなかったの。

1万円、5000円、1000円の紙幣を一新するという報道です。 www.yomiuri.co.jp 1万円札は渋沢栄一、5000円札に津田梅子、1000円札に北里柴三郎ということです。 現在の紙幣の肖像は福沢諭吉、樋口一葉、野口英世ですから、よほど政治家が嫌…

「トラウマ」宮地尚子著

「トラウマ」という言葉は結構広まっているようで、普通の会話の中にも出てくるほどです。 しかし、その本当の意味は非常に強いものがあり、本当にトラウマがある人は話題が少しでもそこに近づくと激しく拒絶するほどのものです。 また、「PTSD」という言葉…

統一地方選前半終わる 政権与党、保守系無所属ばかり 政治の方向はこれで良いのか

統一地方選の前半、道府県知事や議会、政令市市議などの選挙が実施されました。 「保守分裂」という選挙がいくつかあったために、現職落選といったところもありますが、ほとんどのところで自公の政権与党の候補者や、無所属であっても保守系と言われる人々が…

「高校紛争 1969-1970」小林哲夫著

学生運動が激しく燃え上がった1960年代の最後、大学ばかりでなく高校でもバリケード封鎖などの紛争が起こりました。 その記憶は強いものがあるものの、正確な経緯はすでに風化しているようです。 それを、少し年下の世代ですが多くの人々に取材して教育…

「ことばでたどる日本の歴史」今野真二著

日本語学を専攻し、日本語と歴史について研究されている今野さんの本はこれまでも3冊読んでいますが、今回も歴史と日本語について古い時代から近代まで広く取り上げています。 歴史というものは、文字以外の考古学史料でも補強されますが、やはり文字で書か…

漢字の意味に「意図」できるのか

新元号「令和」を英語圏のメディアが翻訳し報道するのに、「order & peace」(命令と平和」と訳したことに日本政府が抗議をし、そのような意図ではなく「美しい平和」だと言っているそうです。 www.nikkan-gendai.com これは仕方のないことで、政府が新元号…

「日本の道路がわかる事典」浅井建爾著

道路というものはあまりにも身近なため、意外に知らないことも多いのかもしれません。 地理・地図研究家という著者が、道路に関しての豊富な知識を披露してくれます。 導入部は道路について意外な事柄、そして歴史と文化、さらに道路に関する雑学、そして道…

新元号について、(続き)

新元号発表の直後から、直感的に感じた違和感不信感などを書いてきましたが、他にもそういった感想を書かれている人も多いようです。 いつも大いに参考にさせていただいている、内田樹さんも次のように書かれています。 blog.tatsuru.com まず、「国書からの…

「いかさま、騙しの技法 詐欺賭博の研究」井上馨著

この本はかなりの珍品と言えます。 著者はあの幕末から明治にかけて活躍し政府の要職も務めた井上馨と同姓同名ですが、別人で昭和初期に検事を務め、詐欺賭博について裁判記録や犯人からの直接の聞き取りを重ね、詐欺賭博というものの解明をしたという人です…

花見

いつものように、弁当を持って出かけるというわけには行かなかったけれど、ちょっと近くに行ったついでに満開の桜を見に行ってきました。 3月23日に5分咲きの桜を見ましたが、それから2週間近く経つのにちょうど今満開の状態です。 開花のあとに気温が…

昭和44年4月4日の思い出

なんとも縁起の良い?、「4」の字ばかりが連なった日でしたが、今からちょうど50年前になります。 この日は、今から10年ほど前に92歳で亡くなった亡父が海外旅行から帰国する予定の日でした。 しかし、数字の並びのあまりのひどさに内心不安に感じて…

「悪意の心理学 悪口・嘘・ヘイト・スピーチ」岡本真一郎著

コミュニケーションというものには、ダークサイドもあります。 「悪意」のコミュニケーションというものは、人間社会にはどうしても存在するもののようです。 著者の岡本さんは社会心理学がご専門の心理学者ですので、そういったコミュニケーションについて…

「新元号に好感」って、変わればなんでも良いのかい。

新元号が発表され、そのあとはテレビで大騒ぎが続いています。 それについて、新聞の世論調査の結果が出たようです。 mainichi.jp すると、なんと「令和」に好感を持つのが73%、それが「国書万葉集から」であることに好感を持つものも多数。 さらに、「内…

夢の話「高校の体育祭」

最近でも大学時代やその後会社に入った新入社員の時代の夢は見ていますが、今回はなんと高校時代。実に50年近く前のことです。 高校の体育祭のプログラムの一つに「仮装」というものがあり、色々な大道具、小道具を作り、衣装も仕立てて練り歩きます。 非…

「家永日本史の検定」遠山茂樹、大江志乃夫編

もうすっかり忘れられているのかもしれませんが、元東京教育大学教授の家永三郎さんが執筆した歴史教科書が当時の文部省による教科書検定で不合格とされ、それに対して家永さんが提訴したという、家永教科書裁判ということがありました。 第3次訴訟まで行な…

「BC級戦犯裁判」林博史著

第二次世界大戦後に、戦勝国が敗戦国の戦争犯罪を裁くという戦犯裁判を実施しました。 A級戦犯(平和に対する罪)、B級戦犯(通例の戦争犯罪)、C級戦犯(人道に対する罪)の3種に分けられ、日本では政府や軍部の指導者などのA級戦犯を裁いた東京裁判が有名…

新元号続報

テレビの今日の番組はほとんどこの話題ばかりだったので、他に見るものもなく仕方なかったのですが、町の人々のインタビューは「すばらしい」の一点張り。 そんなに好印象のはずがないとは思うのですが、まあネガティブのものは編集で全部カットしたのでしょ…

新元号決まる「令和」

つい先ほど、5月1日よりの新元号が発表されました。 「令和」(れいわ)というものだそうです。 最初に聞いた感じで言えば「音の響きが良くない」ということでした。 (れいわ)と言う音から最初にイメージした漢字は「零和」 つまり「ゼロサム」です。 総…

「内田樹の研究室」より「憲法について」

昨年のことになりますが、内田さんが日仏会館で開かれた「憲法講演会」で、なぜ日本国憲法の護憲派と言う人々は「弱い」のかということを話されたそうです。 聴衆の中に憲法学の泰斗、樋口陽一さんがいらしたので、内田さんも相当緊張されたということですが…