選挙の結果を見ても、現在の政治状況は自公などの政権与党ばかりでなく、野党すらほとんどが「保守派」と言えるようです。
今の状況をできるだけ守っていきたいというのが「保守派」とするならば、現在の日本はそのままで良いと言うことでしょうか。
実は、政権の中枢たちが「保守」などとはとても言えず、自らの利権をより多く取れるように「改革」を続けていますし、有権者たちも「景気回復」という変革は求め続けているようですが、結局の所、今持っているものは絶対に手放したくないという「保守」なのでしょう。
しかし、社会を取り巻く状況は、このままで「保守」を続けられるような甘いものではありません。
世界の変化は、特にマイナス方向への大きな変動が避けられません。
それに対応して、少しでも被害を少なくしようとするなら、今のうちに社会を変えても抵抗力を付けておかなければなりません。
単に、現状を「保守」しているばかりならば、そのうちにやってくる大変動の前には何も守れずに崩壊していくばかりでしょう。
このような、現状改革をしていくべきなのが「改革を目指す野党」なのですが、今の野党は自公政権の指摘を待つまでもなく政府のスキャンダルだけを攻撃するだけのものになっています。
もしも日本の生き残りを賭けた政策を実行すべきと考えるなら、これから述べる「来るべき危機」を真剣に考えてほしいものです。
ここでは、現在及び近未来の日本で、何らかの対処をしなければ大変なことになると予測される例を引き、さらにそれに対処するためにはこの社会をどう変えていかなければならないかということもできる限り予測して述べたいと思います。
もしもその対処を取ることによる社会の変化が受け入れられないと考えるなら、やがてくる激変を甘んじて今のまま受け入れるということです。
それは、思考力のある人類としては愚かな選択であると言えるでしょう。
それでは、以下に①やがてくる激変、②それへの対処、③そのことによって起きる社会の変化、を思いつくままに記してみます。
その1
エネルギー供給の減少
①やがてくる激変
これについては、これまでにも何度か書いていますので詳述は避けます。以下のブログ記事を参照してください。
sohujojo.hatenablog.com(このシリーズ、1-7まで)
sohujojo.hatenablog.com(このシリーズは、1-5まで)
②それへの対処
これも上記記事を参考にしてください。
エネルギー高消費産業などは廃止の必要があり、それに関連する人々は転職が避けられません。
また、都市への人口集中も不可となり、地方への移住とそこでの産業復興が求められます。
③社会の変化
経済の規模は激減し、日本の世界への影響力もなくなります。
日本がそういった社会になるということを受け入れられない人も多いでしょうが、エネルギー供給減少の世界が来ればその方が安全であるということになるでしょう。
その2
温暖化による気候変動
①やがてくる激変
私自身は必ずしも二酸化炭素濃度上昇による温暖化が気候変動の主因であるとは考えていませんが、そういう主張をする人が多いということは理解しています。
しかし、もしそう信じているのならば彼らはなぜより強力に対策を進めようとしないのでしょうか。
気候変動による気象災害で日本だけでなく世界中で多くの人が被災し死傷者も多数に上っています。
このような状況をなぜ座視できるのでしょうか。
自分たちは温暖化の脅威だけを主張していれば良いと思っているのでしょうか。
その人間性を疑います。
それはさておき、ここでは無責任な彼らに代わり二酸化炭素排出を抑え気候変動による災害発生を減少させるためにはどうすればよいかということを述べてみます。
これは基本的にはその1「エネルギー供給減少への対策」と同様のものとなります。
つまり、「代替エネルギーの開発を待つ」などという迂遠な先送り策ではなく、無条件かつ緊急の対策です。
②それへの対処
二酸化炭素濃度上昇の主因は、化石燃料燃焼によることに疑いはありません。
ならば、まず「化石燃料使用を止める」以外に対策はありません。
化石燃料、すなわち石油・石炭・天然ガスは、現在の世界での使用エネルギーの大半を占めています。
これの使用を止めるということは、現代文明の存続に関わることになります。
現代文明がエネルギー使用に依存しているものである以上、その使用を廃止することは文明の形を大きく変えることになるでしょう。
そんなことはできないということになるのなら、この項の議論は終了です。
それでもやるべきだということでしたら、「脱エネルギー社会の構築」の項を参考にしてください。
③社会の変化
代替エネルギーが不十分な状況(現在がそうですが、将来もそのままかもしれません)で化石燃料エネルギー使用を止めれば現行の経済社会は存続できません。
それに合わせた変革が不可避となり、大きな社会変動が起こるでしょう。
そんな「社会改革」なんて無理と思いますか。
それなら座して死を待つということになります。
(他の大変動例に続く)